EC2 フリートインスタンスの分量指定
EC2 フリートを作成する場合、各インスタンスタイプがアプリケーションのパフォーマンスに寄与する容量単位を定義できます。次に、インスタンスの分量 指定を使用して、起動仕様ごとの上限料金を調整できます。
デフォルトでは、指定する料金は 1 インスタンス時間あたり の料金となります。インスタンスの分量指定機能を使用すると、指定した料金は ユニット時間ごと の料金となります。 ユニット時間あたりの使用料金はインスタンスタイプの料金を対応するユニット数で割って計算できます。EC2 フリートは、ターゲット容量をインスタンス分量で割ることで、起動するインスタンス数を計算します。その結果が整数でなければ、フリートはその数を次の整数に切り上げ、これによりフリートのサイズがターゲット容量以上になります。起動されたインスタンスの容量がリクエストされたターゲット容量を超えた場合でも、フリートは起動仕様で指定したどのプールでも選択できます。
次の表には、10 のターゲット容量の EC2 フリート のユニット当たり入札価格を特定するために計算の例が含まれています。
インスタンスタイプ | インスタンスの分量 | ターゲット容量 | 起動されたインスタンスの数 | インスタンス時間あたりのスポット料金 | ユニット時間あたりの価格 |
---|---|---|---|---|---|
r3.xlarge |
2 |
10 |
5 (10 ÷ 2) |
0.05 USD |
0.025 USD (.05 ÷ 2) |
r3.8xlarge |
8 |
10 |
2 (10 ÷ 8、結果切り上げ) |
0.10 USD |
0.0125 USD (.10 ÷ 8) |
次に示すように、EC2 フリート を使用して、受理時のユニットごとの最低価格のプールに指定するターゲット容量をプロビジョニングします。
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EC2 フリート のターゲット容量を、インスタンス (デフォルト) あるいは仮想 CPU、メモリ、ストレージまたはスループットからご希望のユニットで設定します。
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ユニットあたりの料金を設定します。
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各起動条件で、インスタンスタイプがターゲット容量に対して必要なユニット数である分量を指定します。
インスタンスの分量指定例
次の設定の EC2 フリート を検討します。
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ターゲット容量 24
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r3.2xlarge
のインスタンスタイプの起動条件と分量 6 -
c3.xlarge
のインスタンスタイプの起動条件と分量 5
分量とは、インスタンスタイプがターゲット容量に対して必要なユニット数を表します。最初の起動条件がユニットあたりの料金を最低値で提供する場合 (インスタンス時間あたりの r3.2xlarge
の料金を 6 で割ったもの)、EC2 フリート はこれらのインスタンスから 4 つを起動します (24 を 6 で割ったもの)。
2 番目の起動条件がユニットあたりの料金を最低値で提供する場合 (インスタンス時間あたりの c3.xlarge
の料金を 5 で割ったもの)、EC2 フリート はこれらのインスタンスから 5 つを起動します (24 を 5 で割ったもの、結果が切り上げられる)。
インスタンスの分量指定と配分戦略
次の設定の EC2 フリート を検討します。
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ターゲット容量 30 スポットインスタンス
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c3.2xlarge
のインスタンスタイプの起動条件と分量 8 -
m3.xlarge
のインスタンスタイプの起動条件と分量 8 -
r3.xlarge
のインスタンスタイプの起動条件と分量 8
EC2 フリート は、4 つのインスタンスを起動します (30 を 8 出割ったもの、結果を切り上げ)。lowest-price
戦略では、すべての 4 つのインスタンスはユニットあたりの最低価格を提供するプールから取得されます。diversified
戦略では、フリートは 3 プールごとに 1 つのインスタンスを起動し、そしてこの 3 つのプールのいずれかから取得された 4 つ目のインスタンスがユニットあたりの最低価格を提供することになります。