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Linux インスタンス用ユーザーガイド

スタンダードモード

T2 スタンダードまたは T3 スタンダードなどの、standard として設定されたバーストパフォーマンスインスタンスは、平均 CPU 使用率がインスタンスのベースラインパフォーマンスを一貫して下回るワークロードに適しています。ベースラインより上にバーストする場合、インスタンスは CPU クレジット残高に蓄積されたクレジットを消費します。インスタンスの累積クレジットが足りなくなりそうな場合、パフォーマンスは徐々にベースラインパフォーマンスレベルまで下がるため、累積 CPU クレジット残高を使い切った場合でも、パフォーマンスが急激に低下することはありません。詳細については、「CPU クレジットおよびベースラインパフォーマンス」を参照してください。

スタンダードモードの概念

standard モードはバーストパフォーマンスインスタンスの設定オプションです。これにより、実行中または停止中のインスタンスをいつでも有効または無効にできます。

注記

  • T3 インスタンスは、デフォルトで unlimited として起動します。

  • T2 インスタンスは、デフォルトで standard として起動します。

スタンダードのバーストパフォーマンスインスタンスの仕組み

standard に設定されているバーストパフォーマンスインスタンスが実行状態の場合、1 時間当たりの獲得クレジットを絶えず一定の割合で (ミリ秒レベルの細かさで) 獲得します。このインスタンスが停止すると、蓄積されたクレジットがすべて失われ、クレジット残高はゼロにリセットされます。

T2 スタンダードインスタンスは、獲得クレジット起動クレジットの 2 種類の CPU クレジットを受け取ります。T2 スタンダードインスタンスが実行状態の場合、1 時間当たりの獲得クレジットを絶えず一定の割合で (ミリ秒レベルの細かさで) 獲得します。スタート時のインススタンスは、良いスタートアップエクスペリエンスのためのクレジットをまだ獲得していません。したがって、スタートアップエクスペリエンスを積み重ねるために、スタート時にクレジットを獲得します。インスタンスは、獲得クレジットを蓄積しながら最初にそのクレジットを消費します。

T2 スタンダードインスタンスが停止すると、蓄積されたクレジットがすべて失われ、クレジット残高はゼロにリセットされます。再起動されると、新しい起動クレジットのセットを受け取り、獲得したクレジットの蓄積を始めます。

注記

T3 スタンダードインスタンスは起動クレジットを受け取りません。

起動クレジット

T2 スタンダードインスタンスは、起動時またはスタート時に vCPU あたり 30 起動クレジットを獲得します。たとえば、t2.micro は vCPU が 1 つのため 30 起動クレジット、t2.xlarge には vCPU が 4 つあるため 120 起動クレジットを取得します。起動クレジットは、インスタンスが獲得クレジットを蓄積できるようになる前に、起動してすぐにバーストできるよう、最適な起動エクスペリエンスを提供するために設計されています。

起動クレジットは、獲得クレジットよりも先に消費されます。未使用の起動クレジットは CPU クレジット残高に蓄積されますが、CPU クレジット残高制限に対してカウントされません。たとえば、t2.micro インスタンスの CPU クレジット残高制限は 144 獲得クレジットです。起動された後 24 時間アイドルのままであった場合、その CPU クレジット残高は 174 に到達し (30 起動クレジット + 144 獲得クレジット)、制限を上回ります。ただし、インスタンスが 30 起動クレジットを消費した後は、クレジット残高が 144 を超えることはありません。各 T2 インスタンスサイズの CPU クレジット残高制限の詳細については、T2 および T3 クレジットの表を参照してください。

次の表は、起動または開始の際に受け取る初期 CPU クレジットの割り当てと vCPU の数を示しています。

インスタンスタイプ

起動クレジット

vCPU

t2.nano

30

1

t2.micro

30

1

t2.small

30

1

t2.medium

60

2

t2.large

60

2

t2.xlarge

120

4

t2.2xlarge

240

8

起動クレジット制限

T2 スタンダードインスタンスが起動クレジットを受け取る回数には制限があります。デフォルトの制限は、リージョンごとにローリング期間の 24 時間あたり各アカウントで合計で 100 回の T2 スタンダードインスタンスの起動または開始と設定されています。たとえば、24 時間以内にインスタンスが 100 回停止および開始した場合、24 時間以内に 100 インスタンスが起動された場合、または他の組み合わせが 100 回の開始と同じである場合、制限に到達します。新しいアカウントでは、使用量に基づいて増える下限が設定される場合があります。

ヒント

ワークロードに必要なパフォーマンスを常に確実に得るには、無制限モード に切り替えるか、より大きい T2 または T3 インスタンスサイズの使用を検討してください。

起動クレジットと獲得クレジットの違い

次の表に、起動クレジットと獲得クレジットの違いを示します。

起動クレジット

獲得クレジット

クレジットの獲得率

T2 スタンダードインスタンスは、起動時またはスタート時に vCPU あたり 30 起動クレジットを獲得します。

T2 インスタンスが unlimited から standard に切り替えられた場合、切り替えの時点では起動クレジットを取得しません。

各 T2 インスタンスは、インスタンスサイズに応じて、1 時間当たりの CPU クレジットを絶えず一定の割合で (ミリ秒レベルの細かさで) 獲得します。インスタンスサイズごとに獲得される CPU クレジット数の詳細については、T3 および T2 クレジットの表を参照してください。

クレジットの獲得制限

起動クレジット受け取り制限は、リージョンごとにローリング期間の 24 時間あたり各アカウントで合計で 100 回の T2 スタンダードインスタンスの起動または開始と設定されています。新しいアカウントでは、使用量に基づいて増える下限が設定される場合があります。

T2 インスタンスは、CPU クレジット残高制限より多くのクレジットを蓄積することはできません。CPU クレジット残高がその制限に到達した場合、制限に到達した後に獲得されたクレジットはすべて破棄されます。起動クレジットは制限に対してはカウントされません。各 T2 インスタンスサイズの CPU クレジット残高制限の詳細については、T2 および T3 クレジットの表を参照してください。

クレジットの使用

起動クレジットは、獲得クレジットよりも先に消費されます。

獲得クレジットは、すべての起動クレジットを消費した後にのみ消費されます。

クレジットの有効期限

T2 スタンダードインスタンスが実行中の場合、起動クレジットは期限切れになりません。T2 スタンダードインスタンスが停止し、T2 無制限に切り替えられた場合、すべての起動クレジットが失われます。

T2 インスタンスが実行中の場合、蓄積した獲得クレジットは期限切れになりません。T2 インスタンスが停止すると、蓄積された獲得クレジットはすべて失われます。

蓄積された起動クレジットと蓄積された獲得クレジットの数は、CloudWatch メトリクス CPUCreditBalance によって追跡されます詳細については、「CloudWatch メトリクスの表」の CPUCreditBalance を参照してください。

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