Amazon EBS スナップショットの削除 - Amazon EBS

Amazon EBS スナップショットの削除

ボリュームの Amazon EBS スナップショットが不要になった場合は、これを削除できます。スナップショットを削除しても、ボリュームには影響しません。ボリュームを削除しても、そのボリュームが作成したスナップショットには影響しません。

増分スナップショットの削除

ボリュームのスナップショットを定期的に作成する場合、スナップショットは増分になります。最新のスナップショットを作成した時点から、デバイス上で変更があったブロックだけが、新しいスナップショットに保存されます。スナップショットの保存は増分ベースで行われるものの、最新のスナップショットさえあればボリュームを作成できるようにスナップショット削除プロセスは設計されています。

データが以前のスナップショットまたは一連のスナップショットに保持されているボリュームに存在し、後でボリュームから削除された場合、データは以前のスナップショットの一意のデータとみなされます。一意のデータは、一意のデータを参照するすべてのスナップショットが削除されない限り、一連のスナップショットから削除されません。

スナップショットを削除すると、そのスナップショットのみが参照するデータのみが削除されます。一意のデータは、それを参照するすべてのスナップショットが削除されるまで削除されません。ボリュームの過去のスナップショットを削除しても、そのボリュームのそれ以降のスナップショットからボリュームを作成する機能に影響することはありません。

スナップショットを削除しても、組織のデータストレージコストが減少しない場合があります。他のスナップショットはそのスナップショットのデータを参照する場合があります。参照されたデータは常に保持されます。後から作成したスナップショットが使用しているデータを含むスナップショットを削除すると、参照されるデータに関連付けられたコストは後から作成されたスナップショットに割り当てられます。スナップショットにデータを保存する方法の詳細については、スナップショットの仕組みと次の例を参照してください。

次の図では、ボリューム 1 は 3 つの時点に示されています。スナップショットが最初の 2 つの状態をキャプチャし、3 つめでは、スナップショットが削除されています。

  • 状態 1 では、ボリュームに 10 GiB のデータがあります。スナップ A がボリュームで作成された最初のスナップショットであるため、10 GiB のデータ全体をコピーする必要があるます。

  • 状態 2 では、ボリュームにはまだ 10 GiB のデータが含まれていますが、4 GiB 分が変更されました。スナップ B は、スナップ A が作成されたあとに変更された 4 GiB 分のみをコピーして格納する必要があります。すでにスナップ A にコピーおよび格納されている、変更がなかった残り 6 GiB 分のデータは、スナップ B によって、(再度) コピーされるのではなく、参照されます。これは点線の矢印によって示されます。

  • 状態 3 では、ボリュームは状態 2 から変更されていませんが、スナップショット A は削除されています。スナップショット A に格納されている、スナップショット B によって参照された 6 GiB のデータは、大きい矢印に示されているように、スナップショット B に移動しました。その結果、未だに 10 GiB のデータを格納しなければなりません。スナップ A から保持されている、変更がなかった 6 GiB のデータと、スナップ B から変更があった 4 GiB のデータです。

別のスナップショットによって一部のデータが参照されているスナップショットの削除


            スナップ A は 6 GiB 分の参照されるデータを含んでいます。スナップ A が削除されると、そのデータはスナップ B にマージされます。

考慮事項

スナップショットの削除には、次の考慮事項が適用されます。

  • 登録済みの AMI によって使用されている EBS ボリュームのルートデバイスのスナップショットを削除することはできません。この考慮事項は、登録されている AMI が非推奨または無効になっている場合でも適用されます。スナップショットを削除するには、まず AMI の登録を解除する必要があります。詳細については、「AMI の登録の解除」を参照してください。

  • Amazon EC2 を使用して、AWS Backup サービスが管理しているスナップショットを削除することはできません。代わりに、AWS Backup を使用して、バックアップボールト内の対応するリカバリポイントを削除します。詳細については、「AWS Backup デベロッパーガイド」の「Deleting backups」(バックアップの削除) を参照してください。

  • スナップショットを手動で作成、保持、削除することも、Amazon Data Lifecycle Manager を使用してスナップショットを管理することもできます。詳細については、Amazon Data Lifecycle Managerを参照してください。

  • 進行中のスナップショットを削除することはできますが、スナップショットが完了しなければ削除は実行されません。これには時間がかかる場合があります。同時スナップショットの制限に達していて、追加のスナップショットを取得しようとすると、ConcurrentSnapshotLimitExceeded エラーが発生することがあります。詳細については、Amazon Web Services 全般のリファレンス で Amazon EBS の「Service Quotas」を参照してください。

  • ごみ箱の保持ルールに一致するスナップショットを削除すると、スナップショットはすぐに削除されるのではなく、ごみ箱に保持されます。詳細については、「ごみ箱」を参照してください。

  • 無効化された EBS-backed の AMI に関連付けられているスナップショットは削除できません。詳細については、「AMI の無効化」を参照してください。

スナップショットを削除する

次のいずれかの方法でスナップショットを削除します。

Console
コンソールを使用してスナップショットを削除するには
  1. Amazon EC2 コンソール (https://console.aws.amazon.com/ec2/) を開きます。

  2. ナビゲーションペインで、[Snapshots] を選択します。

  3. スナップショットを選択し、[Actions] (アクション)、[Delete snapshot] (スナップショットの削除) の順にクリックします。

  4. [削除] を選択します。

AWS CLI
AWS CLI を使用してスナップショットを削除するには

delete-snapshot コマンドを使用します。

Tools for Windows PowerShell
Tools for Windows PowerShell を使用してスナップショットを削除するには

Remove-EC2Snapshot コマンドを使用します。

トラブルシューティングのヒント

スナップショットが現在 AMI によって使用されていることを示す Failed to delete snapshot エラーが表示された場合、スナップショットを削除する前に関連付けられた AMI の登録を解除する必要があります。AMI に関連付けられているスナップショットを削除することはできません。

コンソールを使用していて、関連する AMI が無効になっている場合、無効になっている AMI を表示するには、[AMI] 画面の [無効化されたイメージ] フィルタを選択する必要があります。

マルチボリュームスナップショットの削除

マルチボリュームスナップショットを削除するには、スナップショットを作成したときにセットに適用したタグを使用して、マルチボリュームスナップショットセットのすべてのスナップショットを取得します。その後、スナップショットを個別に削除します。

マルチボリュームスナップショットセット内の個々のスナップショットの削除を妨げられることはありません。pending state の中にあるスナップショットを削除すると、そのスナップショットだけが削除されます。マルチボリュームスナップショットセット内の他のスナップショットは正常に完了します。