Amazon Simple Storage Service
開発者ガイド (API バージョン 2006-03-01)

アーカイブされたオブジェクトの復元

Amazon S3 Glacier にアーカイブされたオブジェクトにはリアルタイムでアクセスできません。まず復元リクエストを開始してから、リクエストで指定した期間 (日数) 中にオブジェクトの一時コピーが利用できるようになるまで待ちます。復元ジョブの完了にかかる時間は、指定した取り出しオプション (StandardExpedited、または Bulk) によって異なります。Amazon S3 イベント通知を使用して、復元が完了したときに通知を受けることができます。詳細については、「 Amazon S3 イベント通知の設定」を参照してください。

復元されたオブジェクトの一時コピーを取得した後も、オブジェクトのストレージクラスは GLACIER のままです (GET または HEAD リクエストはストレージクラスとして GLACIER を返します)。なお、アーカイブを復元した場合、アーカイブの費用 (GLACIER 料金) の他に、一時的に復元されたコピーの費用 (低冗長化ストレージ (RRS) ストレージ料金) も発生します。料金については、「Amazon S3 料金表」を参照してください。

ライフサイクル移行を使用してオブジェクトを GLACIER ストレージクラスに移動する方法については、「GLACIER ストレージクラスへの移行 (オブジェクトのアーカイブ)」を参照してください。

次のトピックで詳細を説明しています。

アーカイブの取り出しオプション

アーカイブされたオブジェクトを復元するときに、次のいずれかを指定できます。

  • Expedited - 迅速取り出しでは、アーカイブのサブセットが迅速に必要になった場合にデータにすばやくアクセスできます。最大規模のアーカイブオブジェクト (250 MB 以上) を除くすべてのアーカイブオブジェクトについては、迅速取り出しでアクセスしたデータは通常 1 〜 5 分以内で使用可能になります。プロビジョンドキャパシティは、迅速取り出しの取得容量を必要なときに利用できることを保証します。詳細については、「プロビジョンドキャパシティー」を参照してください。

  • Standard - 標準取り出しでは、数時間以内にすべてのアーカイブオブジェクトにアクセスできます。通常、標準取り出しは 3〜5 時間で完了します。標準取り出しは、取り出しオプションを指定しないで取り出しリクエストを行った場合にデフォルトで適用されます。

  • Bulk - 大容量取り出しは、Glacier の最も安価な取り出しオプションであり、大量のデータ (ペタバイトのデータを含む) を 1 日以内に取得できます。通常、大容量取り出しは 5〜12 時間で完了します。

ExpeditedStandard、または Bulk の取り出しを行うには、POST Object restore REST API リクエストの Tier リクエスト要素を、必要なオプションに設定するか、AWS CLI または AWS SDK の同等な値に設定します。プロビジョンドキャパシティーを購入すると、すべての Expedited 取り出しはプロビジョンドキャパシティーを通じて自動的に提供されます。

アーカイブされたオブジェクトは、プログラムによって、あるいは Amazon S3 コンソールを使用して復元できます。Amazon S3 は、各オブジェクトに対して一度に 1 つの復元リクエストだけを処理します。コンソールと Amazon S3 API の両方を使用して、復元ステータスを確認したり、復元されたコピーが Amazon S3 によって削除されるタイミングを調べたりすることができます。

プロビジョンドキャパシティー

プロビジョンドキャパシティーは、迅速取り出しの取得容量を必要なときに利用できることを保証します。容量の各単位について 5 分ごとに 3 回以上の迅速取り出しを提供し、最大 150 MB/秒の取り出しスループットを提供します。

ワークロードからデータのサブセットにアクセスする際に非常に高い信頼性と予測可能性が求められる場合は、プロビジョニングされた取得容量を購入する必要があります。プロビジョンドキャパシティーがなくても、需要が異常に高い例外的な場合を除いては、Expedited 取り出しが受け入れられます。ただし、環境を問わず、どのような場合でも迅速取り出しにアクセスするには、プロビジョニングされた取得容量を購入してください。プロビジョンドキャパシティーを購入するには、Amazon S3 コンソール、Amazon S3 Glacier コンソール、プロビジョンドキャパシティーの購入 REST API、AWS SDK、AWS CLI のいずれかを使用できます。プロビジョニングされた容量の料金情報については、「Amazon S3 Glacier の料金表」を参照してください。

進行中の復元の速度をアップグレードする

Amazon S3 の復元速度のアップグレードを使用すると、復元の進行中に復元速度をより速く変更できます。復元速度のアップグレードは、進行中の復元を高速な復元階層で上書きします。進行中の復元を遅くすることはできません。

進行中の復元の速度をアップグレードするには、同じオブジェクトに対して別の復元リクエストを発行し、POST Object restore REST API、または同等の AWS CLI あるいは AWS SDK で新しい一連の Tier リクエスト要素を設定します。復元階層をアップグレードするリクエストを発行するときは、進行中の復元が使用している層よりも速い層を選択する必要があります。Days リクエスト要素などの他のパラメータは変更しないでください。

Amazon S3 イベント通知を使用して、復元の完了を通知することができます。復元スピードのアップグレードの価格については、「Glacier の料金表」を参照してください。