カットオーバー後の段階

モニタリングダッシュボードの設定

アプリケーションをクラウドに移行した後は、モニタリングを行ってモニタリングダッシュボードに公開すべき情報またはパラメータを、ステークホルダーと相談して決めることをお勧めします。通常、ダッシュボードでは運用に欠かせない主要なサービスレベルアグリーメント (SLA) メトリクスとサービスレベル指標 (SLI) をモニタリングします。到達可能性、可用性、セキュリティ、トラフィックパターン、およびその他の関連データポイントをモニタリングできます。このデータをモニタリングすることで、アプリケーションが期待どおりに動作していることを確認できるだけでなく、アプリケーションが期待通りの品質を実現しているかどうかも明らかになります。

成功を理解し伝えること

ワークロードの移行が正常に完了したら、関連するステークホルダーに無事成功したことを伝えましょう。ステークホルダーには、シングルスレッドのリーダー、スポンサー、エンドユーザー、ワークロードアプリケーションの所有者、およびその他の依存関係にあるアプリケーションの所有者が含まれる場合があります。

また、今後のアプリケーション移行プロセスの改善に役立てられそうな学びについても、検討しておく価値があります。移行スコアカードを使用すれば、移行の成功度を測定し、複数のアプリケーションや事業部門に対して、移行の全体的な進捗状況を伝えることができます。この取り組みは、チームが互いに学び合い、移行リスクを最小限に抑え、ベストプラクティスを採用する機会を探すきっかけとなります。

保証期間の定義

移行プロジェクトでは、あらかじめ決められた期間 (通常は 1 日から 1 週間) 中に問題が発生した場合に備え、移行チームがサポートを提供する保証期間を設けるのが一般的です。移行するアプリケーションに基づいて、適切な期間での合意が重要となります。例えば、アプリケーションが四半期ごとのバッチスケジュールで実行される場合、1 週間の保証では不十分な場合があります。さらに、移行チームは保証期間を利用して、ビジネス継続性とディザスタリカバリの要素が想定どおりに設定され、機能しているかどうかを検証することを推奨します。