移行シナリオ

移行シナリオは、規模 (関係するサーバーまたはアプリケーションの数)、移行時間 (どのくらいの速さで実行する必要があるか)、およびカットオーバー中に許容されるダウンタイムの長さに基づいて区別できます。これらの考慮事項は、移行を最適にサポートする AWS サービスの選択に影響します。

• 大規模な移行 (データセンターの完全撤退など) には、複数の事業部門、多数のアプリケーション、およびそのデータベースが含まれます。通常、これらのプロジェクトには厳しい時間枠や決まった期限 (データセンターの閉鎖前に完了など) がありますが、ダウンタイムの制限はそれほど厳しくないため、カットオーバー期間を長くとることができます。

• 事業部門や企業グループの大規模ではあるがそれほど複雑ではない移行には、複数のアプリケーションが関与する場合もあります。ただし、これらのプロジェクトではスケジュールは柔軟になりますが、ダウンタイム要件は厳しくなる (カットオーバー期間が短い) こともあります。

• ビジネスに不可欠な単一の大規模アプリケーションの移行には、通常、大量のトランザクションを処理するオンライントランザクション処理 (OLTP) データベースなど、負荷の高いデータベースサーバーまたはクラスターが含まれます。このような移行では、通常、カットオーバー期間中のダウンタイムは最小限か、ほぼゼロで済みます。

これらのユースケースでは、一般的にダウンタイムが最も長くなる可能性のある最速ペースのものから、移行中のダウンタイムを最小限に抑えるために最大限の細分化と細心の注意を払うものまで、移行要件は多岐にわたります。