パフォーマンス - AWS Storage Gateway

パフォーマンス

このセクションでは、AWS Storage Gateway のパフォーマンスについての情報を説明します。

ファイルゲートウェイのパフォーマンスガイダンス

このセクションでは、ファイルゲートウェイ VM 用にハードウェアをプロビジョニングするためのガイダンスを説明します。表に示されている Amazon EC2 インスタンスのサイズとタイプは例であり、参考のために提供されています。

最高のパフォーマンスを得るには、キャッシュディスクのサイズをアクティブな作業セットのサイズ合わせる必要があります。キャッシュに複数のローカルディスクを使用すると、データへのアクセスを並列処理することで書き込みパフォーマンスが上がり、IOPS が向上します。

次の表で、キャッシュヒット読み取りオペレーションは、キャッシュから提供されるファイル共有からの読み取りです。キャッシュミス読み取りオペレーションは、Amazon S3 から提供されるファイル共有からの読み取りです。

注記

エフェメラルストレージの使用はお勧めしません。エフェメラルストレージの使用については、「EC2 ゲートウェイでエフェメラルストレージを使用する」を参照してください。

ファイルゲートウェイで推奨される設定を以下に示します。

推奨設定 書き込みスループット (ファイルサイズ 6 MB 超) キャッシュヒット読み取りスループット キャッシュミス読み取りスループット

ルートディスク: 80 GB io1、4,000 IOPS

キャッシュディスク: 512 GiB EBS キャッシュ、io1、1,500 個のプロビジョンド IOPS

最小ネットワークパフォーマンス: 1 Gbps

Amazon EC2 インスタンス: c5.4xlarge

125 MiB/秒 (1.0 Gbps) 350 MiB/秒 (2.9 Gbps) 100 MiB/秒 (0.8 Gbps)

Storage Gateway ハードウェアアプライアンス

最小ネットワークパフォーマンス: 5 Gbps

300 MiB/秒 (2.5 Gbps) 500 MiB/秒 (4.2 Gbps) 100 MiB/秒 (0.8 Gbps)

ルートディスク: 80 GB 4,000 IOPS

キャッシュディスク: 2 つの 2 TiB NVME キャッシュディスク

最小ネットワークパフォーマンス: 5 Gbps

500 MiB/秒 (4.2 Gbps) 575 MiB/秒 (4.8 Gbps) 125 MiB/秒 (1 Gbps)
注記

パフォーマンスは、ホストプラットフォーム設定とネットワーク帯域幅によって異なる場合があります。

テープゲートウェイのパフォーマンスガイダンス

このセクションでは、テープゲートウェイ VM 用にハードウェアをプロビジョニングするためのガイダンスを説明します。表に示されている Amazon EC2 インスタンスのサイズとタイプは例であり、参考のために提供されています。

設定 書き込みスループット (Gbps) キャッシュからの読み取りスループット (Gbps) AWS クラウドからの読み取りスループット (Gbps)

ホストパフォーマンス: Amazon EC2 インスタンス—c5.4xlarge

ルートディスク: 80 GB、io1 SSD、4000 IOPS

キャッシュディスク: 50 GB、io1 SSD、2000 IOPs

アップロードバッファディスク: 450 GB、io1 SSD、2000 IOPS

CPU: 16 vCPU | RAM: 32 GB

クラウドへのネットワーク帯域幅: 10 Gbps

2.3 4.0 1.7

ホストプラットフォーム: Storage Gateway ハードウェアアプライアンス

キャッシュディスク: 2.5 TB

アップロードバッファディスク: 2 TB

CPU: 20 コア | RAM: 128 GB

クラウドへのネットワーク帯域幅: 10 Gbps

2.3 4.2 1.4

ホストパフォーマンス: Amazon EC2 インスタンス—c5d.9xlarge

ルートディスク: 80 GB、io1 SSD、4000 IOPS

キャッシュディスク: 900 GB NVMe ディスク

アップロードバッファディスク: 900 GB NVMe ディスク

CPU: 36 vCPU | RAM: 72 GB

クラウドへのネットワーク帯域幅: 10 Gbps

5.2 8.2 2.0
注記

このパフォーマンスは、1 MB のブロックサイズと 3 個のテープドライブを同時に使用する場合に達成されます。

パフォーマンスは、ホストプラットフォーム設定とネットワーク帯域幅によって異なる場合があります。

テープゲートウェイの書き込みおよび読み取りスループットのパフォーマンスを向上させるには、「iSCSI 設定を最適化する」、「テープドライブでの大きなブロックサイズの使用」、および「バックアップソフトウェアで仮想テープドライブのパフォーマンスを最適化する」を参照してください。

ゲートウェイのパフォーマンスの最適化

このセクションでは、ゲートウェイのパフォーマンスを最適化する方法について説明します。ガイダンスは、ゲートウェイへのリソースの追加およびアプリケーションサーバーへのリソースの追加に基づいています。

ゲートウェイへのリソースの追加

以下の 1 つ以上の方法でゲートウェイにリソースを追加することで、ゲートウェイのパフォーマンスを最適化できます。

より高性能なディスクの使用

ゲートウェイのパフォーマンスを最適化するには、Solid State Drive (SSD) や NVMe コントローラーなどの高性能のディスクを追加できます。また、Microsoft Hyper-V NTFS ではなく、ストレージエリアネットワーク (SAN) から直接 VM に仮想ディスクをアタッチできます。通常、ディスクパフォーマンスが向上すると、スループットおよび 1 秒あたりの入力/出力操作数 (IOPS) が改善します。スループットを測定するには、ReadBytes および WriteBytes メトリックスを Samples Amazon CloudWatch 統計と共に使用します。たとえば、5 分間のサンプル期間の ReadBytes メトリックスの Samples 統計を 300 秒で割ると、IOPS がわかります。一般的なルールとして、ゲートウェイのこれらのメトリクスを確認する場合は、ディスク関連のボトルネックを示す低いスループットおよび低い IOPS トレンドを探します。ゲートウェイメトリクスの詳細については、テープゲートウェイ と AWS の間のパフォーマンスの測定 を参照してください。

注記

CloudWatch メトリックスは、すべてのゲートウェイに使用できるわけではありません。ゲートウェイメトリクスについては、「Storage Gateway のモニタリング」を参照してください。

ゲートウェイホストへの CPU リソースの追加

ゲートウェイホストサーバーの最小要件は、4 つの仮想プロセッサです。ゲートウェイのパフォーマンスを最適化するには、ゲートウェイ VM に割り当てられている 4 つの仮想プロセッサが 4 つのコアによってサポートされることを確認します。さらに、ホストサーバーの CPU をオーバーサブスクライブしていないことを確認します。ゲートウェイホストサーバーに CPU を追加すると、ゲートウェイの処理能力が向上します。これにより、ゲートウェイは、アプリケーションからローカルストレージへのデータの保存と Amazon S3 へのこのデータのアップロードの両方を並行して処理できます。また、CPU を追加すると、ホストが他の VM と共有される場合に、ゲートウェイで十分な CPU リソースを利用できます。十分な CPU リソースを提供することには、スループットを向上させる一般的な効果があります。

AWS Storage Gateway では、ゲートウェイホストサーバーで 24 個の CPU を使用することができます。24 個の CPU を使用すると、ゲートウェイのパフォーマンスを大幅に向上できます。ゲートウェイホストサーバーのゲートウェイ設定は次のように設定することをお勧めします:

  • 24 個の CPU。

  • 16 GiB の予約済み RAM。

  • 準仮想化コントローラー 1 にアタッチされているディスク 1 (ゲートウェイのキャッシュとして次のように使用する) :

    • NVMe コントローラーを使用する SSD。

  • 準仮想化コントローラー 1 にアタッチされているディスク 2 (ゲートウェイアップロードバッファとして次のように使用する) :

    • NVMe コントローラーを使用する SSD。

  • 準仮想化コントローラー 2 にアタッチされているディスク 3 (ゲートウェイアップロードバッファとして次のように使用する) :

    • NVMe コントローラーを使用する SSD。

  • VM ネットワーク 1 に設定されたネットワークアダプタ 1:

    • VM ネットワーク 1 を使用し、取り込みに使用する VMXnet3 (10 Gbps) を追加する。

  • VM ネットワーク 2 に設定されたネットワークアダプタ 2:

    • VM ネットワーク 2 を使用し、AWS への接続に使用する VMXnet3 (10 Gbps) を追加する。

別の物理ディスクを使用したゲートウェイ仮想ディスクのバックアップ

ゲートウェイのディスクをプロビジョニングする場合は、基になる同じ物理ストレージディスクを使用するアップロードバッファおよびキャッシュストレージ用にローカルディスクをプロビジョニングしないことを強くお勧めします。たとえば、VMware ESXi の場合、基盤となる物理ストレージリソースはデータストアとして表されます。ゲートウェイ VM をデプロイする場合は、VM ファイルを保存するデータストアを選択します。仮想ディスクをプロビジョニングする場合は (アップロードバッファとして使用する場合など)、仮想ディスクを VM と同じデータストアか、別のデータストアに保存できます。複数のデータストアがある場合は、作成するローカルストレージのタイプごとに 1 つのデータストアを選択することを強くお勧めします。基になる物理ディスク 1 つのみによってサポートされるデータストアでは、パフォーマンスが低下することがあります。たとえば、そのようなディスクを使用して、ゲートウェイ設定のキャッシュストレージとアップロードバッファの両方がサポートされる場合です。同様に、RAID 1 のようなパフォーマンスの低い RAID 構成によってサポートされるデータストアでは、パフォーマンスが低下することがあります。

ボリュームの設定を変更する

ボリュームゲートウェイを使用している場合に、ゲートウェイにストレージボリュームを追加するとゲートウェイへのスループットが低下する場合は、別のゲートウェイにボリュームを追加することを検討してください。特に、ボリュームが高スループットのアプリケーションに使用されている場合は、高スループットのアプリケーション用に別のゲートウェイを作成することを検討してください。ただし、一般的なルールとして、すべての高スループットのアプリケーションに一方のゲートウェイを使用し、すべての低スループットのアプリケーションにもう一方のゲートウェイを使用するといった方法は避けてください。ボリュームのスループットを測定するには、ReadBytes および WriteBytes メトリクスを使用します。これらのメトリクスの詳細については、「アプリケーションとゲートウェイの間のパフォーマンスの測定」を参照してください。

iSCSI 設定を最適化する

iSCSI イニシエータの iSCSI 設定を最適化して、I/O パフォーマンスを向上させることができます。MaxReceiveDataSegmentLengthFirstBurstLength には 256 KiB、MaxBurstLength には 1 MiB を選択することをお勧めします。iSCSI 設定の詳細については、「iSCSI 設定のカスタマイズ」を参照してください。

注記

これらの推奨設定により、全体的なパフォーマンスが向上します。ただし、パフォーマンスを最適化するために必要な特定の iSCSI 設定は、使用するバックアップソフトウェアによって異なります。詳細については、バックアップソフトウェアのドキュメントを参照してください。

テープドライブでの大きなブロックサイズの使用

テープゲートウェイ の場合、テープドライブのデフォルトブロックサイズは 64 KB です。ただし、I/O パフォーマンスを向上させるためにブロックサイズを最大 1 MB まで増やすことができます。

選択するブロックサイズは、バックアップソフトウェアがサポートしている最大ブロックサイズによって異なります。バックアップソフトウェアのテープドライブのブロックサイズは、できる限り大きいサイズに設定することをお勧めします。ただし、このブロックサイズは、ゲートウェイがサポートする最大サイズの 1 MB を超えないようにしてください。

テープゲートウェイは、バックアップソフトウェアで設定されているサイズと自動的に一致するように、仮想テープドライブのブロックサイズをネゴシエートします。バックアップソフトウェアのブロックサイズを増やす場合は、設定でホストイニシエータが新しいブロックサイズをサポートしていることを確認することをお勧めします。詳細については、バックアップソフトウェアのドキュメントを参照してください。特定のゲートウェイパフォーマンのガイドについては、「パフォーマンス」を参照してください。

バックアップソフトウェアで仮想テープドライブのパフォーマンスを最適化する

バックアップソフトウェアは、テープゲートウェイの最大 10 個の仮想テープドライブに同時にデータをバックアップできます。テープゲートウェイの 4 個以上の仮想テープドライブを同時に使用するように、バックアップソフトウェアでバックアップジョブを設定することをお勧めします。バックアップソフトウェアが同時に複数の仮想テープにデータをバックアップしていると、書き込みスループットが向上します。

アプリケーション環境へのリソースの追加

アプリケーションサーバーとゲートウェイの間の帯域幅を増やす

ゲートウェイのパフォーマンスを最適化するには、アプリケーションとゲートウェイ間のネットワーク帯域幅が、アプリケーションのニーズを満たすようにしてください。ゲートウェイの ReadBytes および WriteBytes メトリクスを使用して、データの合計スループットを測定できます (これらのメトリクスの詳細については、「テープゲートウェイ と AWS の間のパフォーマンスの測定」を参照してください)。アプリケーションでは、必要なスループットと測定されたスループットを比較します。測定されたスループットが必要なスループットを下回る場合、アプリケーションとゲートウェイの間の帯域幅を増やすと、ネットワークがボトルネックであれば、パフォーマンスを向上させることができます。同様に、VM とローカルディスクの間の帯域幅を増やすことができます (直接接続されていない場合)。

アプリケーション環境への CPU リソースの追加

アプリケーションが追加の CPU リソースを使用できる場合、CPU の追加はアプリケーションの I/O 負荷の調整に役立つことがあります。

AWS Storage Gateway での VMware vSphere High Availability の使用

AWS Storage Gateway は、VMware vSphere High Availability (VMware HA) と統合された一連のアプリケーションレベルのヘルスチェックを通じて VMware の高可用性を提供します。このアプローチは、ハードウェア、ハイパーバイザー、またはネットワーク障害からストレージのワークロードを保護するのに役立ちます。また、接続タイムアウトや、ファイル共有またはボリュームを使用できないなどのソフトウェアエラーからの保護にも役立ちます。

この統合により、オンプレミスの VMware 環境または VMware Cloud on AWS 上にデプロイされたゲートウェイは、ほとんどのサービス中断から自動的に回復します。これは通常、60 秒未満でデータ損失なしで行われます。

Storage Gateway で VMware HA を使用するには、次の手順を実行します。

vSphere の VMware HA クラスターの設定

最初に、VMware クラスターをまだ作成していない場合は、作成します。VMware クラスターの作成方法については、VMware のドキュメントの「Create a vSphere HA Cluster」を参照してください。

次に、Storage Gateway で動作するように VMware クラスターを設定します。

VMware クラスターを設定するには

  1. VMware vSphere の [Edit Cluster Settings] ページで、VM のモニタリングが VM とアプリケーションのモニタリング用に設定されていることを確認します。これを行うには、以下の順序でオプションを設定します。

    • [Host Failure Response]: [Restart VMs]

    • [Response for Host Isolation]: [Shut down and restart VMs]

    • [Datastore with PDL]: [Disabled]

    • [Datastore with APD]: [Disabled]

    • [VM Monitoring]: [VM and Application Monitoring]

    例については、以下のスクリーンショットを参照してください。

    クラスター設定の更新
  2. 次の値を調整して、クラスターの感度を微調整します。

    • [Failure interval] – この間隔の後、VM ハートビートが受信されない場合、VM は再起動されます。

    • [Minimum uptime] – クラスターは、VM が VM ツールのハートビートのモニタリングを開始した後でこの時間待機します。

    • [Maximum per-VM resets] – クラスターは、最大リセット時間枠内で最大数の VM を再起動します。

    • [Maximum resets time window] – VM ごとの最大リセット数をカウントする時間枠。

    設定する値がわからない場合は、次の設定例を使用します。

    • [Failure interval]: 30

    • [Minimum uptime]: 120

    • [Maximum per-VM resets]: 3

    • [Maximum resets time window]: 1 時間

クラスターで他の VM が実行されている場合は、VM 専用にこれらの値を設定することもできます。これは、.ova から VM をデプロイするまで実行できません。これらの値の設定の詳細については、「(オプション) クラスター上の他の VM に対する上書きオプションの追加」を参照してください。

ゲートウェイタイプ用の .ova イメージのダウンロード

.ova イメージをダウンロードするには、次の手順を実行します。

ゲートウェイタイプの .ova イメージをダウンロードするには

ゲートウェイのデプロイ

設定したクラスターで、.ova イメージをクラスターのホストの 1 つにデプロイします。

ゲートウェイの .ova イメージをデプロイするには

  1. .ova イメージをクラスター内のホストの 1 つにデプロイします。

  2. ルートディスクとキャッシュ用に選択したデータストアが、クラスター内のすべてのホストで使用可能であることを確認します。

(オプション) クラスター上の他の VM に対する上書きオプションの追加

クラスターで他の VM が実行されている場合は、各 VM 専用にクラスター値を設定することもできます。

クラスター上の他の VM のオーバーライドオプションを追加するには

  1. VMware vSphere の [Summary] ページで、クラスターを選択してクラスターページを開き、[Configure] を選択します。

  2. [Configuration] タブを選択し、[VM Overrides] を選択します。

  3. 新しい VM オーバーライドオプションを追加して、各値を変更します。

    オーバーライドオプションについては、次のスクリーンショットを参照してください。

    クラスター設定のオーバーライド

ゲートウェイのアクティブ化

ゲートウェイの .ova がデプロイされたら、ゲートウェイをアクティブ化します。ゲートウェイの種類ごとの違いについて説明します。

ゲートウェイをアクティブ化するには

VMware High Availability 設定のテスト

ゲートウェイをアクティブ化したら、設定をテストします。

VMware HA 設定をテストするには

  1. https://console.aws.amazon.com/storagegateway/home で AWS Storage Gateway コンソールを開きます。

  2. ナビゲーションペインで [Gateways] を選択してから、VMware HA をテストするゲートウェイを選択します。

  3. [Actions] で、[Verify VMware HA (VMware HA の確認)] を選択します。

  4. 表示される [Verify VMware High Availability Configuration (VMware High Availability 設定の検証)] ページで、[OK] を選択します。

    注記

    VMware HA 設定をテストすると、ゲートウェイ VM が再起動され、ゲートウェイへの接続が中断されます。テストの完了には数分かかることがあります。

    テストが成功すると、コンソールのゲートウェイの詳細タブに [Verified (検証済み)] というステータスが表示されます。

  5. [終了] を選択します。

VMware HA イベントに関する情報は、Amazon CloudWatch ロググループで確認できます。詳細については、「CloudWatch ロググループを使用したファイルゲートウェイヘルスログの取得」を参照してください。