COST01-BP06 コストをプロアクティブにモニタリングする - AWS Well-Architected Framework

COST01-BP06 コストをプロアクティブにモニタリングする

ツールとダッシュボードを実装して、ワークロードのコストをプロアクティブにモニタリングします。通知を受けたときだけコストやカテゴリを見るのではなく、設定されたツールや既存のツールで定期的にコストを見直しましょう。コストをプロアクティブにモニタリングし、分析することで、ポジティブな傾向を把握し、組織全体で推進することが可能になります。

このベストプラクティスを活用しない場合のリスクレベル:

実装のガイダンス

例外や異常がある場合に限らず、組織内のコストと使用量を事前にモニタリングすることを推奨します。オフィスや職場環境全体を高度に可視化したダッシュボードにより、主な担当者が必要とする情報にアクセスできるようになります。また組織がコスト最適化を重視していることを示すことができます。可視化されたダッシュボードにより、 成功した事例を積極的に推進し、組織全体で実践することができます。

日次または頻繁なルーチンを作成するには、 AWS Cost Explorer または Amazon QuickSight など、その他のダッシュボードを使用して、コストを確認し、プロアクティブに分析します。AWS サービスの使用量とコストを AWS アカウントレベル、ワークロードレベル、または特定の AWS サービスレベルでグループ化とフィルタリングを使用して分析し、予想通りかどうかを検証します。時間単位、リソース単位の詳細度やタグを使用して、上位リソースの発生コストをフィルタリングし、特定します。また、 Cost Intelligence Dashboard という Amazon QuickSight ソリューション (AWS ソリューションアーキテクトが構築) を使用して独自のレポートを作成して、予算と実際のコストおよび使用量を比較することもできます。

実装手順

  • コスト最適化に関して報告する: ワークロードの効率について話し合い、分析する定期的なミーティングを設定します。確立されたメトリクスを使用して、達成されたメトリクスとそれを達成するためにかかったコストを報告します。ネガティブな傾向を特定して修正し、ポジティブな傾向を特定して組織全体に普及させます。報告には、アプリケーションチームおよび所有者、財務、および管理の担当者が関与する必要があります。

  • コストと使用量について日次の詳細度の AWS Budgets を作成し、有効にすることで、潜在的なコスト超過を防ぐためのタイムリーなアクションを取ることができます。 AWS Budgets ではアラート通知を設定できるため、いずれかの予算タイプが事前設定のしきい値を超えた場合に通知を受けることができます。AWS Budgets を活用する最善の方法は、予想されるコストと使用量を限度として設定することです。そうすれば、予算を超えたものは使い過ぎとみなすことができます。

  • コストモニターとして AWS Cost Anomaly Detection を作成します。 AWS Cost Anomaly Detection は、高度な機械学習テクノロジーを使用して、異常な支出と根本原因を特定するため、迅速に対策を講じることができます。評価したい支出セグメント (例えば、個々の AWS サービス、メンバーアカウント、コスト配分タグ、コストカテゴリ) を定義するコストモニターを設定することができ、アラート通知をいつ、どこで、どのように受け取るかを設定することが可能です。各モニターには、ビジネスオーナーや テクノロジーチーム向けの複数のアラートサブスクリプションをアタッチし、各サブスクリプションの名前、コスト影響しきい値、アラート頻度 (個別アラート、日次サマリー、週次サマリー) などを設定します。

  • AWS Cost Explorer を使用するか、AWS Cost and Usage Report (CUR) データを Amazon QuickSight ダッシュボードに統合して、組織のコストを視覚化します。 AWS Cost Explorer には、使いやすいインターフェイスがあり、AWS のコストと使用量を時系列で可視化し、理解し、管理することができます。最も Cost Intelligence Dashboard カスタマイズ可能でアクセスしやすいダッシュボードで、独自のコスト管理、最適化ツールの基礎作りを支援します。

リソース

関連するドキュメント:

関連する例: