OPS07-BP05 システムや変更をデプロイするために十分な情報に基づいて決定を下す
ワークロードに対する変更が正常に行われた場合のプロセスと正常に行われなかった場合のプロセスを施行します。プレモータムは、チームが行う演習で、ここでは軽減戦略を策定するために障害のシミュレーションを行います。プレモータムを使用して、障害を予測し、必要に応じて手順を作成します。ワークロードに対する変更をデプロイする利点とリスクを評価します。すべての変更がガバナンスに準拠していることを確認します。
期待される成果:
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ワークロードに変更をデプロイする際に、情報に基づく意思決定を行います。
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変更は、ガバナンスに準拠しています。
一般的なアンチパターン:
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デプロイが正常に行われなかった場合に対応するプロセスなしで、変更をワークロードにデプロイします。
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ガバナンス要件に準拠していない変更を本番環境に加えます。
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リソース使用率のベースラインを設定することなく、ワークロードの新しいバージョンをデプロイします。
このベストプラクティスを活用するメリット:
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ワークロードへの変更が正常に行われなかった場合の準備が整っています。
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ワークロードへの変更は、ガバナンスポリシーに準拠しています。
このベストプラクティスが確立されていない場合のリスクレベル: 低
実装のガイダンス
プレモータムを使用して、変更が正常に行われなかった場合のプロセスを開発します。変更が正常に行われなかった場合のプロセスを文書化します。すべての変更がガバナンスに準拠していることを確認します。ワークロードに対する変更をデプロイする利点とリスクを評価します。
お客様事例
AnyCompany Retail では、変更が正常に行われなかった場合のプロセスの検証のために、定期的にプレモータムを実施しています。このプロセスは文書化され、共有の Wiki で公開され、頻繁に更新されています。すべての変更がガバナンスに準拠しています。
実装手順
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ワークロードに変更をデプロイする際に、情報に基づく意思決定を行います。デプロイの正常完了基準を設定し、レビューを行います。変更のロールバックをトリガーするシナリオまたは基準を作成します。変更をデプロイする利点と、変更が正常に実行されないリスクを比較検討します。
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すべての変更がガバナンスポリシーに準拠していることを確認します。
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変更が正常に実行されない場合に備え、また軽減戦略を文書化するために、プレモータムを使用します。机上演習を行って、正常に完了しない変更をモデル化して、ロールバック手順を検証します。
実装計画に必要な工数レベル: 中。プレモータム演習の実施には、組織全体にわたるステークホルダーの調整と尽力が必要となります。
リソース
関連するベストプラクティス:
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OPS01-BP03 ガバナンス要件を評価する - ガバナンス要件は、変更をデプロイするかを決定するうえでの重要な要素となります。
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OPS06-BP01 変更の失敗に備える - 障害が発生したデプロイの軽減策を設定し、プレモータムを使用して軽減策を検証します。
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OPS06-BP02 デプロイをテストする - 本番環境でのエラーの低減に向けて、すべてのソフトウェア変更について、デプロイ前に適切なテストを行う必要があります。
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OPS07-BP01 人材能力の確保 - システム変更をデプロイする際に情報に基づく決定を行うには、トレーニングを受けたワークロードサポート担当の人材が十分に配置されていることが不可欠です。
関連するドキュメント:
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Governance in the AWS クラウド: The Right Balance Between Agility and Safety
(AWS クラウドのガバナンス: 俊敏性と安全性の適切なバランス)