定義 - ハイパフォーマンスコンピューティングレンズ

定義

AWS Well-Architected フレームワークは、運用上の優秀性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化という 5 本の柱を基本としています。ソリューションを設計する際に、ビジネスの状況に応じて 5 本の柱の間でトレードオフを行います。これらのビジネス上の決定により、エンジニアリングの優先順位を決めることができます。開発環境では信頼性を犠牲にすることでコストを削減する、あるいはミッションクリティカルなソリューションでは信頼性を最適化するためにコストをかけることがあります。セキュリティと運用性は、通常、他の柱とトレードオフされることはありません。

この文書では、疎結合ワークロード (高スループットコンピューティング (HTC) と呼ぶコミュニティもあります) と密結合ワークロードをはっきりと区別しています。サーバーベースおよびサーバーレスの設計も網羅しています。これらの区別の詳細については、シナリオのセクションをご参照ください。

AWS クラウドの一部の語彙は、一般的な HPC 用語とは異なる場合があります。例えば、HPC ユーザーはサーバーを「ノード」と言い、AWS は仮想サーバーを「インスタンス」と言います。 HPC ユーザーが一般的に「ジョブ」と言うものは、AWS では「ワークロード」と言います。

AWS ドキュメントでは、「vCPU」という用語を「スレッド」または「ハイパースレッド」 (あるいは物理コアの半分) と同義で使用しています。AWS で HPC アプリケーションのパフォーマンスまたはコストを定量化する際には、この 2 点にお気をつけください。

クラスタープレイスメントグループは、ネットワーク要件が最も高いアプリケーションでのコンピューティングインスタンスをグループ化する AWS のメソッドです。プレイスメントグループは物理的なハードウェア要素ではありません。ネットワークの低レイテンシー半径内にすべてのノードを保持する、簡単な論理ルールです。

AWS クラウドインフラストラクチャはリージョンアベイラビリティーゾーンを中心として構築されます。リージョンは世界中の物理的場所であり、複数のアベイラビリティーゾーンが配置されています。アベイラビリティーゾーンは 1 つ以上の独立したデータセンターで構成されます。各データセンターは、冗長性のある電源、ネットワーキング、接続を備えており、別々の設備に収容されています。HPC ワークロードの特性に応じて、クラスターをアベイラビリティーゾーンに広げる (信頼性を高める) か、単一のアベイラビリティーゾーン内にとどめる (低レイテンシーを重視する) ことができます。