コスト最適化を支える柱

ワークロードやアーキテクチャを問わず、ほぼすべての環境に適用できるコスト最適化の柱が 5 つあります。コスト最適化を支える柱は次のとおりです。

• 適切な規模 – プロビジョニングするものが必要なものと一致していることを確認します。たとえば、コンピューティングでは、CPU やメモリ、ストレージ、ネットワークスループットをプロビジョニングします。

• 伸縮性の向上 – 従来の IT コストとハードウェア要件は、ピーク時の使用量に合わせて調整され、オフになることはほとんどありません。クラウドでは、動的なニーズに合わせてコストを最適化し、不要なときにはリソースをオフにすることができます。たとえば、特定の週の 70% 以上は非本番稼働用インスタンスをオフにすることができます。

• 適切な料金モデルの活用 – AWS には、さまざまな料金モデル (可変的なワークロードにはオンデマンドインスタンスとスポットインスタンス、予測可能なワークロードにはリザーブドインスタンス) が用意されています。適切な料金モデルを選択し、ワークロードの性質に応じてコストを最適化しましょう。

• ストレージの最適化 – AWS では、複数のストレージ階層を、パフォーマンスを満たすように設計された料金で提供しています。特定のタイプのデータに最も適したストレージ先を特定することで、必要なパフォーマンスと可用性を維持しながら、Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) と Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) を削減できます。たとえば、パフォーマンス要件が低い場合、Amazon EBS スループット最適化 HDD (st1) ストレージを使用する場合のコストは、通常、デフォルトの汎用 SSD (gp2) ストレージオプションの半分になります。

• 測定、モニタリング、改善 – あらゆる規模で AWS クラウドの経済的な可能性を最大限に引き出すには、次を行う必要があります。

  • コスト配分タグのタグ付けを定義し、適用する。

  • メトリクスを定義して目標を設定し、妥当な頻度でレビューする。

  • トレーニング、進捗目標の視覚化、インセンティブのバランスを通じて、チームがコストを考慮した設計を行えるようにする。

  • 最適化の責任を個人またはチームに割り当てる。