複数のアベイラビリティーゾーンを使用する - AWS でのリアルタイム通信

複数のアベイラビリティーゾーンを使用する

各 AWS リージョンは個別のアベイラビリティーゾーンに細分されます。各アベイラビリティーゾーンにはそれぞれ独自の電力、冷却機能、ネットワーク接続があり、隔離された障害ドメインを形成します。AWS の構成では、複数のアベイラビリティーゾーンでワークロードを実行することが常に推奨されています。これにより、お客様のアプリケーションは、アベイラビリティーゾーン全体の障害 (それ自体が非常にまれなイベントですが) にも耐えることができます。この推奨事項は、リアルタイム SIP インフラストラクチャにも当てはまります。

図 12: アベイラビリティーゾーンの障害の処理

壊滅的なイベント (カテゴリ 5 のハリケーンなど) によって、us-east-1 リージョンでアベイラビリティーゾーンが完全に停止したと仮定します。図表に示すようにインフラストラクチャが稼働している状態で、元は障害が発生したアベイラビリティーゾーンのノードに登録されていたすべての SIP クライアントが、アベイラビリティーゾーン #2 で実行されている SIP ノードに再登録されます。(この動作をご使用の SIP クライアント/電話機でテストして、動作がサポートされていることを確認してください)。アベイラビリティーゾーンの停止時にアクティブだった SIP コールは失われますが、新しいコールはすべてアベイラビリティーゾーン #2 を経由してルーティングされます。

要約すると、DNS SRV レコードは、各アベイラビリティーゾーンに 1 つずつ、複数の「A」レコードをクライアントに指定する必要があります。また、これらの「A」レコードはそれぞれ、そのアベイラビリティーゾーン内の SBC/PBX の複数の IP アドレスを指す必要があり、AZ 内および AZ 間両方で復元力を提供します。IP がパブリックの場合、IP 再割り当てを使用することで、AZ 内フェイルオーバーと AZ 間フェイルオーバーの両方を実装できます。ただし、プライベート IP はアベイラビリティーゾーン間で再割り当てできません。お客様がプライベート IP アドレス指定を使用している場合、AZ 間フェイルオーバーでは、バックアップ SBC/PBX に再登録する SIP クライアントに依存せざるを得ない場合があります。す。