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Amazon Elastic Compute Cloud
Linux インスタンス用ユーザーガイド

T2 インスタンス

T2 インスタンスは、適度なベースラインパフォーマンスを実現したり、ワークロードの必要に応じて非常に高いパフォーマンスまでバーストする機能を実現できるように設計されています。常時または一貫して CPU をフルに使用するわけではないが、バーストが必要なことがあるワークロード向けに用意されています。T2 インスタンスは、ウェブサーバー、開発者環境、小規模データベースなどの汎用ワークロードに最適です。T2 インスタンスの料金体系と追加ハードウェアの詳細については、「Amazon EC2 インスタンス」を参照してください。

アカウントを作成してから 12 か月未満の場合は、特定の使用制限内でt2.micro インスタンスを使用できます。詳細については、「AWS Free Tier」を参照してください。

ハードウェア仕様

各 Amazon EC2 インスタンスタイプのハードウェア仕様については、「Amazon EC2 インスタンス」を参照してください。

T2 インスタンスの要件

T2 インスタンスを作成するための要件を以下に示します。

  • T2 インスタンスは仮想プライベートクラウド (VPC) で起動する必要があります。EC2-Classic プラットフォームではサポートされません。Amazon VPC を使用すると、定義した仮想ネットワーク内で AWSリソースを起動できます。EC2-Classic の既存のインスタンスのインスタンスタイプを T2 インスタンスタイプに変更することはできません。EC2-Classic および EC2-VPC の詳細については、「サポートされているプラットフォーム」を参照してください。VPC 専用インスタンスの起動の詳細については、「VPC でのみ利用可能なインスタンスタイプ」を参照してください。

  • T2 インスタンスは、HVM AMI を使用して起動する必要があります。詳細については、「Linux AMI 仮想化タイプ」を参照してください。

  • T2 インスタンスの起動には、EBS ボリュームをルートデバイスとして使用する必要があります。詳細については、「Amazon EC2 ルートデバイスボリューム」を参照してください。

  • T2 インスタンスは、オンデマンドインスタンスおよびリザーブドインスタンスとしては使用できますが、スポットインスタンス、スケジュールされたインスタンス、または専用インスタンスとしては使用できません。また、T2 インスタンスは Dedicated Host ではサポートされていません。これらのパラメータの詳細については、インスタンス購入オプションを参照してください。

  • リージョンで起動できるインスタンスの合計数には制限があります。また、一部のインスタンスタイプにはその他の制限もあります。デフォルトでは、最大 20 個の T2 インスタンスを同時に実行できます。さらに多くの T2 インスタンスが必要な場合は、Amazon EC2 インスタンス申請フォームを使用して、インスタンスの追加を申請できます。

  • 選択する T2 インスタンスのサイズが、オペレーティングシステムおよびアプリケーションの最小メモリ要件を満たしていることを確認します。多くのメモリおよび CPU リソースを消費するグラフィカルユーザーインターフェースを使用するオペレーティングシステム (Windows など) は、多くのユースケースで t2.micro 以上のインスタンスサイズを必要とする場合があります。メモリおよび CPU の要件が時間が経つにつれて増大したときは、より大きな T2 インスタンスサイズまたはその他の EC2 インスタンスタイプにススケールすることができます。

CPU クレジット

1 CPU クレジットは、1 CPU コア全体の 1 分間のパフォーマンスを表します。従来の Amazon EC2 インスタンスタイプはパフォーマンスが一定ですが、T2 インスタンスはベースラインレベルの CPU パフォーマンスを提供しながら、そのベースラインレベルを超えてバーストする機能を備えています。ベースラインパフォーマンスとバースト機能は、CPU クレジットにより管理されます。

CPU クレジットとは何ですか。

1 個の CPU クレジットは、1 台の vCPU を使用率 100% で 1 分間実行することに相当します。たとえば、1 台の vCPU を使用率 50% で 2 分間実行したり、2 台の vCPU を使用率 25% で 2 分間実行したりなど、他の vCPU、使用率、時間の組み合わせでも、1 個の CPU クレジットに相当します。

CPU クレジットはどのように獲得されますか。

各 T2 インスタンスは、健全な初期 CPU クレジットバランスから開始し、インスタンスサイズに応じて一定割合の 1 時間当たりの CPU クレジットを絶えず (ミリ秒レベルの細かさで) 受け取ります。クレジットを蓄積または消費する会計処理もミリ秒レベルの細かさで実施されるため、CPU クレジットの浪費について心配する必要はありません。CPU の短期バーストでは CPU クレジットのごく一部しか消費されません。

T2 インスタンスで使用する CPU リソースが基本パフォーマンスレベルより少ない場合 (アイドル時など)、未使用の CPU クレジット (つまり獲得したクレジットと消費したクレジットとの差) は最大 24 時間、クレジットバランスに保存され、バースト用の CPU クレジットを構成します。T2 インスタンスにベースパフォーマンスレベルを上回る CPU リソースが必要になると、CPU クレジットバランスのクレジットを使用して、使用率が最大 100% になるまでバーストします。T2 インスタンスが CPU リソースに対して保持しているクレジットが多いほど、より高いパフォーマンスが必要な場合にベースパフォーマンスレベルを超えてバーストできる時間が増えます。

以下の表は、起動時に受け取る初期 CPU クレジット割り当て、CPU クレジットを受け取るレート、フルコアパフォーマンス (単一の vCPU を使用した場合) に対するパーセントで表したベースラインパフォーマンスレベル、インスタンスが累積できる最大獲得 CPU クレジットバランスの一覧です。

インスタンスタイプ

初期 CPU クレジット*

1 時間あたりに受け取る CPU クレジット

vCPU

ベースラインパフォーマンス (CPU 使用率)

最大獲得 CPU クレジットバランス***

t2.nano

30

3

1

5%

72

t2.micro

30

6

1

10%

144

t2.small

30

12

1

20%

288

t2.medium

60

24

2

40% (最大 200%)**

576

t2.large

60

36

2

60% (最大 200%)**

864

t2.xlarge

120

54

4

90% (最大 400%)**

1296

t2.2xlarge

240

81

8

135% (最大 800%)**

1944

* 初期 CPU クレジットで起動または開始できる T2 インスタンスの数には制限があります。デフォルトでは、リージョンごとに 24 時間あたり各アカウントで 100 回の T2 インスタンスの起動または開始と設定されています。この制限を大きくする場合は、Amazon EC2 クレジットベースのインスタンス起動クレジットフォームを使用して、制限上昇リクエストをカスタマーサポートに提出できます。アカウントが 24 時間以内に 100 個を超える T2 インスタンスを起動または開始していなければ、この制限の影響を受けません。

新しいアカウントでは、使用量に基づいて増える下限が設定される場合があります。

** t2.medium およびそれより大きいインスタンスは、複数の vCPU を持ちます。表のベースパフォーマンスは、単一の vCPU を使用した場合のパーセントです (パフォーマンスは複数の vCPU に分割できます)。インスタンスのベース CPU 使用率を計算するには、合計された vCPU のパーセントを vCPU 数で割ります。たとえば、t2.large のベースパフォーマンスは 1 vCPU の 60% です。t2.large インスタンスには 2 つの vCPU があるため、ベースパフォーマンスで動作する t2.large インスタンスの CPU 使用率は、CloudWatch の CPU メトリクスに 30% として表示されます。

*** 最大獲得 CPU クレジットバランスには初期 CPU クレジット (最初に使用される有効期限切れにない CPU クレジット) は含まれません。たとえば、t2.micro インスタンスが起動されてから 24 時間以上アイドルのままだったとすると、最大 174 クレジットバランス (30 初期 CPU クレジット + 144 獲得クレジット) に達している可能性があります。しかし、インスタンスが 30 初期 CPU クレジットを使用した後で、クレジットバランスは 144 を超えることはありません。ただし、インスタンスを停止して起動することで、新しい初期 CPU クレジットバランスが発行される場合は除きます。

初期クレジットバランスは、最適な起動エクスペリエンスとなるように設計されています。インスタンスの最大獲得 CPU クレジットバランスは、1 時間あたりに受け取る CPU クレジットに 24 時間を乗算した数になります。たとえば、t2.micro インスタンスは 1 時間あたり 6 CPU クレジットを獲得するため、最大獲得 CPU クレジットバランスの 144 CPU クレジットまで蓄積できます。

CPU クレジットに有効期限はありますか。

初期 CPU クレジットは有効期限切れにはなりませんが、インスタンスが CPU クレジットを使用するときに最初に使用されます。所定の 5 分間隔内に使用されなかった獲得クレジットは、獲得されてから 24 時間後に期限切れになり、期限切れになったクレジットは、その時点の CPU クレジットバランスから削除されます。その後、新しく獲得したクレジットが追加されます。加えて、インスタンスの CPU クレジットバランスは、インスタンスが停止して起動すると引き継がれません。インスタンスを停止するとクレジットバランスはすべて失われますが、再起動すると初期クレジットバランスが再び割り当てられます。

たとえば、t2.small インスタンスの 1 時間の CPU 使用率が 5% である場合、3 CPU クレジット (60 分の 5%) を使用したことになりますが、その 1 時間に 12 CPU クレジットを獲得できるため、差の 9 CPU クレジットが CPU クレジットバランスに加算されます。その時間内に 24 時間の有効期限が到来したバランス内の CPU クレジット (インスタンスが 24 時間前に完全にアイドル状態になった場合は、12 クレジットになる可能性があります) も、バランスから削除されます。有効期限が切れたクレジットの数が獲得したクレジットより多い場合、クレジットバランスは減少します。反対に、有効期限が切れたクレジットの数が獲得したクレジットより少ない場合、クレジットバランスは増加します。

すべてのクレジットを使用した場合はどうなりますか。

インスタンスが CPU クレジットバランスをすべて使用した場合、パフォーマンスはベースラインパフォーマンスレベルにとどまります。インスタンスのクレジットが足りなくなりそうな場合、インスタンスの CPU クレジット使用量 (ひいては CPU パフォーマンス) は 15 分間隔で徐々にベースラインパフォーマンスまで下げられるため、CPU クレジットを使い切った場合でもパフォーマンスが急激に低下することはありません。インスタンスが常時、CPU クレジットバランスをすべて使用する場合は、T2 のサイズを大きくするか、固定パフォーマンスのインスタンスタイプ (M3 や C3 など) を使用することをお勧めします。

CPU クレジットの監視

CloudWatch コンソールの Amazon EC2 インスタンス別メトリクスに表示された各 T2 インスタンスのクレジットバランスを確認できます。T2 インスタンスには、CPUCreditBalanceCPUCreditUsage という 2 つのメトリクスがあります。CPUCreditUsage メトリクスは、測定期間に使用された CPU クレジットの数を示しています。CPUCreditBalance メトリクスは、T2 インスタンスが獲得した未使用の CPU クレジットの数を示しています。このバランスは、バースト時に使い切られます。使用される CPU クレジットが獲得数より多くなるためです。

次の表は新しく利用可能になった CloudWatch メトリクスを説明しています。CloudWatch でのこれらのメトリクスの使用の詳細については、「インスタンスの利用可能な CloudWatch メトリクスのリスト表示」を参照してください。

メトリクス 説明

CPUCreditUsage

[T2 インスタンス] インスタンスによって消費される CPU クレジットの数。1 つの CPU クレジットは、1 個の vCPU が 100% の使用率で 1 分間実行されること、または、vCPU、使用率、時間の同等の組み合わせ (たとえば、1 個の vCPU が 50% の使用率で 2 分間実行されるか、2 個の vCPU が 25% の使用率で 2 分間実行される) に相当します。

CPU クレジットメトリクスは、5 分間隔でのみ利用可能です。5 分を超える期間を指定する場合は、Average 統計の代わりに Sum 統計を使用します。

単位: Count

CPUCreditBalance

[T2 インスタンス] インスタンスがそのベース CPU 使用率を超えてバーストするために使用できる CPU クレジットの数。クレジットは、獲得後にクレジットバランスに保存され、期限切れになるとクレジットバランスから削除されます。クレジットは獲得してから 24 時間後に期限切れになります。

CPU クレジットメトリクスは、5 分間隔でのみ利用可能です。

単位: Count