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Amazon Elastic Compute Cloud
Linux インスタンス用ユーザーガイド

T2 無制限

T2 無制限インスタンスは、必要なときに、任意の期間にわたって高い CPU パフォーマンスを保持できます。時間あたりの T2 インスタンス料金は、インスタンスの平均 CPU 使用率が 24 時間のローリング期間またはインスタンスの存続期間のどちらか短いほうでベースライン以下の場合は、使用中のすべての瞬間的スパイクをカバーします。長時間にわたって高い CPU 使用率でインスタンスを実行する場合には、vCPU 時間ごとに均一追加料金が発生します。インスタンスの価格設定については、「Amazon EC2 料金表」と「Amazon EC2 On-Demand Pricing」の「T2 Unlimited Pricing」を参照してください。

重要

t2.micro インスタンスを AWS 無料利用枠 オファーで使用し、無制限として設定すると、ローリング期間の 24 時間あたりの平均使用率がインスタンスのベースラインを越えた場合に料金が発生します。

T2 無制限の概念

T2 無制限は、実行中または停止中の T2 インスタンスに対して、起動時に設定またはいつでも有効にできる T2 インスタンスの設定オプションです。

T2 無制限インスタンスは、ベースラインを超えるレベルで必要なだけバーストさせることができます。これにより、さまざまな汎用アプリケーションのための T2 インスタンスの時間料金を低価格で利用でき、インスタンスがベースラインパフォーマンスの制約を受けないようにできます。T2 の時間あたりのインスタンス基本料金は、T2 無制限インスタンスの平均 CPU 使用率が 24 時間のローリング期間でベースライン以下の場合は、すべての CPU 使用量のスパイクをカバーします。汎用のワークロードではほとんどの場合、T2 無制限インスタンスは追加料金なしで十分なパフォーマンスを提供します。平均 CPU 使用率が 24 時間でベースラインを越える場合には、vCPU 時間ごとに均一追加料金が発生します。詳細については、「Amazon EC2 On-Demand Pricing」の「T2 Unlimited Pricing」を参照してください。

T2 無制限の仕組み

T2 無制限インスタンスが CPU クレジット残高を使い切った場合、ベースラインを越えるバーストには余剰クレジットを消費します。その CPU 利用率がベースラインを上回った場合、獲得した CPU クレジットを使用して、先に消費された余剰クレジットの支払いが行われます。CPU クレジットを獲得して余剰クレジットを支払う機能により、Amazon EC2 は 24 時間にわたるインスタンスの CPU 使用率を平均化できるようになります。

余剰クレジットにより料金が発生することがある

インスタンスの平均 CPU 使用率がベースライン以下の場合、インスタンスに追加料金は発生しません。インスタンスは 24 時間でクレジット最大数を獲得 (たとえば、t2.micro は 24 時間で最大 144 クレジット獲得可能) するため、課金されることなく余剰クレジットを最大まで消費できます。

ただし、CPU 使用率がベースラインを上回ったままの場合、インスタンスは消費した余剰クレジットを支払うのに十分なクレジットを獲得できません。支払われない余剰クレジットに対して、vCPU 時間ごとに均一追加料金が発生します。詳細については、「Amazon EC2 On-Demand Pricing」の「T2 Unlimited Pricing」を参照してください。

先に消費された余剰クレジットは、以下のいずれかの状況に当てはまると料金が発生します。

  • 消費された余剰クレジットが、インスタンスが 24 時間に獲得できる最大クレジット数を超えている。最大数を越えて消費された余剰クレジットは、時間の最後に課金されます。

  • インタンスが停止または終了した。

  • インスタンスが無制限からスタンダードに切り替えられた。

消費された余剰クレジットは、CloudWatch メトリクス CPUSurplusCreditBalance により追跡されます。課金された余剰クレジットは、CloudWatch メトリクス CPUSurplusCreditsCharged で追跡できます 。詳細については、「T2 インスタンスの追加 CloudWatch メトリクス」を参照してください。

T2 無制限の起動クレジットはありません

T2 無制限インスタンスは起動クレジットを受け取りません。T2 無制限インスタンスは、24 時間のローリング枠内または存続期間のどちらか短いほうで平均 CPU 使用率がベースラインを越えない限り、追加料金なしでいつでもベースラインを超えるバーストができます。したがって、T2 無制限インスタンスは、起動直後の高パフォーマンスを実現するために起動クレジットを必要としません。

インスタンスがスタンダードから無制限に切り替えられた場合、残りの CPUCreditBalance が引き継がれる前に、蓄積された起動クレジットが CPUCreditBalance から削除されます。

T2 無制限の有効化

T2 スタンダードがデフォルト設定です。T2 無制限を有効にしなければ、T2 インスタンスはスタンダードとして起動します。実行中または停止中のインスタンスで、スタンダードから無制限、無制限からスタンダードへいつでも切り替えることができます。詳細については、「T2 インスタンスを無制限として起動する」および「T2 インスタンスの CPU 使用に関するクレジットオプションを変更する」を参照してください。

T2 インスタンスがスタンダードと無制限のどちらに設定されているかは、Amazon EC2 コンソールまたは AWS CLI を使って確認できます。詳細については、「T2 インスタンスの CPU 使用に関するクレジットオプションを表示する」を参照してください。

T2 無制限を有効化または無効化するとクレジットはどうなるか

CPUCreditBalance は、T2 スタンダードまたは T2 無制限インスタンスが蓄積したクレジットの数を追跡する CloudWatch メトリクスです。CPUSurplusCreditBalance は、T2 無制限インスタンスが消費した余剰クレジットの数を追跡する CloudWatch メトリクスです。

T2 スタンダードインスタンスが無制限に切り替えられると、以下の状況が発生します。

  • 起動クレジットがすべて CPUCreditBalance から削除され、蓄積された獲得クレジットを含む残りの CPUCreditBalance が引き継がれる。

T2 無制限インスタンスがスタンダードに切り替えられると、以下の状況が発生します。

  • CPUCreditBalance は変更されずに引き継がれます。

  • CPUSurplusCreditBalance にはすぐに課金されます。

クレジット使用状況のモニタリング

T2 無制限インスタンスが、ベースラインが提供するよりも多くクレジットを消費していないか確認するには、CloudWatch メトリクスを使用して追跡し、クレジット使用量を通知する時間ごとのアラームを設定できます。詳細については、「CPU クレジットの監視」を参照してください。

例: T2 無制限でのクレジット使用についての説明

この例では、無制限として起動する t2.nano インスタンスの CPU 使用率と、どのように獲得および余剰クレジットを消費して CPU パフォーマンスを維持するかを見ます。

t2.nano インスタンスは、24 時間のローリング期間に渡って最大で 72 CPU クレジットを獲得し、それを 72 分の vCPU 使用と引き換えることができます。CPU クレジット残高 (CloudWatch メトリクス CPUCreditBalance で示される) が消耗すると、余剰 CPU クレジット — まだ獲得していない — を消費して必要なだけバーストします。t2.nano は 24 時間あたり最大 72 クレジットを獲得するため、すぐに課金されることなく余剰クレジットを最大まで消費できます。CPU クレジットを 72 以上消費した場合、差分については時間の最後に課金されます。

以下のグラフにある例の目的は、CPUCreditBalance を使いきった後でも余剰クレジットを使用してインスタンスをバーストさせる方法を示すことです。グラフ中のタイムライン開始時点で、インスタンスは 24 時間に獲得可能なクレジットの最大数と同じクレジット残高を蓄積しているものとします。以下のワークフローは、グラフの番号付きの点を参照します。

1 – 最初の 10 分間、CPUCreditUsage は 0 で、CPUCreditBalance は最大の 72 のままです。

2 – 23:40 に CPU 使用率が増加すると、インスタンスは CPU クレジットを消費し CPUCreditBalance が減少します。

3 – 00:47 頃、インスタンスは CPUCreditBalance をすべて消耗し、高い CPU パフォーマンスを維持するために余剰クレジットを消費し始めます。

4CPUSurplusCreditBalance が 72 CPU クレジットに達する 1:55 まで余剰クレジットが消費されます。これは、t2.nano が 24 時間で獲得できる最大値と同じです。その後に消費される余剰クレジットは、24 時間以内の獲得クレジットで相殺することはできません。そのため、時間終了時に少額の追加料金が発生します。

5 – インスタンスは 2:20 頃まで余剰クレジットを消費し続けます。この時点で、CPU 使用率がベースラインを下回ると、インスタンスは 1 時間あたり 3 クレジット (または 5 分ごとに 0.25 クレジット) を獲得し始めます。これは、CPUSurplusCreditBalance の支払いに使用されます。CPUSurplusCreditBalance が 0 まで減った後、インスタンスは 5 分ごとに 0.25 クレジットの割合で CPUCreditBalance に獲得クレジットを蓄積し始めます。

請求書の計算

余剰クレジットは vCPU 時間あたり 0.05 USD かかります。インスタンスは、1:55 から 2:20 の間におよそ 25 余剰クレジットを消費し、これは 0.42 vCPU 時間に相当します。

このインスタンスの追加料金は、0.42 vCPU 時間 x 0.05 USD/vCPU 時間 = 0.021 USD で、四捨五入すると 0.02 USD です。

これが、この T2 無制限インスタンスの月末請求書です。

 T2 無制限インスタンスの請求例

1 時間ごとの料金の発生を通知する請求アラートを設定して、必要に応じてアクションを実行できます。