EC2 Fast Launch は、所有している Windows AMI に対して、または、AWS Management Console、API、SDK、CloudFormation、または AWS Command Line Interface (AWS CLI) から共有した AMI に対して設定できます。EC2 Fast Launch を設定する前に、対象の AMI が、事前プロビジョニングのスナップショットを作成するのに必要な、すべての前提条件を満たしていることを確認してください。詳細については、「Windows 用に EC2 Fast Launch を設定するための前提条件」を参照してください。
Windows インスタンスの高速起動を有効にすると、Amazon EC2 は暗号化された AMI のアクセス許可を含め、指定された AMI および起動テンプレート (提供されている場合) からインスタンスを起動するために必要なアクセス許可があることをチェックします。インスタンスの起動プロセス中のエラーを防ぐため、サービスで EC2 Fast Launch を有効にする前にアクセス許可の検証が行われます。必要なアクセス許可がない場合、サービスでエラーが返され、EC2 Fast Launch が有効になりません。
EC2 Fast Launch を EC2 Image Builder と統合すると、EC2 Fast Launch が有効になっているカスタムイメージを作成しやすくなります。詳細については、「EC2 Image Builder ユーザーガイド」の「Create distribution settings for a Windows AMI with EC2 Fast Launch enabled (AWS CLI)」を参照してください。
以下のセクションでは、Amazon EC2 コンソールおよび AWS CLI の設定手順について説明します。
EC2 Fast Launch を有効にする
EC2 Fast Launch を有効にするには、実際の環境に合ったタブを選択し、その手順に従います。
- Console
-
Amazon EC2 コンソール (https://console.aws.amazon.com/ec2/) を開きます。
-
ナビゲーションペインの [Images] (イメージ) で、[AMIs] (AMI) を選択します。
-
[Name] (名前) の横にあるチェックボックスをオンにして、更新する AMI を選択します。
-
AMI のリストの上にある [アクション] メニューから、[高速起動の設定] を選択します。この結果 [高速起動を設定] ページが開くため、ここで EC2 Fast Launch の設定を構成します。
-
事前プロビジョニングされたスナップショットを使用して Windows AMI からインスタンスをより速く起動するには、[Windows 高速起動を有効にする] チェックボックスをオンにします。
-
[Set anticipated launch frequency] (予想される起動頻度の設定) ドロップダウンリストから、予想されるインスタンス起動ボリュームに対応できるように作成および維持されているスナップショット数を、指定する値を選択します。
-
変更が完了したら、[Save changes] (変更を保存) を選択します。
- AWS CLI
-
enable-fast-launch コマンドは、Amazon EC2 EnableFastLaunch API オペレーションを呼び出します。
構文:
aws ec2 enable-fast-launch \
--image-id <value>
\
--resource-type <value>
\ (optional)
--snapshot-configuration <value>
\ (optional)
--launch-template <value>
\ (optional)
--max-parallel-launches <value>
\ (optional)
--dry-run | --no-dry-run \ (optional)
--cli-input-json <value>
\ (optional)
--generate-cli-skeleton <value>
\ (optional)
例:
次の enable-fast-launch の例では、指定した AMI に対して EC2 Fast Launch を有効にし、事前プロビジョニングのために 6 つの平行インスタンスを起動しています。ResourceType
は snapshot
に設定されます。これはデフォルト値です。
aws ec2 enable-fast-launch \
--image-id ami-01234567890abcedf
\
--max-parallel-launches 6
\
--resource-type snapshot
出力:
{
"ImageId": "ami-01234567890abcedf",
"ResourceType": "snapshot",
"SnapshotConfiguration": {
"TargetResourceCount": 10
},
"LaunchTemplate": {},
"MaxParallelLaunches": 6,
"OwnerId": "0123456789123",
"State": "enabling",
"StateTransitionReason": "Client.UserInitiated",
"StateTransitionTime": "2022-01-27T22:16:03.199000+00:00"
}
- PowerShell
-
Enable-EC2FastLaunch コマンドレットは Amazon EC2 EnableFastLaunch API オペレーションを呼び出し、Windows AMI で EC2 Fast Launch を有効にします。
構文:
Enable-EC2FastLaunch
-ImageId <String>
-LaunchTemplate_LaunchTemplateId <String>
-LaunchTemplate_LaunchTemplateName <String>
-MaxParallelLaunch <Int32>
-ResourceType <String>
-SnapshotConfiguration_TargetResourceCount <Int32>
-LaunchTemplate_Version <String>
-Select <String>
-PassThru <SwitchParameter>
-Force <SwitchParameter>
例:
次の Enable-EC2FastLaunch の例では、指定した AMI に対して EC2 Fast Launch を有効にし、事前プロビジョニングのために 6 つの平行インスタンスを起動しています。ResourceType
は snapshot
に設定されます。これはデフォルト値です。
Enable-EC2FastLaunch `
-ImageId ami-01234567890abcedf
`
-MaxParallelLaunch 6
`
-Region us-west-2
`
-ResourceType snapshot
出力:
ImageId : ami-01234567890abcedf
LaunchTemplate :
MaxParallelLaunches : 6
OwnerId : 0123456789123
ResourceType : snapshot
SnapshotConfiguration : Amazon.EC2.Model.FastLaunchSnapshotConfigurationResponse
State : enabling
StateTransitionReason : Client.UserInitiated
StateTransitionTime : 2/25/2022 12:24:11 PM
EC2 Fast Launch を無効にする
EC2 Fast Launch を無効にするには、実際の環境に合ったタブを選択し、その手順に従います。
- Console
-
Amazon EC2 コンソール (https://console.aws.amazon.com/ec2/) を開きます。
-
ナビゲーションペインの [Images] (イメージ) で、[AMIs] (AMI) を選択します。
-
[Name] (名前) の横にあるチェックボックスをオンにして、更新する AMI を選択します。
-
AMI のリストの上にある [アクション] メニューから、[高速起動の設定] を選択します。この結果 [高速起動を設定] ページが開くため、ここで EC2 Fast Launch の設定を構成します。
-
[Windows の高速起動を有効にする] チェックボックスをオフにして、EC2 Fast Launch を無効にし、事前プロビジョニングされたスナップショットを削除します。その結果、AMI は今後、各インスタンスに対して標準の起動プロセスを使用するようになります。
Windows イメージの最適化を無効にすると、既存の事前プロビジョニングされたスナップショットが自動的に削除されます。この機能を再度使用するには、この手順を完了する必要があります。
-
変更が完了したら、[Save changes] (変更を保存) を選択します。
- AWS CLI
-
disable-fast-launch コマンドが Amazon EC2 DisableFastLaunch API オペレーションを呼び出します。
構文:
aws ec2 disable-fast-launch \
--image-id <value>
\
--force | --no-force \ (optional)
--dry-run | --no-dry-run \ (optional)
--cli-input-json <value>
\ (optional)
--generate-cli-skeleton <value>
\ (optional)
例:
次の disable-fast-launch の例では、指定された AMI での EC2 Fast Launch を無効にし、事前プロビジョニングされた既存のスナップショットをクリーンアップします。
aws ec2 disable-fast-launch \
--image-id ami-01234567890abcedf
出力:
{
"ImageId": "ami-01234567890abcedf",
"ResourceType": "snapshot",
"SnapshotConfiguration": {},
"LaunchTemplate": {
"LaunchTemplateId": "lt-01234567890abcedf",
"LaunchTemplateName": "EC2FastLaunchDefaultResourceCreation-a8c6215d-94e6-441b-9272-dbd1f87b07e2",
"Version": "1"
},
"MaxParallelLaunches": 6,
"OwnerId": "0123456789123",
"State": "disabling",
"StateTransitionReason": "Client.UserInitiated",
"StateTransitionTime": "2022-01-27T22:47:29.265000+00:00"
}
- PowerShell
-
Disable-EC2FastLaunch コマンドレットが Amazon EC2 DisableFastLaunch API オペレーションを呼び出します。
構文:
Disable-EC2FastLaunch
-ImageId <String>
-ForceStop <Boolean>
-Select <String>
-PassThru <SwitchParameter>
-Force <SwitchParameter>
例:
次の Disable-EC2FastLaunch の例では、指定された AMI で EC2 Fast Launch を無効にし、事前プロビジョニングされた既存のスナップショットをクリーンアップします。
Disable-EC2FastLaunch -ImageId ami-01234567890abcedf
出力:
ImageId : ami-01234567890abcedf
LaunchTemplate : Amazon.EC2.Model.FastLaunchLaunchTemplateSpecificationResponse
MaxParallelLaunches : 6
OwnerId : 0123456789123
ResourceType : snapshot
SnapshotConfiguration :
State : disabling
StateTransitionReason : Client.UserInitiated
StateTransitionTime : 2/25/2022 1:10:08 PM
EC2 Fast Launch を設定するときに起動テンプレートを使用する
起動テンプレートを使用すると、そのテンプレートからインスタンスを起動するたびに Amazon EC2 が使用する、一連の起動パラメータを設定することができます。指定できるのは、基本イメージに使用される AMI、インスタンスタイプ、ストレージ、ネットワーク設定などです。
起動テンプレートはオプションです。ただし、高速起動を設定するときに Windows AMI で起動テンプレートを使用する必要がある、次の特定の場合を除きます。
-
Windows AMI 用の、デフォルト以外の VPC を指定するときは、起動テンプレートを使用する必要があります。
-
アカウントに、Amazon EC2 インスタンスに IMDSv2 を強制するポリシーが含まれている場合、IMDSv2 を強制するメタデータ設定を指定する、起動テンプレートを作成する必要があります。
AWS CLI で enable-fast-launch コマンドを実行するとき、または EnableFastLaunch API アクションを呼び出すとき、EC2 コンソールのメタデータ設定を含む起動テンプレートを使用します。
起動テンプレートを使用する場合、Amazon EC2 EC2 Fast Launch では以下の設定はサポートされていません。EC2 Fast Launch の起動テンプレートを使用する場合は、以下を指定しないでください。
デフォルト以外の VPC を指定する
ステップ 1: 起動テンプレートを作成する
Windows インスタンスの次の詳細を指定する起動テンプレートを作成します。
-
VPC サブネット。
-
t3.xlarge
のインスタンスタイプ。
詳細については、「Amazon EC2 起動テンプレートを作成する」を参照してください。
ステップ 2: EC2 Fast Launch AMI に起動テンプレートを指定する
プロセスに合ったタブを選択します。
- Console
-
AWS Management Console から EC2 Fast Launch 用の起動テンプレートを指定するには、次のステップを実行します。
Amazon EC2 コンソール (https://console.aws.amazon.com/ec2/) を開きます。
-
ナビゲーションペインの [Images] (イメージ) で、[AMIs] (AMI) を選択します。
-
[Name] (名前) の横にあるチェックボックスをオンにして、更新する AMI を選択します。
-
AMI のリストの上にある [アクション] メニューから、[高速起動の設定] を選択します。この結果 [高速起動を設定] ページが開くため、ここで EC2 Fast Launch の設定を構成します。
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[Launch template] (起動テンプレート) ボックスが、フィルター済みの検索を実行し、入力したテキストにマッチする起動テンプレートを、現在のリージョンのアカウントで特定します。ボックスで、起動テンプレートの名前または ID の、全部または一部を指定し、一致する起動テンプレートの一覧を表示します。例えば、ボックスに fast
と入力すると、Amazon EC2 は、現在のリージョンのアカウントで、名前に「fast」を含む起動テンプレートをすべて検索します。
起動テンプレートを新規作成するときは、[Create launch template] (起動テンプレートを作成) を選択します。
-
起動テンプレートを選択すると、Amazon EC2 は、[Source template version] (ソーステンプレートのバージョン) ボックスにそのテンプレートのデフォルトバージョンを表示します。別のバージョンを指定するときは、置き換えるデフォルトのバージョンを強調表示し、ボックスに必要なバージョンの番号を入力します。
-
変更が完了したら、[Save changes] (変更を保存) を選択します。
- AWS CLI, API
-
AWS CLI から EC2 Fast Launch 用の起動テンプレートを指定するには、AWS CLI の enable-fast-launch コマンドを実行するときに、起動テンプレートの名前または ID を --launch-template
パラメータで指定します。
API リクエストで EC2 Fast Launch 用の起動テンプレートを指定するには、EnableFastLaunch API アクションを呼び出すときに、起動テンプレートの名前または ID を LaunchTemplate
パラメータで指定します。
EC2 起動テンプレートの詳細については、「Amazon EC2 起動テンプレートにインスタンス起動パラメータを保存する」(起動テンプレートからのインスタンスの起動) を参照してください。