Amazon Route 53 でレイテンシーベースルーティングへ移行する - Amazon Route 53

Amazon Route 53 でレイテンシーベースルーティングへ移行する

レイテンシーベースルーティングを使用した場合、Amazon Route 53 は、最小のレイテンシーで利用できる AWS エンドポイントにユーザーをルーティングできます。例えば、www.example.com のような DNS 名を、米国東部 (オハイオ) リージョンや欧州 (アイルランド) リージョンでホストされている ELB Classic、Application、または Network Load Balancer、Amazon EC2 インスタンス、Elastic IP アドレスなどと関連付けることができます。Route 53 DNS サーバーは、過去数週間のネットワークの状態に基づいて、特定のユーザーをどのリージョンのどのインスタンスに割り当てるかを決定します。おそらくロンドンのユーザーは、欧州 (アイルランド) インスタンスに割り当てられ、シカゴのユーザーは、米国東部 (オハイオ) インスタンスに割り当てられるでしょう。Route 53 では、A や AAAA のレコードに対してエイリアスの作成がサポートされているのと同様に、A、AAAA、TXT、CNAME などのレコードに対してレイテンシーベースルーティングがサポートされます。

注記

ユーザーとリソース間のレイテンシーに関するデータは、ユーザーと AWS データセンター間のトラフィックに完全に基づいています。AWS リージョンのリソースを使用していない場合、ユーザーとリソース間の実際のレイテンシーは、AWS レイテンシーデータと大きく異なる可能性があります。これは、リソースが AWS リージョンと同じ都市にある場合でも当てはまります。

スムーズで低リスクな移行を行うために、加重レコードとレイテンシーレコードを併用して、標準のルーティングから各ステージで完全な制御とロールバックを行う機能を備えたレイテンシーベースルーティングへと徐々に移行することができます。米国東部 (オハイオ) リージョンの Amazon EC2 インスタンスで現在ホストされている、www.example.com の例を考えてみましょう。インスタンスには Elastic IP アドレス W.W.W.W が関連付けられています。必要に応じて米国東部 (オハイオ) リージョンへのトラフィックのルーティングを継続しながら、 米国西部 (北カリフォルニア) リージョン (Elastic IP X.X.X.X) や 欧州 (アイルランド) リージョン (Elastic IP Y.Y.Y.Y) にある追加の Amazon EC2 インスタンスにユーザーをルーティングし始めるとします。example.com の Route 53 ホストゾーンは、A というタイプと、W.W.W.W という (IP アドレス) を持つ www.example.com のレコードを既に保持しています。

以下の例を完了すると、2 つの加重エイリアスレコードが作成されます。

  • www.example.com の既存のレコードを、米国東部 (オハイオ) リージョンの既存の Amazon EC2 インスタンスに対してトラフィックの大部分を引き続きルーティングする加重エイリアスレコードに変更します。

  • 3 つのリージョンすべてにトラフィックをルーティングするレイテンシーレコードにトラフィックのごく一部のみを最初にルーティングする、別の加重エイリアスレコードを作成します。

これらの加重エイリアスレコードの重みを更新することにより、米国東部 (オハイオ) リージョンのみにトラフィックのルーティングを行う状態から、Amazon EC2 インスタンスがある 3 つのリージョンすべてにトラフィックをルーティングする状態へと徐々に移行することができます。

レイテンシーベースルーティングへ移行するには

  1. www.example.com のレコードのコピーを作成しますが、新しいドメイン名 (copy-www.example.com など) を使います。新しいレコードに、www.example.com のレコードと同じように、タイプ (A) および (W.W.W.W) を指定します。

  2. www.example.com の既存の A レコードを更新し、加重エイリアスレコードにします。

    • [Value/Route traffic to] で、[Alias to another record in this hosted zone] を選択し、copy-www.example.com を指定します。

    • [Weight] に 100 を指定します。

    更新が完了すると、Route 53 では、W.W.W.W という IP アドレスを持つリソースにすべてのトラフィックをルーティングするために、このレコードを引き続き使用します。

  3. 各 Amazon EC2 インスタンスにレイテンシーレコードを作成します。例えば、以下のようにします。

    • 米国東部 (オハイオ)、Elastic IP アドレス W.W.W.W

    • 米国西部 (北カリフォルニア)、Elastic IP アドレス X.X.X.X

    • 欧州 (アイルランド)、Elastic IP アドレス Y.Y.Y.Y

    すべてのレイテンシーレコードに同じドメイン名 (www-lbr.example.com など) と同じタイプ (A など) を設定します。

    レイテンシーレコードの作成が終了すると、Route 53 では、ステップ 2 で更新したレコードを使用して引き続きトラフィックをルーティングします。

    www-lbr.example.com を使用して検証テストを実行できます。例えば、各エンドポイントがリクエストを受信できることを確認することができます。

  4. www-lbr.example.com というレイテンシーレコードを、www.example.com という加重レコードに追加し、対応する Amazon EC2 インスタンスに対して限られた量のトラフィックのルーティングを開始しましょう。その後、米国東部 (オハイオ) リージョンの Amazon EC2 インスタンスは両方の加重レコードからトラフィックを受け取ります。

    www.example.com の加重エイリアスレコードを以下の方法でもう 1 つ作成します。

    • [Value/Route traffic to] で、[Alias to another record in this hosted zone] を選択し、www-lbr.example.com. を指定します。

    • [Weight] に 1 を指定します。

    変更を完了し、その変更を Route 53 サーバーに同期させると、Route 53 では、ステップ 3 でレイテンシーレコードを作成した Amazon EC2 インスタンスにトラフィックのごく一部 (1/101) のルーティングを開始します。

  5. エンドポイントが着信トラフィックに応じて適切にスケーリングされることを確認できたら、必要に応じて重みを調節します。例えば、レイテンシーベースルーティングに基づいてリクエストの 10% の受信を希望する場合、重みをそれぞれ 90 と 10 に変更します。

レイテンシーレコードの作成については、「Amazon Route 53 コンソールを使用したレコードの作成」を参照してください。