パーティションキーを効率的に設計し、使用するためのベストプラクティス
Amazon DynamoDB テーブルの各項目を一意に識別する主キーは、シンプル (パーティションキーのみ)、または複合 (パーティションキーとソートキーの組み合わせ) で構成できます。
一般的に言えば、テーブルとそのセカンダリインデックスの論理的なすべてのパーティションキー全体でアクティビティが均一になるようにアプリケーションを設計する必要があります。アプリケーションが必要とするアクセスパターンと、各テーブルとセカンダリインデックスが必要とする読み込みユニットと書き込みユニットを決定することができます。
デフォルトでは、テーブル内の各パーティションは、3,000 RCU と 1,000 WCU のフル容量を提供するよう努めます。テーブル内のすべてのパーティションの合計スループットは、プロビジョニングモードでプロビジョニングされたスループット、またはオンデマンドモードのテーブルレベルのスループット制限によって制約される場合があります。詳細については、「Service Quotas」を参照してください。
トピック
バーストキャパシティを効率的に使用する
DynamoDB は、バーストキャパシティにより、スループットプロビジョニングに柔軟性をもたらします。利用可能なスループット利用率が高くない場合、DynamoDB では、スループットの利用率がバーストした場合に備えて、未使用の容量の一部を予約して使用量のスパイクに対応します。
現在、DynamoDB は、未使用の読み込みおよび書き込み容量を最大 5 分 (300 秒) 保持します。読み込みまたは書き込みアクティビティが時折バーストする間、これらの余分な容量ユニットをすばやく消費できます。これは、テーブルに対して定義した 1 秒あたりにプロビジョンされるスループットキャパシティよりも高速です。
また、DynamoDB はバックグラウンドメンテナンスやその他のタスクのために予告なしにバーストキャパシティを消費する場合があります。
これらのバーストキャパシティの詳細は将来変更される可能性があります。
DynamoDB アダプティブキャパシティを理解する
アダプティブキャパシティは、DynamoDB で不均等なワークロードを無限に実行することを可能にする機能です。この機能を使用すると、スループットの例外によるスロットリングを最小限に抑えることができます。また、この機能では、必要なスループットキャパシティのみをプロビジョニングできるため、コスト削減にもつながります。
アダプティブキャパシティはすべての DynamoDB テーブルで自動的に有効化されます。追加料金はありません。アダプティブキャパシティを明示的に有効化または無効化する必要はありません。
スループットキャパシティを高トラフィックのパーティションに増加させる
読み込み/書き込みアクティビティは常に均等に分散できるとは限りません。データアクセスが不均等の場合は、他のパーティションと比較して、「ホット」パーティションに大容量の読み書きトラフィックが送信されることがあります。パーティションに対する読み取りオペレーションと書き込みオペレーションは個別に管理されるため、単一のパーティションが 3000 を超える読み取りオペレーションまたは 1000 を超える書き込みオペレーションを受け取ると、スロットリングが発生します。
不均等なアクセスパターンに対応できるように、DynamoDB アダプティブキャパシティを使用することで、スロットリングすることなく、アプリケーションでホットパーティションに対して読み書きを継続できます。ただし、トラフィックは、プロビジョニングされた合計容量またはパーティションの最大容量を超えないものとします。アダプティブキャパシティでは、さらに多くのトラフィックを受け取るパーティションのスループットキャパシティを自動的かつ瞬時に増加させます。
次の図は、アダプティブキャパシティの機能を示しています。このテーブルの例のプロビジョニングでは、4 つのパーティション間で 400 WCU が均等に共有されることで、各パーティションで 1 秒間に最大 100 WCU を維持できます。パーティション 1、2、3 はそれぞれ、50 WCU/秒の書き込みトラフィックを受け取ります。パーティション 4 は 150 WCU/秒の書き込みトラフィックを受け取ります。このホットパーティションは、未使用のバーストキャパシティがある場合でも書き込みトラフィックを受け入ることができます。しかし、最終的には 1 秒間に 100 WCU を超えるトラフィックのスロットリングとなります。
DynamoDB アダプティブキャパシティはパーティション 4 の容量を増大して応答するため、このパーティションはスロットリングされることなく、150 WCU/秒の高度なワークロードを維持できます。

アクセス頻度の高い項目を分離する
お使いのアプリケーションが 1 つ以上の項目に偏った高いトラフィックを送る場合、アクセス頻度の高い項目が同一パーティション内に存在しないように、アダプティブキャパシティによってパーティションのバランスが再調整されます。アクセス頻度の高い項目を分離することで、ワークロードが単一のパーティションのスループットクォータを超えることから生じるリクエストのスロットリングの可能性が低くなります。ソートキーの単調な増減によって追跡されるトラフィックが項目のコレクションでない限り、項目のコレクションをソートキー別にセグメントに分割することもできます。
アプリケーションから単一の項目に大量のトラフィックが一貫して送信される場合、アダプティブキャパシティはデータを再調整して、そのアクセス頻度の高い単一の項目のみをパーティションに含めることがあります。この場合、DynamoDB では、単一項目のプライマリキーに対して、最大 3,000 RCU および 1,000 WCU のパーティションのスループットを提供できます。アダプティブキャパシティでは、テーブルにローカルセカンダリインデックスがある場合、テーブルの複数のパーティション間で項目コレクションを分割しません。