AWS Ground Station サイトマスク

各 AWS Ground Station アンテナロケーションには、サイトマスクが関連付けられています。これらのマスクは、その場所のアンテナが特定の方向 (通常は地平線に近い) を指しているときに、送信または受信をブロックします。マスクには以下の事項が考慮されます。

• アンテナ付近の地理的地形の特徴。例えば、山や建物など、無線周波数 (RF) 信号を遮断したり、送信を妨げたりするものが含まれます。

• 無線周波数干渉 (RFI) これは、受信 (外部 RFI ソースが AWS Ground Station アンテナへのダウンリンク信号に影響を与えるもの) と送信 (AWS Ground Station アンテナによって送信される RF 信号が外部の受信機に悪影響を及ぼすもの) の両方に影響します。

• 法的許可。各リージョンで AWS Ground Station を運用するためのローカルサイトの許可には、送信の最小仰角など、特定の制限が含まれる場合があります。

これらのサイトマスクは時間の経過とともに変化する可能性があります。例えば、アンテナの場所の付近に新しい建物が建設されたり、RFI ソースが変更されたり、法的許可が更新されて異なる制限が適用される場合があります。AWS Ground Station サイトマスクは、秘密保持契約 (NDA) に基づいてお客様に提供されます。

お客様固有のマスク

各サイトの AWS Ground Station サイトマスクに加えて、特定のリージョンの衛星との通信に関する法的許可の制限により、それぞれのお客様に追加のマスクが付与される場合があります。このようなマスクは、AWS Ground Station を使用してこれらの衛星と通信するときにコンプライアンスを確保するために、AWS Ground Station で case-by-case ベースで設定できます。詳細については、AWS Ground Station チームにお問い合わせください。

サイトマスクが利用可能なコンタクト時間に与える影響

サイトマスクには、アップリンク (送信) サイトマスクとダウンリンク (受信) サイトマスクの 2 種類があります。

ListContacts オペレーションを使用して利用可能なコンタクト時間を一覧表示すると、AWS Ground Station は衛星がいつダウンリンクマスクより上になり、いつダウンリンクマスクより下に設定されたかに基づいて可視性時間を返します。使用可能なコンタクト時間は、このダウンリンクマスクの可視性ウィンドウに基づいています。これにより、衛星がダウンリンクマスクを下回っている時間に対して、お客様が予約や料金支払いを行う必要がなくなります。

ミッションプロファイル内のデータフローエッジに Antenna Uplink Config が含まれていても、アップリンクサイトマスクは利用可能なコンタクト時間には適用されません。これにより、アップリンクサイトマスクが原因でアップリンクが利用できない時間でも、お客様は利用可能なすべてのコンタクト時間をダウンリンクに充てることができます。ただし、アップリンク信号は、衛星コンタクト用に予約された時間の一部または全部の間は送信されない場合があります。アップリンク送信をスケジュールする際に、提供されたアップリンクマスクを考慮する責任がお客様にあります。

コンタクトのうち、アップリンクに使用できない部分は、アンテナの場所のアップリンクサイトマスクを基準としたコンタクト中の衛星軌道によって異なります。アップリンクサイトマスクとダウンリンクサイトマスクが類似しているリージョンでは、通常、この期間は短くなります。それ以外の、アップリンクマスクがダウンリンクサイトマスクよりもかなり長いリージョンでは、コンタクト時間の相当部分または全部がアップリンク用として利用できなくなる可能性があります。予約された時間の一部がアップリンクに使用できない場合でも、コンタクト時間の全額がお客様に請求されます。