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キャンペーンによるデータの収集と転送
キャンペーンとは、データ収集ルールのオーケストレーションです。キャンペーンにより、データをどのように選択して収集し、クラウドに転送するかに関する指示が AWS IoT FleetWise 用エッジエージェントソフトウェアに与えられます。
キャンペーンはクラウドで作成します。ユーザーまたはユーザーのチームがキャンペーンを承認すると、AWS IoT FleetWise はそれを自動的に車両にデプロイします。キャンペーンを 1 台の車両にデプロイするか、車両のフリートにデプロイするかを選択できます。エッジエージェントソフトウェアは、実施中のキャンペーンが車両にデプロイされるまでデータの収集を開始しません。
注記
キャンペーンは、次の条件が満たされるまで機能しません。
-
エッジエージェントソフトウェアが車両内で実行されている。エッジエージェントソフトウェアを開発、インストール、使用する方法の詳細を確認するには、以下の操作を行います。
-
AWS IoT FleetWise コンソール
に移動します。 -
サービスのホームページで、[AWS IoT FleetWise の使用を開始する] セクションの [エッジエージェントを調べる] を選択します。
-
-
AWS IoT Core のセットアップが完了し、車両がプロビジョニングされている。詳細については、「車両のプロビジョニング」を参照してください。
各キャンペーンには、以下の情報が含まれています。
signalCatalogArn
-
キャンペーンに関連付けられているシグナルカタログの Amazon リソースネーム (ARN)。
- (オプション)
tags
-
タグは、キャンペーンの管理に使用できるメタデータです。さまざまなサービスのリソースに同じタグを割り当てて、それらのリソースが関連していることを示すことができます。
TargetArn
-
キャンペーンのデプロイ先となる車両またはフリートの ARN。
name
-
キャンペーンを識別するために役立つ一意の名前。
collectionScheme
-
データ収集スキームは、どのようなデータをいつ収集するかに関する指示をエッジエージェントソフトウェアに与えます。AWSIoT FleetWise では、条件ベースの収集スキームと時間ベースの収集スキームがサポートされています。
conditionBasedCollectionScheme
-
条件ベースの収集スキームでは、収集するデータを認識するために論理式が使用されます。エッジエージェントソフトウェアは、条件が満たされたときにデータを収集します。
expression
-
収集するデータを認識するために使用される論理式。例えば、
$variable.`myVehicle.InVehicleTemperature` > 50.0
という式を指定すると、エッジエージェントソフトウェアは 50.0 より大きい温度値を収集します。式の書き方の手順については、「キャンペーンの論理式」を参照してください。 - (オプション)
triggerMode
には次のいずれかの値を指定できます。 -
-
RISING_EDGE
- エッジエージェントソフトウェアは、条件が初めて満たされたときにのみデータを収集します。例えば、$variable.`myVehicle.AirBagDeployed` == true
です。 -
ALWAYS
- エッジエージェントソフトウェアは、条件が満たされるたびにデータを収集します。
-
- (オプション)
minimumTriggerIntervalMs
-
2 つのデータ収集イベント間の最小時間 (ミリ秒単位)。シグナルが頻繁に変化する場合は、データの収集速度を遅くすることができます。
- (オプション)
conditionLanguageVersion
-
条件式言語のバージョン。
timeBasedCollectionScheme
-
時間ベースの収集スキームを定義するときは、時間間隔をミリ秒単位で指定します。エッジエージェントソフトウェアは、その時間間隔を使用してデータの収集頻度を決定します。例えば、時間間隔が 120,000 ミリ秒の場合、エッジエージェントソフトウェアはデータを 2 分ごとに 1 回収集します。
- (オプション)
compression
-
ワイヤレス帯域幅を節約し、ネットワークトラフィックを減らすために、SNAPPY
を指定して車両内のデータを圧縮できます。 デフォルト (
OFF
) では、エッジエージェントソフトウェアはデータを圧縮しません。 dataDestinationConfigs
-
キャンペーンで車両データを転送する宛先を選択します。Amazon S3 または Amazon Timestream にデータを保存できます。
S3 は、耐久性の高いデータ管理機能とダウンストリームデータサービスを提供する、コスト効率に優れたデータストレージメカニズムです。S3 は、運転動作や長期メンテナンスの分析に関連するデータに使用できます。
Timestream は、傾向やパターンをほぼリアルタイムで特定するために役立つデータ永続化メカニズムです。Timestream は、車両の速度やブレーキの履歴の傾向を分析する場合など、時系列データに使用できます。
- (オプション)
dataExtraDimensions
-
1 つ以上の属性を追加して、シグナルに追加情報を提供できます。
- (オプション)
description
-
キャンペーンの目的を識別するために役立つ説明を追加できます。
- (オプション)
diagnosticsMode
-
診断モードを
SEND_ACTIVE_DTCS
に設定すると、キャンペーンは、保存された標準の故障診断コード (DTC) を送信するようになります。これは車両の問題を特定するために役立ちます。例えば、P0097 は、エンジンコントロールモジュール (ECM) によって、空気温度センサー 2 (IAT2) の入力が通常のセンサー範囲よりも低いと判断されたことを示します。デフォルト (
OFF
) では、エッジエージェントソフトウェアは診断コードを送信しません。 - (オプション)
expiryTime
-
キャンペーンの有効期限を定義できます。キャンペーンの有効期限が切れると、エッジエージェントソフトウェアはこのキャンペーンで指定されたデータの収集を停止します。車両に複数のキャンペーンがデプロイされている場合、エッジエージェントソフトウェアは他のキャンペーンを使用してデータを収集します。
デフォルト値:
253402243200
(9999 年 12 月 31 日 00:00:00 UTC) - (オプション)
postTriggerCollectionDuration
-
スキームが呼び出された後、エッジエージェントソフトウェアで一定期間データを収集し続けるように、トリガー後の収集期間を定義できます。例えば、
$variable.`myVehicle.Engine.RPM` > 7000.0
という式が指定された条件ベースの収集スキームが呼び出された場合に、エッジエージェントソフトウェアでエンジンの 1 分あたりの回転数 (RPM) 値を引き続き収集できます。RPM が一度 7000 を超えただけでも、機械的な問題を示している可能性があります。この場合、エッジエージェントソフトウェアでデータの収集を継続して状況をモニタリングできます。デフォルト値:
0
- (オプション)
priority
-
キャンペーンの優先度を示す整数を指定できます。数値が小さいキャンペーンほど優先度が高くなります。1 つの車両に複数のキャンペーンをデプロイする場合、優先度の高いキャンペーンが最初に開始されます。
デフォルト値:
0
- (オプション)
signalsToCollect
-
データ収集スキームが呼び出されたときにデータが収集されるシグナルのリスト。
重要
条件ベースの収集スキームの式で使用されるシグナルは、このフィールドに指定する必要があります。
name
-
データ収集スキームが呼び出されたときにデータが収集されるシグナルの名前。
- (オプション)
maxSampleCount
-
データ収集スキームが呼び出されたときにエッジエージェントソフトウェアが収集してクラウドに転送するデータサンプルの最大数。
- (オプション)
minimumSamplingIntervalMs
-
2 つのデータサンプル収集イベント間の最小時間 (ミリ秒単位)。シグナルが頻繁に変化する場合は、このパラメータを使用してデータの収集速度を遅くすることができます。
有効な範囲: 0~4294967295
- (オプション)
spoolingMode
-
spoolingMode
がTO_DISK
に設定されている場合、エッジエージェントソフトウェアは、車両がクラウドに接続されていないときにデータを一時的にローカルに保存します。接続が再確立されると、ローカルに保存されたデータが自動的にクラウドに転送されます。デフォルト値:
OFF
- (オプション)
startTime
-
承認されたキャンペーンは開始時刻に有効になります。
デフォルト値:
0
キャンペーンのステータスは次のいずれかの値になります。
-
CREATING
- AWS IoT FleetWise はキャンペーンの作成リクエストを処理しています。 -
WAITING_FOR_APPROVAL
- 作成後のキャンペーンはWAITING_FOR_APPROVAL
状態になります。キャンペーンを承認するには、UpdateCampaign
API オペレーションを使用します。キャンペーンが承認されると、AWS IoT FleetWise によってキャンペーンが自動的にターゲットの車両またはフリートにデプロイされます。詳細については、「キャンペーンの更新 (AWS CLI)」を参照してください。 -
RUNNING
- キャンペーンはアクティブです。 -
SUSPENDED
- キャンペーンは停止しています。キャンペーンを再開するには、UpdateCampaign
API オペレーションを使用します。
AWS IoT FleetWise には、キャンペーンの作成と管理に使用できる以下の API オペレーションが用意されています。
-
CreateCampaign - 新しいキャンペーンを作成します。
-
UpdateCampaign - 既存のキャンペーンを更新します。キャンペーンを作成したら、この API オペレーションを使用してキャンペーンを承認する必要があります。
-
DeleteCampaign - 既存のキャンペーンを削除します。
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ListCampaigns - すべてのキャンペーンの概要をページ分割されたリストとして取得します。
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GetCampaign - キャンペーンに関する情報を取得します。