車両データの処理と視覚化 - AWS IoT FleetWise

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車両データの処理と視覚化

AWS IoT FleetWise 用エッジエージェントソフトウェアは、選択された車両データを Amazon Timestream または Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) に転送します。データが送信先に到着したら、他の AWSのサービスを使用して、データを視覚化して共有できます。

Timestream での車両データの処理

Timestream は、1 日あたりに何兆もの時系列データポイントを保存して分析できる、フルマネージド型の時系列データベースです。データはカスタマー管理の Timestream テーブルに保存されます。Timestream を使用すると、車両データにクエリを実行して、車両に関するインサイトを得ることができます。詳細については、「What is Amazon Timestream?」を参照してください。

Timestream に転送されるデータのデフォルトのスキーマには、次のフィールドが含まれています。

フィールド名 データタイプ 説明

eventId

varchar

データ収集イベントの ID。

vehicleName

varchar

データが収集された車両の ID。

name

varchar

エッジエージェントソフトウェアがデータ収集に使用したキャンペーンの名前。

time

タイムスタンプ

データポイントのタイムスタンプ。

measure_name

varchar

シグナルの名前。

measure_value::bigint

bigint

Integer 型のシグナル値。

measure_value::double

double

Double 型のシグナル値。

measure_value::boolean

boolean

Boolean 型のシグナル値。

Timestream に保存された車両データの視覚化

車両データが Timestream に転送されたら、次の AWSのサービスを使用して、データの視覚化、モニタリング、分析、共有を行うことができます。

  • Grafana または Amazon Managed Grafana を使用して、ダッシュボードでデータを視覚化してモニタリングします。複数の AWS ソース (Amazon CloudWatch、Amazon Timestream など) やその他のデータソースからのデータを、1 つの Grafana ダッシュボードで視覚化することが可能です。

  • Amazon QuickSight を使用して、ダッシュボードでデータを分析して視覚化します。

S3 での車両データの処理

Amazon S3 は、任意の量のデータを保存して保護するオブジェクトストレージサービスです。S3 は、データレイク、バックアップと復元、アーカイブ、エンタープライズアプリケーション、AWS IoT デバイス、ビッグデータ分析など、さまざまなユースケースに使用できます。データは、バケット内のオブジェクトとして S3 に保存されます。詳細については、「Amazon S3 とは」を参照してください。

Amazon S3 に転送されるデータのデフォルトのスキーマには、次のフィールドが含まれています。

フィールド名 データタイプ 説明

eventId

varchar

データ収集イベントの ID。

vehicleName

varchar

データが収集された車両の ID。

name

varchar

エッジエージェントソフトウェアがデータ収集に使用したキャンペーンの名前。

time

タイムスタンプ

データポイントのタイムスタンプ。

measure_name

varchar

シグナルの名前。

measure_value_BIGINT

bigint

Integer 型のシグナル値。

measure_value_DOUBLE

double

Double 型のシグナル値。

measure_value_BOOLEAN

boolean

Boolean 型のシグナル値。

measure_value_STRUCT

struct

Struct 型のシグナル値。

S3 オブジェクトの形式

AWS IoT FleetWise は、車両データを S3 に転送し、オブジェクトとして保存します。データを一意に識別するオブジェクト URI を使用して、キャンペーンのデータを検索できます。S3 オブジェクト URI 形式は、収集データが非構造化データか処理済みデータかによって異なります。

非構造化データは、事前に定義されていない方法で S3 に保存されます。画像や動画など、さまざまな形式で保存できます。

Amazon Ion ファイルのシグナルデータと共に AWS IoT FleetWise に渡した車両メッセージはデコードされ、オブジェクトとして S3 に転送されます。S3 オブジェクトは各シグナルを表し、バイナリエンコーディングされます。

非構造化データの S3 オブジェクト URI は、次の形式を使用します。

s3://bucket-name/prefix/unstructured-data/random-ID-yyyy-MM-dd-HH-mm-ss-SSS-vehicleName-signalName-fieldName

処理済みデータは S3 に保存され、メッセージを検証、強化、変換する処理ステップを経ます。処理済みデータの例としては、オブジェクトリストや速度があります。

S3 に転送されたデータは、約 10 分間バッファリングされたレコードを表すオブジェクトとして保存されます。デフォルトで AWS は、オブジェクトを S3 に書き込む前に、year=YYYY/month=MM/date=DD/hour=HH という形式の UTC 時間のプレフィックスを追加します。このプレフィックスにより、バケットに論理階層が作成されます。各スラッシュ (/) は階層のレベルを形成します。処理済みデータには、非構造化データへの S3 オブジェクト URI も含まれます。

処理済みデータの S3 オブジェクト URI は、次の形式を使用します。

s3://bucket-name/prefix/processed-data/year=YYYY/month=MM/day=DD/hour=HH/part-0000-random-ID.gz.parquet

raw データは、プライマリデータとも呼ばれ、Amazon Ion ファイルから収集されたデータです。raw データを使用して、問題のトラブルシューティングを行ったり、エラーの根本原因を特定したりできます。

raw データの S3 オブジェクト URI は、次の形式を使用します。

s3://bucket-name/prefix/raw-data/vehicle-name/eventID-timestamp.10n

S3 に保存した車両データの分析

車両データを S3 に転送したら、以下の AWS のサービスを使用して、データのモニタリング、分析、共有を行うことができます。

Amazon SageMaker を使用して、ダウンストリームのラベリングや機械学習 (ML) ワークフロー用のデータを抽出して分析します。

詳細については、「Amazon SageMaker デベロッパーガイド」の以下のトピックを参照してください。

AWS Glue クローラー を使用してデータをカタログ化し、Amazon Athena で分析します。デフォルトでは、S3 に書き込まれたオブジェクトは Apache Hive スタイルのタイムパーティションに分割され、データパスには等号で接続されたキーと値のペアが含まれます。

Amazon QuickSight を使用してデータを視覚化します。これを行うには、Athena テーブルを読み取るか、S3 バケットを直接読み取ります。

ヒント

Amazon QuickSight は Apache Parquet 形式をサポートしていないため、S3 から直接読み取る場合は、車両データが JSON 形式であることを確認してください。

詳細については、「Amazon QuickSight ユーザーガイド」の次のトピックを参照してください。