AWS クラウド の SAP ワークロードに対するコスト最適化戦略 - AWS 規範ガイダンス

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AWS クラウド の SAP ワークロードに対するコスト最適化戦略

Chris Grudzinski、Sergej Trisic (Amazon Web Services (AWS))

2022 年 7 月 (ドキュメント履歴)

SAP ワークロードを AWS クラウド に移行することで、信頼性、スケーラビリティ、俊敏性が向上し、SAP の実行に関連する運用コストを削減できます。「Business Benefits of Running SAP Workloads on AWS」(IDG ホワイトペーパー) では、「コスト削減はお客様が移行に踏み切る主な動機であり、96% のお客様が総保有コスト (TCO) を削減できたことに加え、全体の平均で 26% を削減できたと報告している」と述べられています。

同じ IDG ホワイトペーパーによると、ほとんどの組織が移行から 2 年後に、期待していたコスト削減を実現していることが明らかになっています。回答者の 43% はハードウェアとソフトウェアの節約、37% は運用上の節約、36% は継続的なメンテナンスの節約を実現しました。経験上、SAP のワークロードは一般的な IT 予算の大部分を消費しています。このガイドに記載されている戦略を実行することで、節約できた分を IT 運用の改善やイノベーションの推進など、他のイニシアチブに向けることができます。

このガイドは、SAP on AWS の運用コストを最適化するのに役立つほか、この戦略をサポートする AWS のサービス やツールも紹介しています。一般的に、AWS のサービス にかかる支出をコントロールできる手段は 2 つあります。

  • 特定の価格モデル — 通常は、移行プロセスの開始時に価格モデルを選択します。このガイドでは、価格モデルについて簡単に説明し、さらに深く掘り下げることができるように、その他のリソースの参照情報も掲載しています。価格設定モデルには期間が定められているものもあるため、このセクションは、移行の初期段階にある企業や現在のモデルを見直そうとする企業に最も適しています。

  • AWS のサービス — ネイティブ AWS のサービス やツールを使用すれば、実際のコストと予測コストを詳細に分析して視覚化できます。このガイドでは、主にこの方法に焦点を当てています。ユーザーやマネージドサービスプロバイダー (MSP) はインタラクティブかつアジャイルな方法で測定、行動、学習を行うことができるため、コストの分析と視覚化は重要です。

重要

このガイドに記載されている AWS のサービス には、コストを最適化するための推奨事項が記載されている場合があります。ただし、これらの推奨事項は SAP ワークロードの運用と両立しない場合があります。推奨事項を実行する前に、それが SAP on AWS の運用と両立することを確認してください。

対象者

このガイドは、CIO (最高情報責任者)、CDO (チーフデジタルオフィサー)、VP (副社長)、クラウド財務運用オフィサー、エンタープライズアプリケーションチームの責任者、SAP/ERP コンピテンスセンターの責任者、ITインフラストラクチャチームの責任者など、SAP 上級ステークホルダーを対象としています。このガイドの目的は、お客様の AWS のサービス 選択、カスタマイズ、導入を支援して支出を最適化し、パフォーマンス、可用性、柔軟性、スピードの目標とのバランスを取ることです。そのため、このドキュメントでは技術的な詳細や実装には焦点を当てていません。ただし、テクニカルコンサルタント、ソリューションアーキテクト、IT 管理者、およびコスト管理を担当するその他の IT スタッフにとっては役に立つ内容かもしれません。このガイドには、AWS 上の SAP テクノロジーとコスト管理に関する、より詳細な技術コンテンツへの参照情報が含まれています。

ターゲットを絞ったビジネス成果

  • ハードウェアのコストを削減

  • オペレーティングシステム (OS) のコストを削減

  • ハードウェアと OS のメンテナンスコストを最小化

  • ソフトウェアのコストを削減

  • コスト管理を一元化することでコスト効率を向上

  • 組織における学習の向上