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ストレージ最適化サービス
ストレージでは、パフォーマンスとコストのバランスを取る必要があります。このセクションでは、HANA と選択したインスタンスのサイズに基づいたストレージ設定の可能性に関するレコメンデーションをいくつか記載しています。
このセクションでは、以下のサービスとツールについて説明します。
Logical Volume Manager
状況によっては、Logical Volume Manager を使用して複数のディスクを結合 (ストライプとも呼ばれる) し、目標とする 1 秒あたりの入出力オペレーション (IOPS) とスループットを実現することもできます。通常、この設定の方が上位クラスの単一ボリュームよりもコスト面で有利です。ただし、このアプローチでは未使用のスペースが増える可能性があるため、サイズやコストを考慮してバランスを取る必要があります。
Amazon S3 ライフサイクルポリシー
Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) バケットは、SAP データベースバックアップの長期および短期ストレージとして使用できます。これにより、コストと、アクセスや耐障害性の必要性とのバランスを取ることができます。ライフサイクルポリシーを設定すると、バックアップファイルの保持ポリシーが自動化されます。ライフサイクルポリシー内で、長期保持が必要なバックアップ用に、特定の Amazon S3 ストレージクラスから低コストのストレージクラスに移行することを設定できます。
コスト最適化戦略の一環として、この自動化は、Amazon S3 のコストを特定の保持ニーズに合わせるために必要なルールを提供します。これらのオートメーションを定期的に見直して、設定が最適化されていること、および S3 バケットの内容が想定される設定ルールに従っていることを確認します。
Amazon EBS ボリューム
Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS)ボリュームは、オペレーティングシステム、SAP バイナリファイル、SAP データベースファイルなどの永続的なデータを保存するために使用されます。これらのボリュームのサイジングは、コスト最適化とのバランスを取る上できわめて重要です。ボリュームのサイズはきわめて簡単に増やすことができるため、実際のデータ量を保持できる十分な容量に加えて、増加に対応するための若干の割合をボリュームにプロビジョニングする必要があります。適切なサイジングのボリュームを過剰にプロビジョニングすると、多大な労力がかかり、計画的なダウンタイムが必要になることがあります。ただし、これが支出の大部分を占めている場合は、そのようなアクティビティに着手することは理にかなっています。
コスト最適化戦略の一環として、過剰にプロビジョニングされた EBS ボリュームのレビューを、レビューサイクルの 2 回に 1 回ごとに実施する必要があります。この特定の分野に継続的な機会があれば、オートメーションを開発することで、関連する手動の労力の一部を軽減できます。
Amazon EFS ライフサイクルポリシー
Amazon Elastic File System (Amazon EFS) は、ファイルの追加や削除に応じてストレージを自動的にスケールします。通常、SAP 環境では、トランスポート、インターフェイス、およびクラスターファイルシステムとして使用されます。また、アクティブなプロジェクトにおけるソフトウェアの一時保存にも使用できます。ただし、長期的な場合は、ソフトウェアを S3 バケットに保存することをお勧めします。
SAP インターフェイスファイルシステムでは、EFS ライフサイクルポリシーの設定を検討してください。ライフサイクルポリシーを使用すると、特定の保持要件をもつファイルを低コストのストレージクラスに移行することで、ストレージコストを削減できます。業界で認められている推定値によると、データの 80% は、アクセス頻度が低いデータです。これらのデータを低コストのストレージクラスに移動することは、コスト削減の絶好の機会です。詳細については、「Amazon EFS 低頻度アクセス
コスト最適化戦略の一環として、レビューサイクルの 2 回に 1 回ごとに、EFS ライフサイクルポリシーを見直してください。継続的な機会がある場合は、EFS ライフサイクルポリシーのプロセスを自動化して、クリーンアップルーチンを実装してください。
