VPC のネットワークアドレスの使用状況 - Amazon Virtual Private Cloud

VPC のネットワークアドレスの使用状況

ネットワークアドレス使用状況 (NAU) は、仮想ネットワーク内のリソースに適用されるメトリクスで、VPC のサイズを計画および監視するのに役立ちます。各 NAU ユニットは、VPC のサイズを表す合計に寄与します。

次の VPC クォータによって VPC のサイズが制限されるため、VPC の NAU を構成するユニットの総数を把握することが重要です。

  • ネットワークアドレスの使用状況 — 1 つの VPC に搭載できる NAU ユニットの最大数。各 VPC は、デフォルトで最大 64,000 NAU ユニットを持つことができます。最大 256,000 までクォータ引き上げをリクエストできます。

  • ピアリングされたネットワークアドレスの使用状況 — VPC とそれがピアリングされているすべての VPC の NAU ユニットの最大数。VPC が同じリージョン内の他の VPC とピアリングされている場合、VPC を合わせると、デフォルトで最大 128,000 NAU ユニットを使用できます。最大 512,000 までクォータ引き上げをリクエストできます。異なるリージョンにまたがってピアリングされた VPC は、この制限には影響しません。

以下の方法で NAU を使用できます。

  • 仮想ネットワークを作成する前に NAU ユニットを計算しておくと、複数の VPC にワークロードを分散すべきかどうかを判断しやすくなります。

  • VPC を作成したら、Amazon CloudWatch を使用して VPC の NAU 使用状況を監視し、NAU のクォータ制限を超えないようにします。詳細については、「VPC の CloudWatch メトリクス」を参照してください。

NAU の計算方法

NAU の計算方法を理解していれば、VPC のスケーリングを計画するのに役立ちます。

次の表は、VPC 内の NAU 数に含まれるリソースと、各リソースが使用する NAU ユニットの数をまとめたものです。一部の AWS リソースは単一の NAU ユニットとして表されていますが、複数の NAU ユニットとして表されているリソースもあります。この表を使用して、NAU の計算方法を確認できます。

リソース NAU ユニット
VPC 内にある EC2 インスタンスのネットワークインターフェイスに割り当てられた IPv4 および IPv6 の各プライベートアドレスまたはパブリックアドレス 1
EC2 インスタンスにアタッチされた追加のネットワークインターフェイス 1
ネットワークインターフェイスに割り当てられたプレフィックス 1
AZ (アベイラビリティーゾーン) あたりの Network Load Balancer 6
AZ (アベイラビリティーゾーン) あたりのゲートウェイロードバランサ― 6
AZ (アベイラビリティーゾーン) あたりの VPC エンドポイント 6
Transit Gateway アタッチメント 6
Lambda 関数 6
NAT ゲートウェイ 6
EC2 インスタンスにアタッチされた EFS 6

NAU の例

以下の例は、NAU の計算方法を示します。

例 1 - VPC ピアリングを使用して 2 つの VPC が接続されている

同じリージョン内でピアリングされた VPC は、合計 NAU のクォータに寄与します。

  • VPC 1

    • 個別のアベイラビリティーゾーン内の 2 つのサブネットにある 50 個の Network Load Balancer - 600 NAU ユニット

    • 1 つのサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) と、別のサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) - 20,000 ユニット

    • 100 個の Lambda 関数 - 600 NAU ユニット

  • VPC 2

    • 個別のアベイラビリティーゾーン内の 2 つのサブネットにある 50 個の Network Load Balancer - 600 NAU ユニット

    • 1 つのサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) と、別のサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) - 20,000 ユニット

    • 100 個の Lambda 関数 - 600 NAU ユニット

  • ピアリング NAU 総数: 42,400 ユニット

  • デフォルトのピアリング NAU クォータ: 128,000 ユニット

例 2 - Transit Gateway を使用して接続された 2 つの VPC

Transit Gateway を使用して接続されている VPC は、ピアリングされた VPC のように組み合わされた NAU クォータには寄与しません。

  • VPC 1

    • 個別のアベイラビリティーゾーン内の 2 つのサブネットにある 50 個の Network Load Balancer - 600 NAU ユニット

    • 1 つのサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) と、別のサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) - 20,000 ユニット

    • 100 個の Lambda 関数 - 600 NAU ユニット

  • VPC 2

    • 個別のアベイラビリティーゾーン内の 2 つのサブネットにある 50 個の Network Load Balancer - 600 NAU ユニット

    • 1 つのサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) と、別のサブネットにインスタンス 5,000 個 (それぞれ IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを持つ) - 20,000 ユニット

    • 100 個の Lambda 関数 - 600 NAU ユニット

  • VPC あたりの NAU 総数: 21,200 ユニット

  • VPC あたりのデフォルト NAU クォータ: 64,000 ユニット