COST07-BP01 料金モデルの分析を実行する - コスト最適化の柱

COST07-BP01 料金モデルの分析を実行する

ワークロードの各コンポーネントを分析します。コンポーネントとリソースが長期間実行されるか (コミットメント割引)、動的および短期実行 (スポットまたはオンデマンド) とするかを決定します。コスト管理ツールのレコメンデーションを使用して、ワークロードに対して分析を行います。これらのレコメンデーションにはビジネスルールを適用して、高いリターンを実現します。

このベストプラクティスが確立されていない場合のリスクレベル:

実装のガイダンス

AWS には複数の料金モデルがあり、組織のニーズと製品に合った最も費用対効果の高い方法でリソース料金を支払うことができます。チームと協力して最適な料金モデルを決定します。可用性にもとづいて決定すると、複数のオプションを組み合わせた料金モデルになることもよくあります

オンデマンドインスタンスを利用すると、コンピューティング容量またはデータベース容量の料金を、長期コミットメントや前払い金なしで、実行するインスタンスによって 1 時間単位または秒単位 (最小 60 秒) で支払うことができます。

Savings Plans は、1 年または 3 年の期間で一定の使用量 (1 時間あたりのドルで計測) をコミットする代わりに、Amazon EC2、Lambda、AWS Fargate (Fargate) を低価格で使用できる柔軟な料金モデルです。

スポットインスタンスは Amazon EC2 の料金の仕組みであり、予備のコンピューティング容量を割引価格の時間単価 (オンデマンド価格の最大 90% オフ) でリクエストでき、前払い金は不要です。

リザーブドインスタンスを利用すると、容量に対して前払いすることで、最大 75% の割引を受けることができます。詳細については、予約を利用したコストの最適化を参照してください。

本稼働、品質、開発の各環境に関連するリソースに、Savings Plan を含めることもできます。あるいは、サンドボックスリソースは必要なときにのみ稼働するため、そういう環境のリソースにオンデマンドモデルを選択することもできます。Amazon スポットインスタンスを使用して Amazon EC2 のコストを削減したり、コンピューティング Savings Plans を使用して Amazon EC2、Fargate、Lambda のコストを削減したりします。AWS Cost Explorer レコメンデーションツールは、Savings Plans を利用したコミットメント割引の機会を提供します。

過去に Amazon EC2 のリザーブドインスタンスを購入したり、組織内で既にコスト配分を実践したりしている場合は、当面は Amazon EC2 リザーブドインスタンスを引き続き使用できます。ただし、より柔軟にコストを節約できる仕組みとして、いずれは Savings Plans を使用する戦略に則ることをお勧めします。AWS Cost Management の Savings Plans (SP) レコメンデーションを更新して、いつでも新しい Savings Plans レコメンデーションを作成できます。リザーブドインスタンス (RI) を使用して、Amazon RDS、Amazon Redshift、Amazon ElastiCache、Amazon OpenSearch Service のコストを削減します。Savings Plans とリザーブドインスタンスには、全額前払い、一部前払い、前払いなしの 3 つのオプションがあります。AWS Cost Explorer RI および SP 購入レコメンデーションで提供されたレコメンデーションを使用します。

スポットのワークロードを実行する機会を見つけるには、使用量全体の 1 時間ごとのビューを使用して、定期に生じる使用量や伸縮性の変化を探します。スポットインスタンスは、耐障害性と柔軟性が高いさまざまなアプリケーションに使用できます。これには、ステートレスウェブサーバー、API エンドポイント、ビッグデータアプリケーションや分析アプリケーション、コンテナ化されたワークロード、CI/CD、その他柔軟性の高いワークロードなどがあります。

Amazon EC2 および Amazon RDS インスタンスを、使用していないとき (就業後や週末) にオフにできるか、分析します。このアプローチによって、24 時間 365 日使用する場合と比較して 70% 以上のコスト削減になります。特定の時間にのみ使用できるようにする必要がある Amazon Redshift クラスターがある場合は、そのクラスターを一時停止して、後で再開できます。Amazon Redshift クラスターや Amazon EC2 および Amazon RDS インスタンスが停止すると、コンピューティングに対する請求が停止され、ストレージ料金のみが適用されます。

オンデマンドキャパシティ予約 (ODCR) は料金割引ではないことに注意してください。キャパシティ予約は、リザーブドキャパシティでインスタンスを実行しているかどうかにかかわらず、同等のオンデマンド料金で課金されます。キャパシティ予約は、実行する予定のリソースに対して十分な容量を提供する必要がある場合に、検討します。ODCR は、必要がなくなればキャンセルできるため、長期コミットメントと結びつける必要はありませんが、Savings Plans またはリザーブドインスタンスが提供する割引のメリットを受けることもできます。

実装手順

  • ワークロードの伸縮性を分析する: Cost Explorer の時間単位の粒度またはカスタムダッシュボードを使用して、ワークロードの伸縮性を分析します。実行中のインスタンス数の定期的な変更を調べます。短期間のインスタンスはスポットインスタンスまたはスポットフリートの候補です。

  • 既存の料金契約を見直す: 長期にわたる必要性について、現在の契約やコミットメントを見直します。現在締結しているものと、それらのコミットメントをどの程度使用しているかを分析します。既存の契約による割引やエンタープライズ契約を活用します。エンタープライズ契約では、お客様のニーズに最適になるように契約を調整するオプションがあります。長期コミットメントの場合、リザーブド料金割引、リザーブドインスタンス、特定のインスタンスタイプ、インスタンスファミリー、AWS リージョン、アベイラビリティーゾーンにおける Savings Plans を検討します。

  • コミットメント割引分析を実行する: アカウントで Cost Explorer を使用して、Savings Plans とリザーブドインスタンスのレコメンデーションを確認します。必要な割引を適用し、リスクを認識した上で、正しいレコメンデーションを実装していることを確認するには、Well-Architected ラボに従ってください。

リソース

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