OPS03-BP07 チームに適正なリソースを提供する - 運用上の優秀性の柱

OPS03-BP07 チームに適正なリソースを提供する

適切な数の熟練したチームメンバーを配置し、ワークロードのニーズをサポートするツールとリソースを提供します。チームメンバーの負担が過剰な場合、ヒューマンエラーのリスクが増大します。オートメーションなどのツールやリソースへの投資を通じてチームの効率を向上すると、リソースを追加する必要なく、より多くのワークロードに対応できるようになります。

期待される成果:

  • 移行計画に従って AWS ワークロードを運用するために必要なスキルセットを習得できるように、チームに適切な人員を配置しています。移行プロジェクトの過程でチームがスケールアップするにつれ、チームはアプリケーション移行やモダナイズの際に企業が使用する予定の AWS のコアテクノロジーに習熟するようになりました。

  • オートメーションとワークフローを活用してリソースを効率的に使用できるように、人員配置計画を慎重に調整しています。少人数のチームでも、アプリケーション開発チームの代理で、より多くのインフラストラクチャを管理できるようになりました。

  • 業務上の優先順位が変化しても、ビジネスイニシアチブの成功を守るために、人員配置の制約が事前に特定されます。

  • 業務上の労力 (オンコールの疲労や過剰な呼び出しなど) を報告するオペレーションメトリクスの見直しを行い、スタッフに負担がかからないことを確認します。

一般的なアンチパターン:

  • 複数年にわたるクラウド移行計画が間近に迫っているのにもかかわらず、スタッフの AWS スキルは向上していません。このため、ワークロードのサポートがリスクにさらされ、従業員の士気が低下しています。

  • IT 組織全体がアジャイルな働き方にシフトしています。ビジネス部門は、製品ポートフォリオに優先順位を付け、どの機能を最初に開発する必要があるかについてのメトリクスを設定しています。アジャイルプロセスでは、チームが作業計画にストーリーポイントを割り当てる必要はありません。この結果、以降の労力に必要となるキャパシティレベルを把握することも、そのタスクに適切なスキルが割り当てられているかを判断することができません。

  • AWS パートナーにワークロードを移行してもらっていますが、パートナーが移行プロジェクトを完了した後のチームのサポートの移行計画が策定されていません。チームはワークロードを効率的かつ効果的にサポートするのに苦労しています。

このベストプラクティスを活用するメリット: 適切なスキルを持つチームメンバーが組織内に配置され、ワークロードをサポートできます。リソースの割り当ては、パフォーマンスに影響を及ぼすことなく、優先順位の変化に適応できます。その結果、チームは顧客向けのイノベーションに集中する時間を最大限に活用しながら、ワークロードのサポートに習熟できるようになり、これが従業員の満足度の向上につながります。

このベストプラクティスが確立されていない場合のリスクレベル:

実装のガイダンス

クラウド移行のためのリソース計画および実装する予定の運用モデルは、移行計画に沿った組織レベルで行う必要があります。新しいクラウド環境をサポートするために実装される望ましい運用モデルも同様です。これには、ビジネスチームとアプリケーション開発チームにどのクラウドテクノロジーがデプロイされるかを把握することも含まれている必要があります。インフラストラクチャと運用のリーダーシップは、クラウドの導入を主導するエンジニアのスキルギャップ分析、トレーニング、ロール定義を計画する必要があります。

実装手順

  1. スタッフの生産性などの関連する運用指標 (ワークロードをサポートするためのコストやインシデント時に費やしたオペレーター時間など) を使用して、チームの成功の基準を定義します。

  2. リソースキャパシティプランニングと検査のメカニズムを定義し、適切なバランスの適格なキャパシティが必要な際に利用でき、長期的に調整可能かを検証します。

  3. チームに影響を及ぼす業務上の課題 (責任範囲の増大、テクノロジーの変化、人員の喪失、対応する顧客の増加など) を把握するためのメカニズムを作成します (チームに毎月アンケートを送信するなど)。

  4. このようなメカニズムを使用してチームとのエンゲージメントを維持し、従業員の生産性に関する課題の一因となる可能性のある傾向を検出します。チームが外部要因の影響を受けた場合、目標を再評価し、必要に応じてターゲットを調整します。チームの進行を妨げている障害を特定します。

  5. 現在提供されているリソースが十分であるか、追加のリソースが必要かどうかを定期的に確認して、サポートチームの適切な調整を行います。

実装計画に必要な工数レベル:

リソース

関連するベストプラクティス:

関連するドキュメント: