はじめに
従来、移動体通信ネットワークにおける新しいネットワークノードや新機能の開発、ラボ/フィールド統合テスト、本番環境へのデプロイには、ミッションクリティカルおよびビジネスクリティカルな電気通信サービスの安定性を確保するために数週間から数か月かかっていました。このようにデプロイに時間がかかるのは、従来のネットワークノードのモノリシックアーキテクチャ、マルチベンダー環境、および 2G、3G、および 4G モバイルネットワークのネットワークエンティティ間で使用する多数のポイントツーポイントインターフェイスが原因でした。
ホワイトペーパー「AWS での 5G ネットワークの進化
この 5G アーキテクチャが持つ意味は、さまざまなネットワーク機能が、疎結合された個別のサービスとして動作し、明確に定義されたインターフェイスと API を介して相互に通信できるということです。最も重要なことは、各ネットワーク機能を個別に更新できる点です。この 5G アーキテクチャにおける転換により、CSP はテスト、セキュリティ要件、標準を自動化によって管理しつつ、ネットワーク機能の更新をより頻繁に、より簡単にロールアウトできます。
CSP 向けの新機能の統合とデプロイは、通常、ネットワーク機能ベンダーが新しいネットワーク機能ソフトウェアパッケージ (コンテナベースのネットワーク機能内の Docker
5G ネットワーク機能のデプロイに CI/CD のパラダイムを使用するという考え方に注目が集まりつつありますが、この考え方の実用化は長い間、通信業界での課題でした。
AWS はソフトウェア配信用の新しい CI/CD ツールをいち速く開発し、システムの安定性とセキュリティを維持しながら、ソフトウェアの変更を迅速に開発および展開できるよう幅広い業界を支援しています。これらのツールには、AWS CodeStar
また、AWS では、AWS Cloud Development Kit
このホワイトペーパーでは、5G ネットワーク機能のデプロイおよび更新に AWS の IaC および CI/CD ツールを活用するための詳細なプロセスについて説明します。さらに、テスト、可観測性、オーケストレーションのためのサードパーティ製ツールとの統合についても取り上げます。
AWS の CI/CD ツールは 5G ネットワーク機能に限定されません。また、4G ネットワークのデプロイを自動化するためにも採用され、4G ネットワーク機能を迅速かつ効率的にデプロイおよび更新できるように CSP を支援しています。ほとんどの 4G ネットワーク機能は、仮想ネットワーク機能 (VNF) ベースです。AWS CloudFormation などの AWS CI/CD ツールセットを使用すると、4G VNF のデプロイを自動化し、4G ネットワークデプロイのスケールと時間効率を高めることができます。