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AWS Database Migration Service
ユーザーガイド (Version API バージョン 2016-01-01)

MySQL 互換データベースの AWS DMS のソースとしての使用

AWS Database Migration Service を使用すると、任意の MySQL 互換データベース (MySQL、MariaDB、または Amazon Aurora MySQL) からデータを移行できます。MySQL バージョン 5.5、5.6、5.7 と MariaDB および Amazon Aurora MySQL は、オンプレミスでサポートされています。AWS が管理するすべての MySQL データベース (Amazon RDS for MySQL、Amazon RDS for MariaDB、Amazon Aurora MySQL) は、AWS DMS でソースとしてサポートされています。

SSL を使用して、MySQL 互換のエンドポイントとレプリケーションインスタンスとの接続を暗号化できます。MySQL 互換のエンドポイントで SSL を使用する方法の詳細については、「AWS Database Migration Service での SSL の使用」を参照してください。

以降のセクションでは、「自己管理型」という用語は、オンプレミスまたは Amazon EC2 にインストールされているあらゆるデータベースに当てはまります。「Amazon が管理する」という用語は、Amazon RDS、Amazon Aurora、または Amazon S3 上のあらゆるデータベースに当てはまります。

MySQL 互換データベースと AWS DMS の使用方法の詳細については、以下のセクションを参照してください。

AWS DMS を使用した MySQL から MySQL への移行

MySQL 以外のデータベースエンジンから MySQL データベースに移行する異種移行では、ほぼ常に AWS DMS が最適な移行ツールです。一方、MySQL データベースから MySQL データベースに移行する同種移行では、ネイティブツールがより効果的な場合があります。

以下の条件では、mysqldump などのネイティブ MySQL データベース移行ツールを使用することをお勧めします。

  • ソース MySQL データベースからターゲット MySQL データベースに移行する同種移行である。

  • データベース全体を移行する。

  • ネイティブツールで最小のダウンタイムでデータを移行できる。

既存の MySQL や MariaDB データベースから Amazon RDS MySQL や MariaDB DB インスタンスにデータをインポートできます。これを行うには、mysqldump を使用してデータベースをコピーし、このコピーを Amazon RDS MySQL や MariaDB DB インスタンスに直接パイプします。mysqldump コマンドラインユーティリティは、データのバックアップや、別の MySQL または MariaDB サーバーへの転送のためによく使用されます。このユーティリティは MySQL および MariaDB クライアントソフトウェアに含まれています。

MySQL データベースを Amazon RDS for MySQL や Amazon Aurora (MySQL) にインポートする詳しい方法については、「MySQL DB インスタンスへのデータのインポート」と「MySQL や MariaDB DB から Amazon RDS MySQL や MariaDB DB インスタンスへのデータのインポート」を参照してください。

AWS DMS を使用した MySQL から MySQL へのデータの移行

AWS DMS では、たとえば、オンプレミスのソース MySQL データベースからターゲットの Amazon RDS for MySQL や Amazon Aurora(MySQL) インスタンスにデータを移行できます。通常、MySQL のコアまたは基本のデータ型は正常に移行されます。

ソースデータベースではサポートされているが、ターゲットではサポートされていないデータ型は、正常に移行されない場合があります。データ型が不明な場合、AWS DMS では一部のデータ型を文字列としてストリーミングします。XML や JSON などの一部のデータ型は、小さなファイルの場合は正常に移行されますが、大きなドキュメントの場合は失敗することがあります。

次の表は、ソース MySQL のデータ型と、これらのデータ型が正常に移行されるかどうかを示しています。

データ型 正常に移行 部分的に移行 移行されない コメント
INT X
BIGINT X
MEDIUMINT X
TINYINT X
DECIMAL(p,s) X
BINARY X
BIT (M) X
BLOB X
LONGBLOB X
MEDIUMBLOB X
TINYBLOB X
DATE X
DATETIME X
TIME X
TIMESTAMP X
YEAR X
DOUBLE X
FLOAT X
VARCHAR(N) X
VARBINARY(N) X
CHAR(N) X
TEXT X
LONGTEXT X
MEDIUMTEXT X
TINYTEXT X
GEOMETRY X
POINT X
LINESTRING X
POLYGON X
MULTILINESTRING X
MULTIPOLYGON X
GEOMETRYCOLLECTION X
ENUM X
SET X

MySQL 互換データベースの AWS DMS のソースとしての使用

MySQL データベースを AWS DMS のソースとして使用し始める前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。これらの前提条件は、自己管理型または Amazon が管理するソースのいずれかに適用されます。

レプリケーション管理者ロールを持つ AWS DMS のアカウントを保有している必要があります。ロールには、次の権限が必要です。

  • REPLICATION CLIENT – この権限は、変更データキャプチャ (CDC) タスクにのみ必要です。つまり、全ロードのみのタスクにはこの権限は必要ありません。

  • REPLICATION SLAVE – この権限は、変更データキャプチャ (CDC) タスクにのみ必要です。つまり、全ロードのみのタスクにはこの権限は必要ありません。

  • SUPER – この権限は、バージョン 5.6.6 より前の MySQL でのみ必要です。

AWS DMS ユーザーには、レプリケーション対象に指定されたソーステーブルに対する SELECT 権限も必要です。

自己管理型 MySQL 互換データベースの AWS DMS のソースとしての使用

次の自己管理型 MySQL 互換データベースを AWS DMS のソースとして使用できます。

  • MySQL Community Edition

  • MySQL Standard Edition

  • MySQL Enterprise Edition

  • MySQL Cluster Carrier Grade Edition

  • MariaDB Community Edition

  • MariaDB Enterprise Edition

  • MariaDB Column Store

変更データキャプチャ (CDC) を使用する予定の場合、バイナリロギングを有効にする必要があります。バイナリロギングを有効にするには、MySQL の my.ini (Windows) または my.cnf (UNIX) ファイルで以下のパラメータを設定する必要があります。

パラメータ

server_id

このパラメーターは、1 以上の値に設定します。

log-bin

パスをバイナリログファイル (log-bin=E:\MySql_Logs\BinLog) に設定します。ファイル拡張子を含めないでください。

binlog_format

このパラメーターは ROW に設定します。

expire_logs_days

このパラメーターは、1 以上の値に設定します。ディスク容量の使いすぎを防ぐため、デフォルト値の 0 は使用しないことをお勧めします。

binlog_checksum

このパラメーターは NONE に設定します。

binlog_row_image

このパラメーターは FULL に設定します。

log_slave_updates

MySQL または MariaDB リードレプリカをソースとして使用している場合は、このパラメータを TRUE に設定します。

ソースで NDB (クラスター化) データベースエンジンを使用している場合、そのストレージエンジンを使用するテーブルで CDC を有効にするには以下のパラメータを設定する必要があります。これらの変更を MySQL の my.ini (Windows) または my.cnf (UNIX) ファイルに追加します。

パラメータ

ndb_log_bin

このパラメーターは ON に設定します。この値により、クラスター化されたテーブルでの変更が確実にバイナリログに記録されます。

ndb_log_update_as_write

このパラメーターは OFF に設定します。この値に設定すると、UPDATE ステートメントが INSERT ステートメントとしてバイナリログに書き込まれなくなります。

ndb_log_updated_only

このパラメーターは OFF に設定します。この値に設定すると、バイナリログに変更された列だけでなく行全体が含められます。

Amazon が管理する MySQL 互換データベースの AWS DMS のソースとしての使用

次の Amazon が管理する MySQL 互換データベースを AWS DMS のソースとして使用できます。

  • MySQL Community Edition

  • MariaDB Community Edition

  • Amazon Aurora MySQL

Amazon が管理する MySQL 互換データベースを AWS DMS のソースとして使用する場合は、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

  • 自動バックアップを有効にする必要があります。自動バックアップの設定の詳細については、『Amazon RDS ユーザーガイド』の「自動バックアップの使用」を参照してください。

  • 変更データキャプチャ (CDC) を使用する予定の場合、バイナリロギングを有効にする必要があります。Amazon RDS MySQL データベースのバイナリロギングの設定の詳細については、『Amazon RDS ユーザーガイド』の「自動バックアップの使用」を参照してください。

  • バイナリログが AWS DMS で利用できることを確認する必要があります。Amazon が管理する MySQL 互換データベースはできるだけ早くバイナリログを消去するため、ログが利用可能な状態で保持される時間を長くする必要があります。たとえば、ログ保持を 24 時間に伸ばすには、次のコマンドを実行します。

    call mysql.rds_set_configuration('binlog retention hours', 24);
  • binlog_formatパラメータを「ROW」に設定する必要があります。

  • binlog_checksum パラメータを「NONE」に設定する必要があります。Amazon RDS MySQL でのパラメータの設定の詳細については、『Amazon RDS ユーザーガイド』の「自動バックアップの使用」を参照してください。

  • Amazon RDS MySQL または Amazon RDS MariaDB リードレプリカをソースとして使用している場合、リードレプリカでバックアップを有効にする必要があります。

MySQL データベースを AWS DMS のソースとして使用する場合の制限

MySQL データベースをソースとして使用する場合、AWS DMS では以下のものがサポートされません。

  • 変更データキャプチャ (CDC) は、Amazon RDS MySQL 5.5 以下ではサポートされていません。Amazon RDS MySQL の場合、CDC を有効にするにはバージョン 5.6 以降を使用する必要があります。

  • データ定義言語 (DDL) ステートメントの DROP TABLE および RENAME TABLE はサポートされません。さらに、パーティション分割されたテーブルのすべての DDL ステートメントはサポートされません。

  • ソースのパーティション分割されたテーブルで、[ターゲットテーブル作成モード] を [ターゲット上のテーブルを削除] に設定すると、AWS DMS は MySQL ターゲットにパーティションがないシンプルなテーブルを作成します。パーティション分割されたテーブルをターゲットのパーティション分割されたテーブルに移行するには、ターゲット MySQL データベースでパーティション分割されたテーブルを事前に作成します。

  • ALTER TABLE<table_name> ADD COLUMN <column_name> ステートメントを使用して、テーブル (AFTER) の先頭 (FIRST) または中間に列を追加する操作はサポートされていません。列は常にテーブルの末尾に追加されます。

  • テーブル名に大文字と小文字が含まれていて、大文字と小文字が区別されるオペレーティングシステムにソースエンジンがホストされている場合、CDC はサポートされません。たとえば、Windows や HFS+ を使用する OS X などです。

  • AR_H_USER ヘッダー列はサポートされていません。

  • 列の AUTO_INCREMENT 属性は、ターゲットデータベース列に移行されません。

  • バイナリログが標準のブロックストレージに保存されている場合の変更のキャプチャはサポートされていません。たとえば、バイナリログが Amazon S3 に保存されていると、CDC は機能しません。

  • AWS DMS は、デフォルトで InnoDB ストレージエンジンを使用してターゲットテーブルを作成します。InnoDB 以外のストレージエンジンを使用する必要がある場合、テーブルを手動で作成し、「Do Nothing」モードを使用してそのテーブルに移行する必要があります。

  • Aurora MySQL リードレプリカを AWS DMS のソースとして使用することはできません。

  • 全ロード時に MySQL 互換ソースが停止している場合、AWS DMS タスクはエラーで停止しません。タスクは正常に終了しますが、ターゲットとソースが同期しない可能性があります。この場合、タスクを再開するか、影響を受けたテーブルを再ロードしてください。

  • 列の値の一部で作成されたインデックスは移行されません。たとえば、インデックス CREATE INDEX first_ten_chars ON customer (name(10)) はターゲットに作成されません。

  • 場合によっては、タスクが LOB をレプリケートしないように設定されています (「SupportLobs」がタスク設定で false になっているか、タスクコンソールで「LOB 列を含めない」がオンになっている)。この場合、AWS DMS は MEDIUMBLOB、LONGBLOB、MEDIUMTEXT、および LONGTEXT 列をターゲットに移行しません。

    BLOB、TINYBLOB、TEXT、および TINYTEXT 列は影響を受けず、ターゲットに移行されます。

AWS DMS のソースとして MySQL を使用する場合の追加の接続属性

追加の接続属性を使用して MySQL ソースを設定できます。これらの設定は、ソースエンドポイントを作成するときに指定します。複数の追加の接続属性の設定は、互いにセミコロンで区切る必要があります。

次の表に、Amazon RDS MySQL を AWS DMS のソースとして使用するときに使用できる追加の接続属性を示します。

名前 説明
eventsPollInterval

データベースがアイドル状態のとき、バイナリログで新しい変更/イベントをチェックする頻度を指定します。

デフォルト値: 5

有効な値: 1 ~ 60

例: eventsPollInterval=5

この例では、AWS DMS はバイナリログの変更を 5 秒ごと確認します。

initstmt=SET time_zone

ソース MySQL データベースのタイムゾーンを指定します。タイムスタンプは、指定されたタイムゾーンに変換されます。

デフォルト値: UTC

有効な値: 使用するタイムゾーンの 3 文字の省略形 (UTC、EST、GMT など)。有効な値は、ソース MySQL データベースをホストしているオペレーティングシステムにおけるタイムゾーンの標準の省略形です。

例: initstmt=SET time_zone=UTC

afterConnectScript

AWS DMS がエンドポイントに接続した直後に実行するスクリプトを指定します。移行タスクは、SQL ステートメントが成功するか失敗するかにかかわらず、引き続き実行されます。

有効な値: セミコロンで区切られた 1 つ以上の有効な SQL ステートメント。

例: afterConnectScript=ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA = system;

CleanSrcMetadataOnMismatch

不一致が発生すると、レプリケーションインスタンスのテーブルメタデータ情報をクリーンアップして再作成します。たとえば、テーブルの DDL を変更すると、レプリケーションインスタンスにキャッシュされているテーブルに関する情報が変更される場合があります。Boolean.

デフォルト値: false

例: CleanSrcMetadataOnMismatch=false

MySQL のソースデータ型

次の表に、AWS DMS を使用する場合にサポートされる MySQL データベースのソースデータ型と、AWS DMS のデータ型からのデフォルトマッピングを示します。

注記

UTF-8 の 4 バイト文字セット (utf8mb4) がサポートされていないため、ソースデータベースでの予期しない動作となることがあります。移行前に、UTF-8 の 4 バイト文字セットを使用するデータの変換を検討してください。

ターゲットにマッピングされるデータ型を表示する方法については、使用しているターゲットエンドポイントのセクションを参照してください。

AWS DMS のデータ型の詳細については、「AWS Database Migration Service のデータ型」を参照してください。

MySQL のデータ型

AWS DMS のデータ型

INT

INT4

MEDIUMINT

INT4

BIGINT

INT8

TINYINT

INT1

DECIMAL(10)

NUMERIC (10,0)

BINARY

BYTES(1)

BIT

BOOLEAN

BIT(64)

BYTES(8)

BLOB

BYTES(66535)

LONGBLOB

BLOB

MEDIUMBLOB

BLOB

TINYBLOB

BYTES(255)

DATE

DATE

DATETIME

DATETIME

TIME

STRING

TIMESTAMP

DATETIME

YEAR

INT2

DOUBLE

REAL8

FLOAT

REAL(DOUBLE)

サポートされる FLOAT の範囲は、-1.79E+308 ~ -2.23E-308、0 および 2.23E-308 ~ 1.79E+308 です。

FLOAT 値がこの範囲に収まらない場合、FLOAT データ型を STRING データが型にマッピングします。

VARCHAR(45)

WSTRING (45)

VARCHAR(2000)

WSTRING (2000)

VARCHAR(4000)

WSTRING (4000)

VARBINARY (4000)

BYTES (4000)

VARBINARY (2000)

BYTES (2000)

CHAR

WSTRING

TEXT

WSTRING (65535)

LONGTEXT

NCLOB

MEDIUMTEXT

NCLOB

TINYTEXT

WSTRING (255)

GEOMETRY

BLOB

POINT

BLOB

LINESTRING

BLOB

POLYGON

BLOB

MULTIPOINT

BLOB

MULTILINESTRING

BLOB

MULTIPOLYGON

BLOB

GEOMETRYCOLLECTION

BLOB

注記

値が「ゼロ」(つまり、0000-00-00) の DATETIME データ型と TIMESTAMP データ型が指定されている場合、レプリケーションタスクのターゲットデータベースにより DATETIME データ型と TIMESTAMP データ型で「ゼロ」値がサポートされていることを確認してください。サポートされていない場合、これらの値はターゲットで NULL として記録されます。

以下の MySQL データ型は全ロードでのみサポートされています。

MySQL のデータ型

AWS DMS のデータ型

ENUM

STRING

SET

STRING