Amazon Kendra の概要

Amazon Kendra は、自然言語処理と高度な機械学習アルゴリズムを使用して、データから検索に関する質問に対する特定の回答を返すインテリジェントな検索サービスです。

従来のキーワードベースの検索とは異なり、Amazon Kendra はセマンティックおよびコンテキストの理解機能を使用して、ドキュメントが検索クエリに関連しているかどうかを判断します。質問に対する特定の回答が返され、ユーザーはヒトの専門家とのやりとりに近いエクスペリエンスを提供します。

注記

また、Amazon Kendra のセマンティック検索機能を使用すれば、別の検索サービスの結果を再度ランク付けできます。詳細については、「Amazon Kendra Intelligent Ranking」を参照してください。

Amazon Kendra では、複数のデータリポジトリをインデックスに接続し、ドキュメントを取り込んでクローリングすることにより、統一された検索エクスペリエンスを実現できます。ドキュメントのメタデータを利用して、ユーザーに機能豊富でカスタマイズされた検索環境を提供できるため、ユーザーはクエリに対する正しい回答を効率的に見つけることができます。

Amazon Kendra のクエリ

Amazon Kendra では、次のようなタイプのクエリが可能です。

Factoid 型の質問 - 誰が、何を、いつ、どこでの単純な質問。例:「シアトルに最も近いサービスセンターはどこですか?」 Factoid 型の質問には、事実ベースの回答を 1 単語または 1 語句で返すことができます。回答は、FAQ またはインデックスが作成されたドキュメントから取得されます。

説明的な質問 - 1 文、1 節、またはドキュメント全体が答えとなる質問。例:「Echo Plus をネットワークに接続するにはどうすればよいですか?」 または「低所得世帯向けの税制上の優遇措置を受けるにはどうすればよいですか?」

キーワードおよび自然言語に関する質問 - 意味がはっきりしない、複雑な会話内容を含む質問。例えば、キーノートのアドレス。Amazon Kendra では、複数の文脈上の意味を持つ「address」のような単語が見つかると、検索クエリの意味を正しく推測し、関連情報を返します。

Amazon Kendra の利点

Amazon Kendra は非常にスケーラブルで、パフォーマンス要求を満たすことができ、Amazon S3 や Amazon Lex などの他の AWS のサービスと緊密に統合され、エンタープライズレベルのセキュリティを提供します。Amazon Kendra を使用する利点のいくつかを以下に示します。

シンプルさ - Amazon Kendra は、検索するドキュメントを管理するためのコンソールと API を提供します。シンプルな検索 API を使用して、Amazon Kendra をウェブサイトやモバイルアプリケーションなどのクライアントアプリケーションに統合できます。

接続性 - Amazon Kendra は、Microsoft SharePoint などのサードパーティのデータリポジトリまたはデータソースに接続できます。データソースを使用して、ドキュメントのインデックス作成と検索を簡単に行うことができます。

正確性 - キーワード検索を使用する従来の検索サービスとは異なり、Amazon Kendra は質問のコンテキストを理解し、クエリに最も関連性の高い単語、スニペット、またはドキュメントを返します。Amazon Kendra は機械学習を使用して、検索結果を改善します。

セキュリティ - Amazon Kendra は、安全性の高いエンタープライズ検索エクスペリエンスを提供します。検索結果には、組織のセキュリティモデルが反映され、ドキュメントへのユーザーまたはグループのアクセスに基づいてフィルタリングできます。お客様は、ユーザーのアクセスを認証し、認可する責任を負うものとします。

Amazon Kendra Editions

Amazon Kendra Developer Edition と Enterprise Edition の 2 つのバージョンがあります。次の表は、これら 2 つの機能の概要と相違点をまとめたものです。

Amazon Kendra Developer Edition

Amazon Kendra Enterprise Edition

Amazon Kendra Developer Edition は、Amazon Kendra のすべての機能を低コストで提供します。 最適なユースケース Amazon Kendra がドキュメントにどのようにインデックスを作成するかを調べる 機能を試用する Amazon Kendra を使用するアプリケーションの開発 特徴 750 時間の使用が可能な無料利用枠 最大 5 つのインデックスで、それぞれ最大 5 つのデータソース 10,000 ドキュメントまたは 3 GB の抽出されたテキスト 1 日あたり約 4,000 クエリまたは 1 秒あたり 0.05 クエリ 1 つのアベイラビリティーゾーン (AZ) で実行。「アベイラビリティーゾーン」(AWS リージョンのデータセンター) を参照してください。 機能制限 本番環境のアプリケーションには使用できません。 レイテンシーや可用性は保証されません。

Amazon Kendra Enterprise Edition は、Amazon Kendra のすべての機能を備え、本番環境向けに設計されています。 最適なユースケース エンタープライズドキュメントライブラリ全体のインデックス作成 本番環境のアプリケーションへのデプロイ 特徴 最大 5 つのインデックスで、それぞれ最大 50 つのデータソース 100,000 ドキュメントまたは 30 GB の抽出されたテキスト 1 日あたり約 8,000 クエリまたは 1 秒あたり 0.1 クエリ 3 つのアベイラビリティーゾーン (AZ) で実行。「アベイラビリティーゾーン」(AWS リージョンのデータセンター) を参照してください。 注記 Service Quotas コンソールを使用して IAM クォータの増加をリクエストできます。 機能制限 なし

注記

Amazon Kendra でサポートされているリージョン、エンドポイント、サービスクォータのリストについては、「Amazon Kendra エンドポイントとクォータ」を参照してください。

Amazon Kendra の料金

最初の 30 日間は 750 時間まで使用できる Amazon Kendra Developer Edition が無料で開始できます。

試用期間が終了すると、プロビジョニングされた Amazon Kendra インデックスが空で、クエリが実行されていない場合でも、プロビジョニングされたすべての Amazon Kendra インデックスに対して料金が発生します。試用期間が終了すると、Amazon Kendra データソースを使用したドキュメントのスキャンおよび同期には追加料金がかかります。

課金および料金の詳細なリストについては、「Amazon Kendra の料金」を参照してください。

Amazon Kendra を初めてお使いになる方向けの情報

Amazon Kendra を初めて使用する方には、次のセクションを順に読むことをお勧めします。

1 Amazon Kendra の働き	2 開始	3 インデックスの作成	4 バッチアップロードを使用したドキュメントのインデックスへの直接追加	5 データソースコネクタの作成	6 インデックスの検索
Amazon Kendra コンポーネントを導入し、それらを使用して検索ソリューションを作成する方法について説明します。	アカウントを設定し、Amazon Kendra 検索 API をテストする方法について説明します。	Amazon Kendra を使用して検索インデックスを作成し、データソースを追加してドキュメントを同期する方法について説明します。	Amazon Kendra インデックスにドキュメントを直接追加する方法について説明します。	データリポジトリから Amazon Kendra インデックスにドキュメントを追加する方法について説明します。	Amazon Kendra 検索 API を使用してインデックスを検索する方法について説明します。