PERF03-BP02 利用可能な設定オプションを評価する - AWS Well-Architected Framework

PERF03-BP02 利用可能な設定オプションを評価する

さまざまな特性や設定オプションとそれらがストレージにどのように関連するかを評価します。ワークロードのためのストレージ容量とパフォーマンスを最適化するために、プロビジョンド IOPS、SSD、磁気ストレージ、オブジェクトストレージ、アーカイブストレージ、またはエフェメラルストレージをどこでどのように使用するかを理解してください。

Amazon EBS には、ワークロードに対するストレージパフォーマンスとコストを最適にできる幅広いオプションがあります。これらのオプションは、データベースおよびブートボリュームなどのトランザクションワークロード向けの SSD を基盤とするストレージ (パフォーマンスは主に IOPS に依存) と、MapReduce およびログ処理などのスループット集約型ワークロード向けの HDD を基盤とするストレージ (パフォーマンスは主に MB/秒に依存) の 2 つの主なカテゴリに分けられます。

SSD タイプのボリュームには、レイテンシーに敏感なトランザクションワークロード向けのパフォーマンスの極めて高いプロビジョンド IOPS SSD と、さまざまなトランザクションデータで使用でき、価格とパフォーマンスのバランスが取れた汎用 SSD が含まれます。

Amazon S3 Transfer Acceleration を使用すると、クライアントと S3 バケットの間で、長距離にわたるファイル転送を高速で行えるようになります。Transfer Acceleration は、Amazon CloudFront のグローバルに分散したエッジロケーションを活用して、最適化されたネットワークパスでデータをルーティングします。集中的な GET リクエストがある S3 バケットのワークロードには、Amazon S3 と CloudFront を併用してください。大型のファイルをアップロードするときは、ネットワークスループットを最大化できるように、マルチパートアップロードを使用してください。

Amazon Elastic File System (Amazon EFS) は、AWS クラウドサービスおよびオンプレミスリソースでの使用のために、シンプルでスケーラブル、かつフルマネージド型の伸縮自在な NFS ファイルシステムを提供します。Amazon EFS は、多種多様なクラウドストレージワークロードをサポートするために、汎用パフォーマンスモードと最大 I/O パフォーマンスモードの 2 つのパフォーマンスモードを提供します。また、ファイルシステム向けに選択できる、バーストスループットとプロビジョンドスループットの 2 つのスループットモードもあります。ワークロードに使用する設定を決定するには、 Amazon EFS ユーザーガイド を参照してください。

Amazon FSx には 4 つのファイルシステムがあり、エンタープライズワークロード用の Amazon FSx for Windows File Server 、高パフォーマンスワークロード用の Amazon FSx for Lustre 、NetApp の ONTAP ファイルシステム用の Amazon FSx for NetApp ONTAP 、Linux ベースのファイルサーバー用の Amazon FSx for OpenZFS から選ぶことができます。FSx は SSD を基盤としており、高速、予測可能、スケーラブル、かつ一貫性のあるパフォーマンスを実現するように設計されています。Amazon FSx ファイルシステムは、持続的で高速な読み取り/書き込み速度と、一貫性のある低レイテンシーデータアクセスを提供します。スループットレベルは、ワークロードのニーズに合わせて必要なものを選択することができます。

一般的なアンチパターン:

  • すべてのワークロードに対して、Amazon EBS などの 1 つのストレージタイプのみを使用する。

  • すべてのストレージ層に対して実際のテストを行うことなく、すべてのワークロードにプロビジョンド IOPS を使用する。

  • すべてのワークロードのストレージアクセスパフォーマンス要件が類似していることを前提としている。

このベストプラクティスを活用するメリット: すべてのストレージサービスオプションを評価することで、インフラストラクチャのコストとワークロードの維持に必要な労力を削減できます。これにより、新しいサービスや機能をデプロイするための市場投入までの時間を短縮できる可能性があります。

このベストプラクティスを活用しない場合のリスクレベル:

実装のガイダンス

ストレージ特性を特定する: ストレージソリューションを評価する場合には、必要なストレージ特性 (共有可能性、ファイルサイズ、キャッシュサイズ、レイテンシー、スループット、データの永続性など) を特定してください。その後、ニーズに最も適した AWS のサービスを見つけるために、要件と照らし合わせます。

リソース

関連ドキュメント:

関連動画:

関連サンプル: