Amazon CloudWatch Network Monitor の使用

Amazon CloudWatch Network Monitor は、AWS ホストアプリケーションをオンプレミスの宛先に接続するネットワークのパフォーマンスを可視化し、ネットワークパフォーマンスの低下の原因を数分以内に特定できるようにします。Network Monitor は AWS による完全マネージド型のサービスです。そのため、ネットワークパフォーマンスをモニタリングするために追加のエージェントをインストールする必要はありません。ハイブリッドネットワーク接続のパケット損失とレイテンシーを迅速に視覚化し、アラートとしきい値を設定して、エンドユーザーのネットワークエクスペリエンスを向上させるための対策を講じることができます。

Network Monitor は、ネットワークのパフォーマンスをリアルタイムで把握しようとするネットワークオペレーターとアプリケーション開発者を対象としています。

主な特徴

• Network Monitor を使用すると、継続的にリアルタイムのパケット損失とレイテンシーのメトリクスを使って、変化するハイブリッドネットワーク環境のベンチマークを行うことができます。

• AWS Direct Connect を使用して接続すると、Network Monitor は Amazon CloudWatch アカウントに AWS ネットワークヘルスインジケータ (NHI) を書き込み、ネットワークのパフォーマンス低下を迅速に診断します。NHI メトリクスは、ネットワークのパフォーマンス低下が AWS 内で発生したかどうかを判断するための確率的スコアを提供します。

• Network Monitor は、フルマネージド型エージェントアプローチを使用してモニタリングを実現するため、VPC にもオンプレミスにもエージェントをインストールする必要はありません。開始するには、VPC サブネットとオンプレミス IP アドレスを指定するだけです。

• Network Monitor は CloudWatch メトリクスにメトリクスを公開します。ダッシュボードを作成して、メトリクスを表示したり、アプリケーションに固有のメトリクスに基づく実用的なしきい値やアラームを作成したりすることもできます。

詳細については、「Amazon CloudWatch Network Monitor の仕組み」を参照してください。

Network Monitor の用語とコンポーネント

• モニタ — モニタには、ネットワークのパフォーマンスと可用性の測定値を表示できるリソースや、ヘルスイベントアラートの受け取りが必要なリソースが表示されます。アプリケーションのモニタを作成するときは、ネットワークソースとして AWS ホストリソースを追加します。Network Monitor はその後、AWS ホストリソースと宛先 IP アドレスの間で組み合わせ可能なすべてのプローブのリストを作成します。

• プローブ — プローブは、AWS ホストリソースからオンプレミスの宛先 IP アドレスに送信されるトラフィックです。モニタに設定した各のプローブの Network Monitor メトリクスが CloudWatch アカウントに書き込まれます。

• AWS ネットワークソース — AWS ネットワークソースは、モニタプローブの送信元の AWS ソースで、いずれかの VPC 内のサブネットになります。

• 宛先 — 宛先は、オンプレミスネットワーク内にある、AWS ネットワークソースのターゲットです。宛先は、オンプレミスの IP アドレス、ネットワークプロトコル、ポート、およびネットワークパケットサイズで構成されます。IPv4 と IPv6 アドレスの両方がサポートされます。

Network Monitor の制限事項と要件

• Network Monitor は、最大 4 つの宛先 IP アドレスと、モニタあたり最大 24 個のプローブをサポートします。

• アカウントごとの各リージョンで、最大 100 個のモニタを使用できます。

• モニターサブネットは、モニターと同じアカウントが所有している必要があります。

• Network Monitor は、AWS ネットワークに問題が発生した場合に、自動ネットワークフェイルオーバーを提供しません。

• 作成するプローブごとに料金が発生します。料金の詳細については、「Amazon CloudWatch Network Monitor の料金」を参照してください。