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Apache Hadoop を AWS SCT のソースとして使用
AWS SCT コマンドラインインターフェイス (CLI) を使用して Apache Hadoop から Amazon EMR に移行できます。AWS SCT は、Amazon S3 バケットを移行中のデータの一時ストレージとして使用します。
AWS SCT はバージョン 2.2.0 以降の Apache Hadoop のソースとしてサポートしています。また、AWS SCT はApache Hive バージョン 0.13.0 以降もサポートしています。
AWS SCT は Amazon EMR バージョン 6.3.0 以降をターゲットとしてサポートします。また、AWS SCT は Apache Hadoop バージョン 2.6.0 以降、および Apache Hive バージョン 0.13.0 以降をターゲットとしてサポートしています。
トピック
Apache Hadoop をソースとして使用する場合の前提条件
AWS SCT CLI を使用して Apache Hadoop に接続するには、次の前提条件が必要です。
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移行中にデータを保存する Amazon S3 バケットを作成します。その後、データを Amazon EMR HDFS にコピーするか、Amazon S3 を Hadoop ワークロードのデータリポジトリとして使用できます。詳細については、Amazon S3 ユーザーガイドのバケットの作成を参照してください。
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AmazonS3FullAccess
ポリシーを使用して AWS Identity and Access Management (IAM) ロールを作成します。AWS SCT はこの IAM ロールを使用して、Amazon S3 バケットにアクセスします。 -
AWS シークレットキーと AWS シークレットアクセスキーをメモしておいてください。AWS アクセスキーの詳細については、『IAM ユーザーガイド』の「アクセスキーの管理」を参照してください。
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ターゲット Amazon EMR クラスターを作成して設定します。詳細については、『Amazon EMR 管理ガイド』の「Amazon EMR の使用開始」を参照してください。
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distcp
ユーティリティをソース Apache Hadoop クラスターにインストールします。また、ターゲットの Amazon EMR クラスターにs3-dist-cp
ユーティリティをインストールします。データベースユーザーがこれらのユーティリティを実行する権限を持っていることを確認してください。 -
ソース Hadoop クラスター内の
core-site.xml
ファイルを s3a プロトコルを使用するように設定します。これを行うには、fs.s3a.aws.credentials.provider
パラメータを次のいずれかの値に設定します。org.apache.hadoop.fs.s3a.TemporaryAWSCredentialsProvider
org.apache.hadoop.fs.s3a.SimpleAWSCredentialsProvider
org.apache.hadoop.fs.s3a.AnonymousAWSCredentialsProvider
org.apache.hadoop.fs.s3a.auth.AssumedRoleCredentialProvider
次のコード例を
core-site.xml
ファイルに追加できます。<property> <name>fs.s3a.aws.credentials.provider</name> <value>org.apache.hadoop.fs.s3a.SimpleAWSCredentialsProvider</value> </property>
前の例は、前述のオプションリストにある 4 つのオプションのうち 1 つを示しています。
core-site.xml
ファイルにfs.s3a.aws.credentials.provider
パラメータを設定しない場合、AWS SCT でプロバイダーが自動的に選択されます。
ソースとして Hive を使用する権限
Hive ソースユーザーに必要な権限は次のとおりです。
ソースデータフォルダとソース Amazon S3 バケットへの
READ
アクセス中間およびターゲットの Amazon S3 バケットへの
READ+WRITE
アクセス
移行速度を上げるために、ACID トランザクションソーステーブルのコンパクションを実行することをお勧めします。
Amazon EMR Hive のターゲットユーザーに必要な権限は次のとおりです。
Amazon S3 バケットへの
READ
アクセス中間 Amazon S3 バケットへの
READ+WRITE
アクセスターゲット HDFS フォルダへの
READ+WRITE
アクセス
ソースとして HDFS を使用する権限
HDFS をソースとして使用するのに必要な権限は次のとおりです。
NameNode 用の
EXECUTE
移行プロジェクトに含める
EXECUTE+READ
のすべてのソースフォルダとファイル用Amazon S3 への移行前に Spark ジョブを実行し、ファイルを保存するための NameNode 内の
tmp
ディレクトリのREAD+WRITE
用
HDFS では、すべての操作にトラバーサルアクセス権限が必要です。トラバーサルアクセスには、最後のパスコンポーネントを除いて、パスの既存のすべてのコンポーネントに対する EXECUTE
アクセス権限が必要です。たとえば、/foo/bar/baz
にアクセスする操作を行う場合、ユーザーには、EXECUTE
、/
、/foo
、/foo/bar
に対するアクセス権限が必要です。
次のコード例は、ソースフォルダとファイルへの EXECUTE+READ
アクセス権限、および tmp
ディレクトリへの READ+WRITE
アクセス権限を付与する方法を示しています。
hadoop fs –chmod –R 744 /user/hdfs-data hadoop fs –chmod –R 766 /tmp
HDFS をターゲットとして使用するためのアクセス権限
Amazon EMR Hive のターゲットユーザーに必要なアクセス権限は次のとおりです。
ターゲット Amazon EMR クラスターの NameNode 用の
EXECUTE
移行後にデータを保存するターゲット HDFS フォルダ用の
READ+WRITE
ソースとしての Apache Hadoop への接続
AWS SCT バージョン 1.0.670 以降では、Apache Hadoop をソースとして使用できます。Hadoop クラスターは、AWS SCT コマンドラインインターフェイス (CLI) でのみ移行できます。開始する前に、AWS SCT のコマンドラインインターフェイスに慣れておきかしょう。詳細については、「AWS SCT CLI リファレンス」を参照してください。
AWS SCT CLI で Apache Hadoop に接続するには
-
新しい AWS SCT CLI スクリプトを作成するか、既存のシナリオテンプレートを編集します。例えば、
HadoopMigrationTemplate.scts
テンプレートをダウンロードして編集できます。詳細については、「CLI シナリオの取得」を参照してください。 -
ドライバの場所やログフォルダなどの AWS SCT アプリケーション設定を行います。
必要な JDBC ドライバーをダウンロードし、ファイルを保存する場所を指定します。詳細については、「必要なデータベースドライバーのダウンロード」を参照してください。
次のコード例では、Apache Hive ドライバーにパスを追加する方法を示します。このコード例を実行すると、AWS SCT はログファイルを
c:\sct
フォルダに保存します。SetGlobalSettings -save: 'true' -settings: '{ "hive_driver_file": "c:\\sct\\HiveJDBC42.jar", "log_folder": "c:\\sct", "console_log_folder": "c:\\sct" }' /
Windows では、この例と以下の例を使用できます。
-
新しい AWS SCT プロジェクトを作成します。
次のコード例では、
c:\sct
フォルダにhadoop_emr
プロジェクトを作成します。CreateProject -name: 'hadoop_emr' -directory: 'c:\sct' /
-
ソース Hadoop クラスターをプロジェクトに追加します。
AddSourceCluster
コマンドを使用して、ソース Hadoop クラスターに接続します。name
、host
、port
、user
の必須パラメータには必ず値を指定してください。その他のパラメータは省略可能です。次のコード例では、ソース Hadoop クラスターを追加します。この例では、
HADOOP_SOURCE
をソースクラスターの名前として設定しています。このオブジェクト名を使用して Hive と HDFS サービスをプロジェクトに追加し、マッピングルールを作成します。AddSourceCluster -name: 'HADOOP_SOURCE' -vendor: 'HADOOP' -host: '
hadoop_address
' -port: '22' -user: 'hadoop_user
' -password: 'hadoop_password
' -useSSL: 'true' -privateKeyPath: 'c:\path\name
.pem' -passPhrase: 'hadoop_passphrase
' /前の例では、
hadoop_address
を Hadoop クラスターの IP アドレスに置き換えてください。必要に応じて port オプションの値を設定します。次に、hadoop_user
とhadoop_password
を Hadoop ユーザーの名前とこのユーザーのパスワードに置き換えます。path\name
には、ソース Hadoop クラスターの PEM ファイルの名前とパスを入力します。 -
CLI スクリプトを保存します。次に、Hive と HDFS サービスの接続情報を追加します。
Hive と HDFS のソースサービスへの接続
AWS SCT CLI を使用して、ソース Hive および HDFS サービスに接続できます。Apache Hive に接続するには、Hive JDBC ドライバーバージョン 2.3.4 以降を使用してください。詳細については、「必要なデータベースドライバーのダウンロード」を参照してください。
AWS SCT は hadoop
クラスターユーザーを使用して Apache Hive に接続します。これを行うには、AddSourceClusterHive
および AddSourceClusterHDFS
コマンドを使用します。これを行うには、次のいずれかのアプローチを使用できます。
-
新しい SSH トンネルを作成します。
createTunnel
に「true
」と入力します。host
には、ソース Hive または HDFS サービスの内部 IP アドレスを入力します。port
には、Hive または HDFS サービスのサービスポートを入力します。次に、
user
およびpassword
の Hive または HDFS の認証情報を入力します。SSH トンネルの詳細については、『Amazon EMR 管理ガイド』の「ローカルポート転送を使用したプライマリノードへの SSH トンネルのセットアップ」を参照してください。 -
既存の SSH トンネルを使用する。
host
に「localhost
」と入力します。port
には、SSH トンネルパラメータからローカルポートを入力します。 -
Hive および HDFS サービスに直接接続します。
host
には、ソース Hive または HDFS サービスの IP アドレスまたはホスト名を入力します。port
には、Hive または HDFS サービスのサービスポートを入力します。次に、user
およびpassword
の Hive または HDFS の認証情報を入力します。
AWS SCT CLI で Hive と HDFS に接続するには
-
ソース Hadoop クラスターの接続情報を含む CLI スクリプトを開きます。前のステップで定義した Hadoop クラスターの名前を使用してください。
-
ソース Hive サービスをプロジェクトに追加します。
AddSourceClusterHive
コマンドを使用してソース Hive サービスを接続します。user
、password
、cluster
、name
、port
の必須パラメータには必ず値を指定してください。その他のパラメータは省略可能です。次のコード例では、Hive サービスと連携するための AWS SCT のトンネルを作成します。このソース Hive サービスは AWS SCT と同じ PC 上で動作します。この例では、前の例の
HADOOP_SOURCE
ソースクラスターを使用しています。AddSourceClusterHive -cluster: 'HADOOP_SOURCE' -name: 'HIVE_SOURCE' -host: 'localhost' -port: '10005' -user: '
hive_user
' -password: 'hive_password
' -createTunnel: 'true' -localPort: '10005' -remoteHost: 'hive_remote_address
' -remotePort: 'hive_port
' /次のコード例は、トンネルなしで Hive サービスに接続します。
AddSourceClusterHive -cluster: 'HADOOP_SOURCE' -name: 'HIVE_SOURCE' -host: '
hive_address
' -port: 'hive_port
' -user: 'hive_user
' -password: 'hive_password
' /前述の例では、
hive_user
とhive_password
を Hive ユーザーの名前とこのユーザーのパスワードに置き換えます。次に、
hive_address
とhive_port
をソース Hadoop クラスターNameNode IP アドレスとポートに置き換えます。hive_remote_address
には、ソースの Hive サービスのデフォルト値127.0.0.1
またはNameNode IP アドレスを使用できます。 -
ソース HDFS サービスをプロジェクトに追加します。
AddSourceClusterHDFS
コマンドを使用してソース HDFS サービスを接続します。user
、password
、cluster
、name
、port
の必須パラメータには必ず値を指定してください。その他のパラメータは省略可能です。ソース HDFS サービスからデータを移行するために必要なアクセス権限がユーザーにあることを確認します。詳細については、「ソースとして Hive を使用する権限」を参照してください。
次のコード例では、Apache HDFS サービスと連携するための AWS SCT のトンネルを作成します。この例では、前に作成した
HADOOP_SOURCE
ソースクラスターを使用しています。AddSourceClusterHDFS -cluster: 'HADOOP_SOURCE' -name: 'HDFS_SOURCE' -host: 'localhost' -port: '9005' -user: '
hdfs_user
' -password: 'hdfs_password
' -createTunnel: 'true' -localPort: '9005' -remoteHost: 'hdfs_remote_address
' -remotePort: 'hdfs_port
' /次のコードはトンネルなしで Apache HDFS サービスに接続します。
AddSourceClusterHDFS -cluster: 'HADOOP_SOURCE' -name: 'HDFS_SOURCE' -host: '
hdfs_address
' -port: 'hdfs_port
' -user: 'hdfs_user
' -password: 'hdfs_password
' /前述の例では、
hdfs_user
とhdfs_password
を HDFS ユーザーの名前とこのユーザーのパスワードに置き換えます。次に、
hdfs_address
とhdfs_port
をソース Hadoop クラスターNameNode IP アドレスとポートに置き換えます。hdfs_remote_address
には、ソースの Hive サービスのデフォルト値127.0.0.1
またはNameNode IP アドレスを使用できます。 -
CLI スクリプトを保存します。次に、ターゲット Amazon EMR クラスターの接続情報と移行コマンドを追加します。
Amazon EMR にターゲットとして接続する
AWS SCT CLI を使用してターゲット Amazon EMR クラスターに接続できます。そのためには、インバウンドトラフィックを承認し、SSH を使用します。この場合、AWS SCT には Amazon EMR クラスターを操作するために必要なすべてのアクセス権限があります。詳細については、『Amazon EMR 管理ガイド』の「接続する前に」と「SSH を使用してプライマリノードに接続する」を参照してください。
AWS SCT は hadoop
クラスターユーザーを使用して Amazon EMR ハイブに接続します。Amazon EMR Hive に接続するには、Hive JDBC ドライバーバージョン 2.6.2.1002 以降を使用してください。詳細については、「必要なデータベースドライバーのダウンロード」を参照してください。
AWS SCT CLI で Amazon EMR に接続するには
-
ソース Hadoop クラスターの接続情報を含む CLI スクリプトを開きます。ターゲットの Amazon EMR 認証情報をこのファイルに追加します。
-
ターゲットの Amazon EMR クラスターをプロジェクトに追加します。
次のコード例では、ターゲットの Amazon EMR クラスターを追加します。この例では、
HADOOP_TARGET
をターゲットクラスターの名前として設定します。このオブジェクト名を使用して、Hive と HDFS サービス、および Amazon S3、バケットフォルダをプロジェクトに追加し、マッピングルールを作成します。AddTargetCluster -name: 'HADOOP_TARGET' -vendor: 'AMAZON_EMR' -host: 'ec2-44-44-55-66.eu-west-1.EXAMPLE.amazonaws.com' -port: '22' -user: '
emr_user
' -password: 'emr_password
' -useSSL: 'true' -privateKeyPath: 'c:\path\name
.pem' -passPhrase: '1234567890abcdef0!' -s3Name: 'S3_TARGET' -accessKey: 'AKIAIOSFODNN7EXAMPLE' -secretKey: 'wJalrXUtnFEMI/K7MDENG/bPxRfiCYEXAMPLEKEY' -region: 'eu-west-1' -s3Path: 'doc-example-bucket/example-folder' /前の例では、AWS リソース名と Amazon EMR 接続情報を入力します。これには、Amazon EMR クラスターの IP アドレス、AWS アクセスキー、AWS シークレットアクセスキー、Amazon S3 バケットが含まれます。必要に応じて、ポート変数の値を設定します。次に、
emr_user
とemr_password
を Amazon EMR ユーザーの名前とこのユーザーのパスワードに置き換えます。path\ n name
には、ターゲット Amazon EMR クラスターの PEM ファイルの名前とパスを入力します。詳細については、「EMR クラスターアクセス用の PEM ファイルのダウンロード」を参照してください。 -
ターゲット Amazon S3 バケットをプロジェクトに追加します。
次のコード例では、ターゲットの Amazon S3 バケットを追加します。この例では、前に作成した
HADOOP_TARGET
クラスターを使用しています。AddTargetClusterS3 -cluster: 'HADOOP_TARGET' -Name: 'S3_TARGET' -accessKey: 'AKIAIOSFODNN7EXAMPLE' -secretKey: 'wJalrXUtnFEMI/K7MDENG/bPxRfiCYEXAMPLEKEY' -region: 'eu-west-1' -s3Path: 'doc-example-bucket/example-folder' /
前述の例では、AWS アクセスキー、AWS シークレットアクセスキー、および Amazon S3 バケットを入力します。
-
ターゲットの Hive サービスをプロジェクトに追加します。
次のコード例では、ターゲットの Hive サービスと連携するために AWS SCT のトンネルを作成します。この例では、前に作成した
HADOOP_TARGET
ターゲットクラスターを使用しています。AddTargetClusterHive -cluster: 'HADOOP_TARGET' -name: 'HIVE_TARGET' -host: 'localhost' -port: '10006' -user: '
hive_user
' -password: 'hive_password
' -createTunnel: 'true' -localPort: '10006' -remoteHost: 'hive_address
' -remotePort: 'hive_port
' /前述の例では、
hive_user
とhive_password
を Hive ユーザーの名前とこのユーザーのパスワードに置き換えます。次に、
hive_address
をデフォルト値127.0.0.1
またはターゲットの Hive サービスのNameNode IP アドレスに置き換えます。次に、hive_port
を対象の Hive サービスのポートに置き換えます。 -
ターゲット HDFS サービスをプロジェクトに追加します。
次のコード例では、Apache HDFS サービスと連携するための AWS SCT のトンネルを作成します。この例では、前に作成した
HADOOP_TARGET
ターゲットクラスターを使用しています。AddTargetClusterHDFS -cluster: 'HADOOP_TARGET' -name: 'HDFS_TARGET' -host: 'localhost' -port: '8025' -user: '
hdfs_user
' -password: 'hdfs_password
' -createTunnel: 'true' -localPort: '8025' -remoteHost: 'hdfs_address
' -remotePort: 'hdfs_port
' /前述の例では、
hdfs_user
とhdfs_password
を HDFS ユーザーの名前とこのユーザーのパスワードに置き換えます。次に、
hdfs_address
とhdfs_port
を、ターゲット HDFS サービスのプライベート IP アドレスとNameNode ポートに置き換えます。 -
CLI スクリプトを保存します。次に、マッピングルールと移行コマンドを追加します。詳細については、「Apache Hadoop から Amazon EMR への移行」を参照してください。