Amazon Simple Email Service
開発者ガイド

Amazon SES IP のブラックリストに関するよくある質問

IP ブラックリストは、リストのメンテナンスツールにより、未承諾コンテンツの送信元と疑われた IP アドレスのリストです。ブラックリストは、リアルタイムブラックホールリスト (RBL) または DNS ベースのブラックホールリスト (DNSBL) と呼ばれる場合もあります。ブラックリストは、着信 E メールがスパムであるかどうかの判定要因の 1 つとして E メールプロバイダーが使用します。ブラックリストは唯一の判定要因とはなりません。

他の E メールサービスプロバイダーに属する IP アドレスと同じように、Amazon SES に関連付けられた IP アドレスがブラックリストに追加される場合があります。このトピックでは、ブラックリストが Amazon SES からの E メールの配信に与える影響と、ブラックリストから IP アドレスを削除するためのポリシーについて説明します。

注記

このトピックは、E メールプロバイダーが着信メッセージをブロックするために使用するブラックリストに関するものです。以前にバウンスされた E メールアドレスを所有する受取人に対する発信 E メールを Amazon SES でブロックする方法については、「Amazon SES サプレッションリストからの E メールアドレスの削除」を参照してください。

Q1. ブラックリストは E メールの配信にどのような影響を与えますか?

世界中には何千もの E メールプロバイダーが存在し、インターネットには何千ものブラックリストが存在します。このため、E メールプロバイダーやブラックリストごとに、この質問に対する回答は異なります。

当社の調査によると、主要な E メールプロバイダー (Gmail、Hotmail、Yahoo など) は、Spamhaus が提供するブラックリストなど、評価の高いごく少数のブラックリストに依存しています。E メールプロバイダーの規模が大きいほど、ブラックリスト数を減らすことで配信への影響を縮小できます。

また、主要な E メールプロバイダーは独自の内部ブラックリストを持っている場合があります。通常、E メールプロバイダーは、このようなリストを厳重に保護し、一般と共有することはほとんどありません。このようなリストに IP アドレスが追加されると、プロバイダーの配信性能は大きな影響を受ける場合があります。

Q2. IP アドレスは、どのようにしてブラックリストに追加されるのですか?

IP アドレスは、いくつかの経路でブラックリストに追加されます。通常、IP アドレスは、スパムトラップに E メールを送信すると、ブラックリストに追加されます。スパムトラップは、実際のユーザーが所有する E メールアドレスではなく、スパムを収集してスパム発信者を特定するための専用メールアドレスです。いくつかのブラックリストは、個別のユーザーからの IP アドレスの送信を受け入れます。IP アドレス範囲全体の送信を受け入れるブラックリストさえあります。これは大量の誤検知を生じる原因となるため、特に不適切なケースです。

Q3. Amazon SES は、IP アドレスがブラックリストに追加されるのをどのようにして防ぐのですか?

Amazon SES を通じてユーザーが送信するメッセージはモニタリングされます。送信者の E メールが大量のバウンスや苦情を生じた場合は、通常、送信者側に問題があり、使用している IP アドレスがブラックリストに追加される可能性があります。このような場合は、送信者がバウンスや苦情を生じている問題を解決するまで、送信者による追加の E メール送信を一時停止します。

また、送信者の E メールのコンテンツがスパムの一般的な特性を示しているか、受取人が E メールを希望していないと思われる場合にも、E メール送信を一時停止します。

Q4. Amazon SES は IP アドレスをブラックリストから削除できますか?

当社では、主要なブラックリストプロバイダーを注意してモニタリングしています。中でも、配信性能に多大な影響を及ぼす Spamhaus を重視しています。当社のいずれかの IP アドレスが Spamhaus や他の主要なブラックリストプロバイダーのリストに追加された場合は、そのプロバイダーと直接交渉し、できるだけ早急にアドレスをリストから削除してもらいます。

他のブラックリストプロバイダーについては、ケースバイケースで各リストへの追加に対処しています。Amazon SES の IP アドレスがブラックリストに追加されているために配信問題が生じていると判断した場合は、そのプロバイダーに連絡して IP アドレスの削除をリクエストします。ただし、ブラックリスト別に IP アドレスのリストへの追加とリストからの除外に関するルールは異なります。一部のブラックリストでは、一定期間にわたって追加のスパムレポートが受信されない場合にのみ、IP アドレスがリストから除外されます。アドレスが複数回リストに追加されると、この期間は 1 年以上に及ぶ場合があります。このようなブラックリストから IP アドレスを適時に削除することは保証できません。さらに、多数の送信者が Amazon SES を使用するため、削除した IP アドレスが直後に再び同じブラックリストに追加される可能性もあります。

Q5. 送信側 IP アドレスが Spamhaus 以外のブラックリストに追加されているという理由で、E メールプロバイダーから E メールを拒否されています。どうすればよいですか?

まず、メッセージがブロックされている原因が確かにブラックリストであるかをチェックします。送信側 IP アドレスがブラックリストに追加されていることが E メールの拒否の原因である場合は、通常、次の例に示すようなメッセージがバウンス通知として送信されます。

554 5.7.1 Service unavailable; Client host [192.0.2.0] blocked using blacklistName; See: http://www.example.com/query/ip/192.0.2.0

バウンス通知を受信しても、上の例に示すようなメッセージとは異なる場合、E メールプロバイダーがメッセージを拒否した理由はブラックリストとは関係ないとほぼ断定できます。

次に、どのブラックリストに IP アドレスが追加されているかを確認します。通常、大規模な E メールプロバイダー (Gmail、Hotmail、Yahoo など) は、評価の高いブラックリスト (Spamhaus など) のみをメッセージの許可/拒否の判定基準としています。通常、送信側 IP アドレスが Spamhaus 以外のブラックリストに追加されている場合、主要な E メールプロバイダーを利用しているユーザーには支障なく E メールを送信できます。

他の E メールプロバイダーは、大規模な E メールプロバイダーほどスパムフィルタシステムが充実していない場合があります。一部の E メールプロバイダー (特に小規模のプロバイダー) は、E メールを拒否するブラックリストとしてより評価の低いものを使用しています。ブラックリストのみを判定基準として E メールを拒否することは、ブラックリストの評価の高低を問わず、大量の正当な E メールがブロックされる可能性があるため、適切なプラクティスとはみなされません。Spamhaus などの企業が提供するブラックリストと比べて、小規模なブラックリストほど、正当な IP アドレスがリストに追加される可能性が高くなります。

送信側 IP アドレスが Spamhaus 以外のブラックリストに追加されているために E メールプロバイダーから E メールをブロックされた場合、いくつかの対処方法があります。まず、メッセージを拒否したドメインのポストマスターに連絡します。ポストマスターに対して、送信先はユーザーが明示的に受信を希望している正当な E メールであることを伝えます。さらに、より制限の緩いスパムフィルタポリシーを検討するか、特定のメッセージを例外扱いするよう提唱します。

E メールプロバイダーがポリシーを変更できないか、変更する意思がない場合は、専用 IP アドレスを使用することを検討します。専用 IP アドレスはお客様専用の IP アドレスです。適切な送信プラクティスを採用することで、高いエンゲージメント率を維持し、バウンス、苦情、およびスパムトラップのヒット数を大幅に減らすことができます。これらのプラクティスにより、IP アドレスがブラックリストに追加されるのを阻止できます。

Q6. Gmail、Yahoo、Hotmail などの主要なプロバイダーに送信した E メールがスパムフォルダに追加されます。これは、送信側 IP アドレスがブラックリストに追加されていることが原因ですか?

主要な E メールプロバイダーは、ブラックリストよりも最近のエンゲージメントを重視します。最近のエンゲージメントとは、過去 30〜90 日間に送信したメッセージを読んだユーザーまたはメッセージ内のリンクをクリックしたユーザーの数を指します。送信側アドレスが Spamhaus のリストに追加されていない限り、送信側アドレスがブラックリストに追加されているために E メールがスパムフォルダに挿入されるとはほぼ考えられません。

メッセージがユーザーの受信トレイに届く確率を高めるには、以下のすべてのベストプラクティスを実行してください。

  • E メールアドレスのリストは、絶対にレンタルまたは購入しません。

  • E メールの受信を明示的に希望したユーザーにのみ E メールを送信します。

  • 送信する各メッセージの設計要素と記述スタイルを統一し、ユーザーがメッセージの送信元を簡単に識別できるようにします。

  • ユーザーがウェブフォームを使用してコンテンツにサブスクライブする場合、E メールをユーザーに送信し、今後の E メールの受信をユーザーが希望することを確認します。ユーザーが E メールの受信を希望することを確認するまでは、追加の E メールを送信しません。このプロセスは、ダブルオプトインと呼ばれます。

  • ユーザーによるサブスクリプション解除手続きを容易にし、サブスクリプション解除リクエストを即座に了承します。

  • 過去 30〜90 日間に送信したメッセージを開いていないユーザーやメッセージ内のリンクをクリックしていないユーザーには、E メールの送信を停止します。

  • リンクを含む E メールを送信する場合は、リンクを Spamhaus Domain Block List (DBL) に対してテストして確認します。リンクをテストするには、Spamhaus ウェブサイトの Domain Lookup Tool を使用します。

これらのプラクティスを実行することで、バウンスと苦情の率を低く抑え、E メールがスパムトラップに送信されるリスクを低減できます。バウンス、苦情、およびスパムトラップのヒット数を減らすことにより、送信者評価を向上させ、送信する E メールがユーザーの受信トレイに届く確率を高めることができます。