OPS01-BP03 ガバナンス要件を評価する - AWS Well-Architected Framework

OPS01-BP03 ガバナンス要件を評価する

ガバナンスとは、企業がビジネス目標を達成するために使用する、ポリシー、ルール、フレームワーク一式です。ガバナンス要件は、組織内から生まれます。選択する技術の種類に影響する場合も、ワークロードを運用する方法に関連する場合もあります。組織のガバナンス要件を、ワークロードに組み込みます。コンフォーマンスとは、ガバナンス要件が組み込まれていることを示す能力のことです。

期待される成果:

  • ガバナンス要件が、アーキテクチャの設計およびワークロードのオペレーションに組み込まれています。

  • ガバナンス要件に従っている証拠を提供できます。

  • ガバナンス要件は定期的に見直され更新されています。

一般的なアンチパターン:

  • 組織が、ルートアカウントを多要素認証とすることを義務としている。この要件を実装できなかったため、ルートアカウントが侵害された。

  • ワークロードの設計中に、IT 部門が承認していないインスタンスタイプを選択した。ワークロードを起動できず、再設計を行わなければならなくなった。

  • ディザスタリカバリ計画を備えることが必須となっている。計画を作成しなかったため、ワークロードの停止が長引いた。

  • チームは新しいインスタンスの使用を希望していたが、ガバナンス要件が更新されていないため、許可されなかった。

このベストプラクティスを活用するメリット:

  • ガバナンス要件に従うと、ワークロードを組織のより大きなポリシーに合わせることができます。

  • ガバナンス要件は、業界の標準と組織のベストプラクティスを反映しています。

このベストプラクティスが確立されていない場合のリスクレベル:

実装のガイダンス

関係者やガバナンス組織と協力して、ガバナンス要件を特定します。ガバナンス要件をワークロードに含めます。ガバナンス要件に従っている証拠を提供できるようにします。

お客様事例

AnyCompany Retail では、クラウドオペレーションチームが組織全体の関係者と協力して、ガバナンス要件を作成しました。例えば、Amazon EC2 インスタンスへの SSH アクセスを禁止しています。チームがシステムにアクセスする必要がある場合、AWS Systems Manager Session Manager を使用する必要があります。クラウドオペレーションチームは、新しいサービスを利用できるようになるたびに、ガバナンス要件を定期的に更新しています。

実装手順

  1. 一元化されたチームがあればそれも含め、ワークロードの関係者を特定します。

  2. 関係者と協力して、ガバナンス要件を特定します。

  3. リストを作成したら、改善項目に優先順位を付け、ワークロードへの実装を開始します。

    1. AWS Config などのサービスを使用して、Governance-as-Code を作成し、ガバナンス要件に従っていることを検証します。

    2. AWS Organizations を使用する場合は、サービスコントロールポリシーを活用してガバナンス要件を実装できます。

  4. 実装を検証するドキュメントを提供します。

実装計画に必要な工数レベル: 中。ガバナンス要件を満たさずに実装すると、ワークロードをやり直すことになる場合があります。

リソース

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