Amazon CloudFront
開発者ガイド (API バージョン 2016-09-29)

Amazon S3 オリジン、MediaPackage チャネル、およびカスタムオリジンを使用したウェブディストリビューション

ディストリビューションを作成するときに、CloudFront によってファイルのリクエストが送信される場所を指定します。CloudFront は、複数の AWS リソースをオリジンとして使用することをサポートしています。たとえば、Amazon S3 バケットまたは MediaStore コンテナ、MediaPackage チャネル、または Amazon EC2 インスタンスまたは独自の HTTP ウェブサーバーなどのカスタムオリジンを指定することもできます。

オリジンとしての Amazon S3 バケットの使用

ディストリビューションのオリジンとして Amazon S3 を使用する場合、CloudFront が配信するすべてのオブジェクトを、Amazon S3 バケットに配置します。オブジェクトを Amazon S3 に格納するには、Amazon S3 でサポートされる任意の方法を使用できます (例: Amazon S3 コンソールや API、サードパーティツール)。他の Amazon S3 バケットと同様に、バケット内に階層を作成してオブジェクトを保存できます。

既存の Amazon S3 バケットを CloudFront オリジンサーバーとして使用してもバケットに変更は一切ありません。Amazon S3 オブジェクトの保存やアクセスで通常使用しているとおりに通常の Amazon S3 価格でバケットを使用できます。バケットへのオブジェクトの保存には、通常の Amazon S3 料金が発生します。CloudFront の使用料の詳細については、「CloudFront レポート」を参照してください。

重要

バケットが CloudFront で正常に機能するには、その名前が DNS 命名要件に沿ったものでなければなりません。詳細については、「Amazon Simple Storage Service 開発者ガイド」の「バケットの制約と制限」を参照してください。

CloudFront がオブジェクトの取得先としている Amazon S3 バケットをお客様が指定する場合、一般には次の形式を使用します。

bucket-name.s3.amazonaws.com

バケットが米国スタンダードリージョンにあり、Amazon S3 がバージニア北部の施設にリクエストをルーティングするように設定する場合は、次の形式を使用します。

bucket-name.s3-external-1.amazonaws.com

この形式でバケット名を指定した場合、以下の CloudFront 機能を使用することができます。

以下の形式を使用してバケットを指定しないでください。

  • Amazon S3 のパススタイル (s3.amazonaws.com/bucket-name)

  • Amazon S3 の CNAME (ある場合)

オリジンのウェブサイトエンドポイントとして構成された Amazon S3 バケットの使用

ウェブサイトエンドポイントとして設定されている Amazon S3 バケットを、CloudFront のカスタムオリジンとしてセットアップできます。

  • CloudFront ディストリビューションを設定するときに、オリジンにバケットのエンドポイントをホストしている Amazon S3 の静的ウェブサイトを入力します。この値は、Amazon S3 コンソールの [Static Website Hosting] の [Properties] ページに表示されます。以下に例を示します。

    http://bucket-name.s3-website-us-west-2.amazonaws.com

Amazon S3 静的ウェブサイトエンドポイントを指定する方法の詳細については、Amazon S3 ドキュメントの「ウェブサイトエンドポイント」を参照してください。

この形式でバケット名をオリジンとして指定すると、Amazon S3 リダイレクトと Amazon S3 カスタムエラードキュメントを使用できます。Amazon S3 の諸機能について詳しくは、「Amazon S3 ドキュメント」を参照してください。 (CloudFront でもカスタムエラーページが提供されています。詳細については、「特定の HTTP ステータスコードのカスタムエラーページを作成する」を参照してください。

Amazon S3 バケットを CloudFront オリジンサーバーとして使用しても変更されません。通常使用しているとおりに使用でき、通常の Amazon S3 料金が発生します。CloudFront の使用料の詳細については、「CloudFront レポート」を参照してください。

注記

CloudFrontAPI を使用して、ウェブサイトエンドポイントとして設定された Amazon S3 バケットを使用したディストリビューションを作成する場合、ウェブサイトが Amazon S3 バケットでホストされている場合でも、CustomOriginConfig を使用して設定する必要があります。CloudFront API を使用してディストリビューションを作成する方法の詳細については、Amazon CloudFront API リファレンスの「CreateDistribution」を参照してください。

オリジンとしての MediaStore コンテナまたは MediaPackage チャネルの使用

CloudFront を使用してビデオをストリーミングするには、まず、MediaStore コンテナとして構成された Amazon S3 バケットを設定するか、MediaPackage でチャネルとエンドポイントを作成します。その後、CloudFront でディストリビューションを作成し設定して、ビデオをストリーミングします。

詳細と手順については、以下のトピックを参照してください。

Amazon EC2 または他のカスタムオリジンの使用

カスタムオリジンは、HTTP サーバーです (例: ウェブサーバー)。HTTP サーバーには、Amazon EC2 インスタンス、またはプライベートで管理する HTTP サーバーを使用できます。ウェブサイトエンドポイントとして設定された Amazon S3 オリジンは、カスタムオリジンと見なされます。

使用するカスタムオリジンが独自の HTTP サーバーである場合、サーバーの DNS 名に加えて、オリジンからオブジェクトを取得するときに CloudFront が使用する HTTP ポート、HTTPS ポート、およびプロトコルを指定します。

カスタムオリジンを使用する場合、以下の機能を除いて、ほとんどの CloudFront 機能がサポートされます。

  • RTMP ディストリビューション – サポートされません。

  • プライベートコンテンツ – 署名付き URL を使用してカスタムオリジンからコンテンツを配信できますが、CloudFront の場合、カスタムオリジンにアクセスするには、オリジンがパブリックにアクセス可能な状態になっている必要があります。詳細については、「署名付き URL と署名付き Cookie を使用してプライベートコンテンツを供給する」を参照してください。

Amazon EC2 インスタンスおよび他のカスタムオリジンを CloudFront とともに使用するには、次のガイドラインに従います。

  • 同じ CloudFront オリジンのコンテンツを提供するすべてのサーバーで同じコンテンツをホストし、提供します。詳細については、「ディストリビューションを作成または更新する場合に指定する値」トピックの「オリジンの設定」を参照してください。

  • すべてのサーバーで X-Amz-Cf-Id ヘッダーエントリをログに記録します。CloudFront はデバッグのためにこの情報を必要とします。

  • カスタムオリジンがリッスンしている HTTP および HTTPS ポートへのアクセスリクエストを制限します。

  • 実装内のすべてのサーバーの時計を同期します。CloudFront では、署名付き URL と署名付き Cookie、アクセスログ、およびレポートで協定世界時 (UTC) を使用します。また、CloudWatch メトリクスを使用して CloudFront のアクティビティをモニタリングする場合、CloudWatch も UTC を使用することに注意してください。

  • 冗長サーバーを使用して障害に対処します。

  • カスタムオリジンを使用したプライベートコンテンツ供給の詳細については、「プライベートコンテンツ用の HTTP サーバーの使用」を参照してください。

  • リクエストとレスポンス動作、およびサポートされる HTTP ステータスコードについては、「リクエストとレスポンスの動作」を参照してください。

カスタムオリジンで Amazon Elastic Compute Cloud を使用する場合は、以下の点に従うことをお勧めします。

  1. ウェブサーバーのソフトウェアを自動的にインストールする Amazon マシンイメージを使用します。詳細については、Amazon EC2 に関するドキュメントを参照してください。

  2. Elastic Load Balancing ロードバランサーを使用して、複数の Amazon EC2 インスタンスにわたるトラフィックを処理するほかに、Amazon EC2 インスタンスの変更からアプリケーションを隔離します。たとえば、ロードバランサーを使用する場合、アプリケーションを変更せずに Amazon EC2 インスタンスの追加と削除ができます。詳細については、Elastic Load Balancing に関するドキュメントを参照してください。

  3. CloudFront ディストリビューションを作成する場合は、オリジンサーバーのドメイン名にロードバランサーの URL を指定します。詳細については、「ディストリビューションの作成」を参照してください。

CloudFront を追加して Amazon S3 からコンテンツを配信する

オブジェクトを Amazon S3 バケットに保存すると、ユーザーが S3 からオブジェクトを直接取得できるようにするか、CloudFront が S3 からオブジェクトを取得してユーザーに配信するように設定できます。

注記

ウェブサイトエンドポイントとして設定された Amazon S3 バケットがある場合など、CloudFront を使用してオリジンの Amazon S3 バケットを使用する方法の詳細については、「Amazon S3 オリジン、MediaPackage チャネル、およびカスタムオリジンを使用したウェブディストリビューション」を参照してください。

使用量が多ければ、Amazon S3 データ転送よりも CloudFront データ転送のほうが料金が安いので、ユーザーがオブジェクトに頻繁にアクセスする場合は、CloudFront を使用するほうがコストパフォーマンスが向上します。また、Amazon S3 だけからダウンロードするよりも、CloudFront を使用したほうが、ユーザーにより近い場所にオブジェクトが保存されているので、より速くダウンロードできます。

注記

CloudFront で Amazon S3 の Cross-Origin Resource Sharing 設定を尊重する場合は、Origin ヘッダーを Amazon S3 に転送するように CloudFront を設定します。詳細については、「リクエストヘッダーに基づくコンテンツのキャッシュ」を参照してください。

現在、Amazon S3 バケットのドメイン名 (MyAWSBucket.s3.amazonaws.com など) を使わずに、お客様自身のドメイン名 (example.com など) を使って Amazon S3 バケットから直接コンテンツを配信している場合は、以下の手順を行うことにより、支障なく CloudFront を追加できます。

Amazon S3 からコンテンツをすでに配信している場合に CloudFront を追加するには

  1. 該当するトピックで説明されている手順を使用して、CloudFront ディストリビューションを作成します。

    ディストリビューションを作成するときに、オリジンサーバーとして Amazon S3 バケットの名前を指定します。

    重要

    バケットが CloudFront で正常に機能するには、その名前が DNS 命名要件に沿ったものでなければなりません。詳細は、Amazon Simple Storage Service 開発者ガイドの「Bucket Restrictions and Limitations」を参照してください。

    Amazon S3 で CNAME を使用している場合、ディストリビューションにもその CNAME を指定します。

  2. Amazon S3 バケット内にあるパブリックに読み出し可能なオブジェクトへのリンクを含むテストウェブページを作成して、リンクをテストします。この初期テストでは、オブジェクト URL にお客様のディストリビューションの CloudFront ドメイン名 (例: http://d111111abcdef8.cloudfront.net/images/image.jpg) を使用します。

    CloudFront URL の形式の詳細については、「CloudFront でファイルの URL の形式をカスタマイズする」を参照してください。

  3. Amazon S3 の CNAME を使用している場合、アプリケーションでは、バケットの名前 (例: myawsbucket.s3.amazonaws.com) を使用する代わりにお客様のドメイン名 (例: example.com) を使用して、Amazon S3 バケットのオブジェクトを参照しています。引き続き、ディストリビューションの CloudFront ドメイン名 (例: d111111abcdef8.cloudfront.net) を使用する代わりにお客様のドメイン名を使用してオブジェクトを参照する場合、DNS サービスプロバイダーを使用して設定を更新する必要があります。

    Amazon S3 の CNAME が機能するためには、DNS サービスプロバイダーに、現在ドメインに対するクエリを Amazon S3 バケットにルーティングしているドメインの CNAME リソースレコードセットが必要です。たとえば、ユーザーが次のオブジェクトをリクエストした場合、

    http://example.com/images/image.jpg

    このリクエストは自動的に再ルーティングされ、次のオブジェクトがユーザーに表示されます。

    http://myawsbucket.s3.amazonaws.com/images/image.jpg

    クエリを Amazon S3 バケットではなく CloudFront ディストリビューションにルーティングするには、DNS サービスプロバイダーから提供された方法を使用して、ドメインの CNAME リソースレコードセットを更新する必要があります。この更新された CNAME レコードによって、お客様のドメインからディストリビューションの CloudFront ドメイン名に、DNS クエリのリダイレクトが開始されます。詳細については、DNS サービスプロバイダーから提供されたドキュメントを参照してください。

    注記

    Route 53 を DNS サービスとして使用している場合は、CNAME リソースレコードセットまたはエイリアスリソースレコードセットを使用できます。リソースレコードセットの編集については、「リソースレコードセットの編集」を参照してください。エイリアスリソースレコードセットについては、「エイリアスおよび非エイリアスリソースレコードセットの選択」を参照してください。どちらのトピックも『Amazon Route 53 開発者ガイド』にあります。

    CloudFront での CNAME の使用の詳細については、「代替ドメイン名 (CNAME) を追加してカスタム URL を使用する」を参照してください。

    CNAME リソースレコードセットを更新してから変更が DNS システム全体に伝達されるまで最大で 72 時間かかりますが、通常は、それよりも早く終了します。この間、コンテンツに対する一部の要求は引き続き Amazon S3 バケットにルーティングされ、それ以外の要求は CloudFront にルーティングされます。

Amazon S3 バケットを別のリージョンに移動する

CloudFront ディストリビューションのオリジンとして Amazon S3 を使用していて、バケットを別のリージョンに移動する場合、以下の両方に該当するときは、CloudFront でレコードを更新してリージョンの変更を反映するまでに最大 1 時間かかることがあります。

  • CloudFront オリジンアクセスアイデンティティ (OAI) を使用してバケットへのアクセスを制限している

  • バケットの移動先の Amazon S3 リージョンで認証に署名バージョン 4 が要求される

OAI を使用している場合、CloudFront はリージョン (数ある値の中で) を使用して、バケットのオブジェクトをリクエストするために使用する署名を計算します。OAI の詳細については、「オリジンアクセスアイデンティティを使用して Amazon S3 コンテンツへのアクセスを制限する」を参照してください。Amazon S3 リージョンと各リージョンでサポートする署名バージョンのリストについてはアマゾン ウェブ サービス全般のリファレンスの「リージョンとエンドポイント」章で「Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)」を参照してください。

CloudFront レコードの更新を高速化させるには、CloudFront コンソールの [General] タブの [Comment] フィールドを更新するなどして、CloudFront ディストリビューションを更新できます。ディストリビューションを更新すると、CloudFront はバケットがあるリージョンを即座に確認します。すべてのエッジロケーションに変更が反映されるまでに 15 分近くかかる場合があります。