Amazon Route 53
開発者ガイド (API バージョン 2013-04-01)

ウェブサイトやウェブアプリケーションへのインターネットトラフィックのルーティング

インターネット上のすべてのコンピューターは、スマートフォンやラップトップから、大規模な小売サイトのコンテンツに対応するサーバーに至るまで、番号を使用して相互に通信します。これらの番号は、IP アドレスと呼ばれ、以下のいずれかの形式になります。

  • インターネットプロトコルバージョン 4 (IPv4) 形式 (192.0.2.44 など)

  • インターネットプロトコルバージョン 6 (IPv6) 形式 (2001:0db8:85a3:0000:0000:abcd:0001:2345 など)

ブラウザを開いてウェブサイトにアクセスするときは、このような長い番号を覚えて入力する必要はありません。代わりに、example.com のようなドメイン名を入力しても、正しい場所にアクセスできます。Amazon Route 53 などの DNS サービスにより、ドメイン名と IP アドレスとを結び付けることができます。

ドメインのインターネットトラフィックをルーティングするように Amazon Route 53 を設定する方法の概要

ここでは、Amazon Route 53 コンソールを使用してドメイン名を登録し、ウェブサイトやウェブアプリケーションにインターネットトラフィックをルーティングするように Route 53 を設定する方法の概要を示します。

  1. お客様のユーザーがコンテンツへのアクセスに使用するドメイン名を登録します。概要については、「ドメイン登録の仕組み」を参照してください。

  2. ドメイン名を登録した後、Route 53 によってドメインと同じ名前のパブリックホストゾーンが自動的に作成されます。詳細については、「パブリックホストゾーンの使用」を参照してください。

  3. リソースにトラフィックをルーティングするには、レコード (リソースレコードセット) をホストゾーンに作成します。各レコードには、ドメインのトラフィックをどのようにルーティングするかについて、以下のような情報が含まれます。

    名前

    レコードの名前は、Route 53 でトラフィックをルーティングするドメイン名 (example.com) またはサブドメイン名 (www.example.com、retail.example.com) に対応します。

    ホストゾーン内の各レコードの名前は、ホストゾーンの名前で終わる要があります。たとえば、ホストゾーンの名前が example.com の場合、すべてのレコード名は example.com で終わる必要があります。Route 53 コンソールはこの処理を自動的に行います。

    タイプ

    レコードタイプによって通常、トラフィックをルーティングする先のリソースのタイプが決まります。たとえば、トラフィックを E メールサーバーにルーティングするには、[Type] で [MX] を指定します。IPv4 IP アドレスが割り当てられたウェブサーバーにトラフィックをルーティングするには、[Type] で [A] を指定します。

    値は [Type] と密接に関連します。[Type] で [MX] を指定する場合は、[Value] で 1 つ以上の E メールサーバーの名前を指定します。[Type] で [A] を指定する場合は、IP アドレスを IPv4 形式 (192.0.2.136 など) で指定します。

レコードの詳細については、「レコードを使用する」を参照してください。

特殊な Route 53 レコード (エイリアスレコード) を作成して、トラフィックを Amazon S3 バケット、Amazon CloudFront ディストリビューション、その他の AWS リソースにルーティングすることもできます。詳細については、「エイリアスレコードと非エイリアスレコードの選択」および「AWS リソースへのインターネットトラフィックのルーティング」を参照してください。

リソースへのインターネットトラフィックのルーティングについては、「DNS サービスとして Amazon Route 53 を設定する」を参照してください。

Amazon Route 53 によりドメインのトラフィックをルーティングする方法

ウェブサーバーや Amazon S3 バケットなどのリソースにインターネットトラフィックをルーティングするように Amazon Route 53 を設定した後、ここでは、誰かが www.example.com のコンテンツをリクエストすると、ほんの数ミリ秒で何が起こるかを示します。

 ドメインネームシステムと Route 53 が www.example.com のインターネットトラフィックをリソースにルーティングする方法を示す概念図
  1. ユーザーがウェブブラウザを開き、アドレスバーに www.example.com を入力して、Enter キーを押します。

  2. www.example.com のリクエストは DNS リゾルバーにルーティングされます。DNS リゾルバーは通常、ケーブルインターネットプロバイダー、DSL ブロードバンドプロバイダー、企業ネットワークなど、ユーザーのインターネットサービスプロバイダー (ISP) によって管理されます。

  3. ISP の DNS リゾルバーは、www.example.com のリクエストを DNS ルートネームサーバーに転送します。

  4. DNS リゾルバーは www.example.com のリクエストを今度は .com ドメインのいずれかの TLD ネームサーバーに再び転送します。.com ドメインのネームサーバーは、example.com ドメインに関連付けられている 4 つの Route 53 ネームサーバーの名前でリクエストに応答します。

    DNS リソルバーは、4 つの Route 53 ネームサーバーをキャッシュ (保存) します。次回に誰かが example.com を参照すると、すでに example.com のネームサーバーがあるため、ステップ 3 および 4 はスキップされます。通常、ネームサーバーは 2 日間キャッシュされます。

  5. DNS リゾルバーは、Route 53 ネームサーバーを選択し、www.example.com のリクエストをそのネームサーバーに転送します。

  6. Route 53 ネームサーバーは、example.com ホストゾーンで www.example.com レコードを検索し、関連付けられた値 (ウェブサーバーの IP アドレス 192.0.2.44 など) を取得して、IP アドレスを DNS リゾルバーに返します。

  7. DNS リゾルバーには最終的に、ユーザーが必要とする IP アドレスがあります。リゾルバーは、その値をウェブブラウザに返します。

    注記

    DNS リゾルバーは、指定された期間、example.com の IP アドレスをキャッシュして、次回に誰かが example.com を参照すると、より高速に応答できるようにもします。詳細については、「time to live (TTL)」を参照してください。

  8. ウェブブラウザは、DNS リゾルバーから取得した IP アドレスに www.example.com のリクエストを送信します。たとえばこれは、Amazon EC2 インスタンスで実行されているウェブサーバー、ウェブサイトのエンドポイントとして設定されている Amazon S3 バケットなど、お客様のコンテンツがある場所です。

  9. 192.0.2.44 にあるウェブサーバーなどのリソースは、www.example.com のウェブページをウェブブラウザに返し、ウェブブラウザはそのページを表示します。