発信者 ID の設定

このトピックでは、アウトバウンド発信者 ID 名および番号を設定する方法について説明します。

アウトバウンドパラメータ: キューで設定

アウトバウンド発信者 ID 名 (会社名など) と発信者 ID 番号は、キュー設定で設定します。キューの設定を編集するには、ナビゲーションメニューで、[Routing](ルーティング)、[Queues] (キュー) を選択してから、編集するキューを選択します。

次の画像は、[キューの編集] ページを示しています。矢印は、[アウトバウンド発信者 ID 名] と [アウトバウンド発信者 ID 番号] を指しています。

アウトバウンド発信者 ID 名

[アウトバウンド発信者 ID 名] は、SIP ヘッダーから渡された値に設定されます。例えば Alice<sip:[e-mail]> です。

重要

Amazon Connect は、キャリアパートナーを通じて SIP のみのインフラストラクチャで稼働しています。ただし、発信者 ID 名を顧客に配信できるのは、公衆電話ネットワークのコールパスがすべて SIP 上にある場合のみです。顧客は Amazon Connect の管理対象外のさまざまなネットワークを利用しているため、発信者 ID 名が顧客に配信される保証はありません。国によって異なりますが、これは最大 75% の効果があります。

発信者 ID 名が顧客に確実に届くようにするには、「発信通話の評価を最適化する」のパートナーソリューションを使用して達成する方法を参照してください。

アウトバウンド発信者 ID 番号

発信者 ID 番号として使用できるのは、取得した電話番号または Amazon Connect に移行した電話番号のみです。英国やオーストラリアなどの特定の国では、適切な識別情報がない場合の発信通話はブロックされる場合があります。

外部の電話番号を発信発信者 ID 番号として使用するには、 AWS Support に連絡して、それが可能であるかどうかを確認してください。電話番号は、当社がカスタム発信者IDをサポートしている国のものである必要があり、所有権の証明を提出する必要があります。

1. [アカウントと請求] をクリックして、 AWS Support コンソールの事前入力済みフォームにアクセスします。フォームにアクセスするには、 AWS アカウントにサインインする必要があります。

2. [サービス] では、[接続 (電話番号管理)] を選択する必要があります。

3. [カテゴリ] には、[カスタム外線発信者 ID] を選択する必要があります。

4. 必要となる重要度を選択します。

5. 次のステップ:追加情報を選択します。

6. [追加情報] ページで次を行います。

   1. 件名を入力します。

   2. [説明] には、リクエストに関するできるだけ多くの情報を含めてください。詳細がすべてわからない場合は、情報を省略してもかまいません。

7. [次のステップ: 今すぐ解決またはお問い合わせ] を選択します。

8. [今すぐ解決するか、お問い合わせください] ページで次を行います。

   1. [お問い合わせ] タブをクリックして、[連絡する際の希望言語] と [希望の連絡方法] を選択します。

9. [送信] を選択します。

10. Amazon Connect チームがチケットを確認し、折り返し連絡します。

発信者 ID 番号は、次のように設定できます。

• 電話番号への発信 ブロック: 顧客への発信通話を開始するには、アウトバウンドウィスパーフローのこのブロックを使用します。また、受信者を呼び出す際に表示されるカスタムの発信者 ID 番号を指定することもできます。

  このブロックは、発信通話用の電話番号を複数使用している際、コンタクトセンターから発信された電話の発信者 ID と同じ会社の電話番号を常に表示したい場合に便利です。

  このブロックを コンタクト属性の設定 ブロックと共に使用して、コールバック番号を動的に設定することもできます。例えば、顧客のアカウントタイプに基づいて特定の発信者 ID 番号を表示できます。

• キュー: 発信者 ID 番号が 電話番号への発信 ブロックで指定されていない場合、キューの設定にある発信者 ID が使用されます。

重要

• 各国の電気通信規制により、発信に使用できる電話番号が制限されています。電話番号を設定しても発信できない場合は、「Amazon Connect Telecoms Country Coverage Guide」と「電話番号の注文と移行に関する地域要件」を確認し、正しいタイプの電話番号を設定してください。

• 特定の国の電気通信規制では、発信者を特定し、特定できない発信をブロックすることが通信事業者に義務付けられています。通話の失敗を回避するため、必ず設定に発信者 ID を設定してください。

発信者 ID としての通話料無料番号

アウトバウンド通信に通話料無料番号を使用することには、多くの制約があります。例えば、通話料無料番号を使用して米国内の他の通話料無料番号にダイヤルすると、その番号がフィルタリングされたり、ブロックされたり、通信事業者によって宛先に正しくルーティングされなかったりする可能性があります。通話料無料番号は、予想よりも高いレートで解約される場合があります。米国内の通話料無料番号に電話する必要があることがわかっている場合は、通話が確実に配信されるように、DID を使用して電話をかける必要があります。

米国外で通話料無料番号を使用している場合は、「Amazon Connect Telecoms Country Coverage Guide」を参照して、どの国が通話料無料番号をアウトバウンドとしてサポートしているかを確認してください。例えば、オーストラリアの場合、「National Outbound」列に通話料無料番号の使用はサポートされていないと示されています。

重要

通話料無料商品は国内向け商品として、国内で使用されるように設計されています。電話番号へのアクセスは発信者のネットワークアクセスによって制御されるため、これらのサービスの国際接続は保証されません。

発信者 ID 番号を動的に設定する方法

電話番号への発信 ブロックの属性を使用して、フロー中に動的に発信者 ID 番号を設定します。

属性は、フローの コンタクト属性の設定 ブロックで定義したものにできます。または、 AWS Lambda 関数から返される外部属性にすることもできます。

属性の値は、E.164 形式のインスタンスの電話番号である必要があります。

• 番号が E.164 形式でない場合は、アウトバウンドウィスパーフローに関連付けられたキューからの番号が発信者 ID 番号として使用されます。

• キューのアウトバウンド発信者 ID 番号に番号が設定されていない場合、呼び出しは失敗します。

発信者 ID を動的に設定する方法については、この AWS サポートナレッジセンターの記事「Amazon Connect の発信者 ID を、国に基づいて動的に設定する方法を教えてください。」を参照してください。

国際電話番号に E.164 形式を使用する

Amazon Connect では、E.164 形式の電話番号が必要です。

米国の電話番号を E.164 形式で表すには、番号の前に「+」プレフィックスと国コードを追加します。例えば、米国番号の場合は、次のようにします。

• [phone]

英国やその他の多くの国では、現地でダイヤルされたときにサブスクライバーの前に 0 を追加する必要があります。ただし、E.164 形式を使用するには、この 0 を削除する必要があります。英国での 020 718 xxxxx などの番号は、+44 20 718 xxxxx という形式になります。Amazon Connect を使用して CCP から電話をかけると、CCP は自動的に正しい形式の番号を発信します。

重要

E.164 でフォーマットされていない電話番号は機能しません。また、許容される使用に関する「Amazon Connect サービス利用規約」に違反し、サービスが停止される可能性もあります。

[電話番号への発信] ブロックを使用してカスタム発信者 ID 番号を指定する

1. 左のナビゲーションメニューで、[Routing] (ルーティング)、[Flows] (フロー) の順に選択します。

2. [Create flow] (フローの作成) の横にある下向き矢印を選択し、[Create outbound whisper flow] (発信ウィスパーフローの作成) を選択します。

3. フローに [電話番号への発信] ブロックを追加し、[エントリポイント] ブロックを接続します。

   フローに含まれている場合は、[Play prompt] (プロンプトの再生) ブロックの前に 電話番号への発信 ブロックを配置します。

4. [電話番号への発信] ブロックを選択し、[表示する発信者 ID 番号] を選択します。

5. 次のいずれかを行います。

   • インスタンスの番号を使用するには、[インスタンスから番号を選択します] を選択し、ドロップダウンから使用する番号を検索または選択します。

   • 問い合わせ属性を使用して発信者 ID 番号の値を入力するには、[属性を使用する] を使用します。次のいずれかを使用できます。コンタクト属性の設定 ブロックを使用して作成したユーザー定義属性、または AWS Lambda 関数から返ってきた外部属性。使用する属性の値は、インスタンスに対して要求された電話番号で、E.164 形式でなければなりません。属性から使用された番号が E.164 形式でない場合、キューの [アウトバウンド発信者 ID 番号] に設定された番号が使用されます。

   重要

   • 使用する属性の値は、インスタンスに対して要求された電話番号でなければなりません。シリアル番号は E.164 形式である必要があります。属性から使用された番号が E.164 形式でない場合、コールは送信先ネットワークによって終了される可能性があります。

   • 使用する番号が法的に許可されていることを確認するのは、ユーザーの責任です。英国の +44870 など、法的に許可されていない特定の番号もあります。このような番号を使用していないことを確認する必要があります。

6. 追加のブロックを追加してフローを完成させ、電話番号への発信 ブロックの [成功] ブランチをフローの次のブロックに接続します。

   ブロックにはエラーブランチがありません。呼び出しが正常に開始されない場合、フローは終了し、エージェントは AfterContactWork (ACW) 状態になります。

CNAM

米国公衆電話ネットワークの変更と、「発信通話の評価を最適化する」で説明されている代替レピュテーションメカニズムへの移行の一環として、2023 年 3 月 31 日以降、Amazon Connect は CNAM 設定を設定しなくなりました。

2023 年 1 月から 3 月にかけて調査を行ったところ、CNAM を見たユーザーは 7% 未満でした。これは、モバイルプロバイダーのサポートの変更と、アプリベースの評価メカニズムへの移行によるものです。

2023 年 3 月以前に設定された既存の CNAM 構成はすべてそのまま残っています。引き続き、First Orion や Neustar など、市場に追加された最新の代替メカニズムのサポートに重点を置きます。

「スパム」や「テレマーケティング担当者」などのラベルを避ける方法

「発信通話の評価を最適化する」の推奨手順を参照してください。